クラウドファンディングをしているあいだは"Julian is a Mermaid"『ジュリアンはマーメイド』(仮)としておりましたが、仮ではなく正式タイトルになりました! 目標金額達成後すぐに編集作業を開始、担当編集の広瀬道子さんとのやり取りを何度も経て、わたしが関わる作業はすべて終了いたしました。
いつもの翻訳作業では対象年齢のお子さんを念頭に、作品から聞こえてくる声に耳をすませて日本語版としてのよりよい形を目指します。今回もまったく同じ作業ではあるものの、少なくとも支援してくださったみなさまには確実に読んでいただけるとわかっているため、いつにもまして緊張感がありました。
原書を読まれた方はご存知ですが、この絵本は本文テキストがとても短いです。短くても、いや短いからこそ、ジュリアンとおばあちゃんそれぞれのベストの言葉を探しつづけました。一番困ったのは会話文のみで進行する場面で、ジュリアンとおばあちゃんのどちらが話者かを特定できなかった箇所です。さまざま相談させていただきましたが、作者の意図はご本人に確認するしかありません。そこで、思いきって作者にメールで伺いました。すると光の速さと思えるほどすぐにお返事をいただき、無事に解決! 短期間の作業でしたので、ほんとうに助かりました(詳しくは出版記念イベントでお話する予定です)。
そして本文同様、大切なのはデザイン! 日本語版でも原書に近い雰囲気を出していただきたいと、時間のないなか度重なるお願いを快く聞き入れ仕上げてくださったアトリエ・ヤマグチさまをはじめ、関係者のみなさまに深く感謝申し上げます。
発起人 横山和江
これから、編集・校正・印刷・製本工程を進めて参ります。
みなさまへのお届けは4月〜5月頃を予定しております。
また時期が確定しましたらお知らせ致します。