「『黒い紙がいい』って言うから『女の子なんだから赤やピンクにしたら?』って言ったんですよ。でも言うこと聞かなくて」
もう20年も前ですが、娘を保育園に迎えに行ったとき、先生が言ったことです。
その後、この話を『先生とママの子育てサプリ』という本に書いたのですが、「さすがに当時と違って、今は個人の趣味嗜好やLGBTQも広く認識されてると思っていたけど……」と、その本でコミックを描いたイラストレーターの友人に『Julian is Mermaid』翻訳出版のクラウドファンディングの話をしました。
彼女は30年近くブルックリンで暮らしているのです。
「あら、その絵本知ってる! 人魚に憧れる男の子の話でしょ? きれいな絵ですごく印象的だったの」
原書を見ると豊かな色彩で流れるような線も美しく、表現することの喜びに満ちている素敵な絵本です。世界中で出版され、いくつかの賞も受賞しているこの本を、今、翻訳のセンスでは定評のある横山和江さんが翻訳するというのに、何を躊躇うことがあるのだろう?
「でも日本の出版社はまだ無理かもね」
と彼女は言いました。
だったら自分でどうにかしよう! と動き出した横山さんに賛同します。
私は日本語版を読みたいし、日本語版も存在してほしい。
これは日本の子どもたちや大人に是非とも読んでもらいたい絵本です。
もとしたいづみ
絵本・童話作家。絵本に『ないしょのオリンピック』(やまぐちかおり 絵・ほるぷ出版)、読み物に『転校生は忍者?!』(田中六大 絵・佼成出版社)、『おおあたり』(山西ゲンイチ 絵・小峰書店)、エッセイ集『レモンパイはメレンゲの彼方へ』(ホーム社)など。
12/25日のプロジェクト終了まで残り2週間ほど。
あと40%ほどでプロジェクト成立です。
参加いただいている人数は約230名近くに!
SNSなどでの情報拡散、追加のご支援、コースグレードアップなど、
最後までお力添えのほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます!
※コースのグレードアップ変更をご希望の際は、以下宛にご一報くださいませ。
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