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ボローニャ国際児童図書展ラガッツィ賞を受賞。
世界14ヶ国語に翻訳されている、
メキシコ生まれの真っ黒な美しい絵本を翻訳出版したい!

スペイン発の小説『ぼくの血に流れる氷』翻訳出版クラファンのお知らせ

こんにちは。『くろはおうさま』プロジェクト発起人の本橋です。
久しぶりにこちらのページを開いてみたら、最後の活動報告がちょうど2年前の7月でした。皆さんにご支援いただき世に出た、日本語版El libro negro de los coloresが皆さんのお手元に届いたのが、ちょうど2年前だったということですね。

現在、私は8月8日までのプロジェクト、『ぼくの血を流れる氷(仮)』のクラウドファンディングを応援しています。こちらは、私がサウザンブックスと出会うきっかけとなった書籍『ぼくを燃やす炎』の姉妹編です。

『ぼくを燃やす炎』はスペインの田舎に住み、いじめに苦しむゲイの少年が、年上の男性との出会いを経て自分を肯定できるようになるまでを描いた物語でした。今回の姉妹編、『ぼくの血を流れる氷』は、なんと、前作の主人公がいじめを受けることになる原因=アウティングをした張本人が主人公です。

アウティングとは、秘密にしていたはずの性的志向など(ここでは男性の同性愛)を、他人が暴露してしまう行為です。そんな、「するべきではない行為」をしてしまった青年が主人公というのはいったいどんな物語なのか…。

物語や、主人公の内面は、単純ではありません。単純でわかりやすい話ではないからこそ、クラウドファンディングの支援が伸び悩んでいるのかもしれませんが、単純ではないからこそ、人物描写や舞台を含めた設定が非常に面白く、読むことでこそ開かれる世界があります。読むことで理解できる人間の心理があります。

…と書いていて、『くろはおうさま』のときも、「目の見えない少年にとっての色の世界を描いた絵本で、絵本なんだけれども紙面は真っ黒で、イラストは透明なインクで描かれていて…」と、この本の魅力を説明するのが決して単純ではなかったことを思い出しました(笑)。

分かりにくいものだからこそ、時間をかけて、熱意をかたむけて、説明する。紹介していく。広めていく。そんな情熱があったからこそ、日本語で読める『くろはおうさま』が誕生しました。

この夏、一筋縄ではいかない、自分の人生を受け入れることにもがき苦しむスペインの少年の物語を描いたこの作品、『ぼくの血を流れる氷』の日本語版製作に、お力を添えていただけないでしょうか。

翻訳は、イスパニカ講師でもある村岡直子さんです。先読み原稿を公開しています。ぜひ、その文章のすばらしさ、胸をぎゅっとつかまれるような主人公のやるせない気持ちにふれてみてください。

スペインファンの皆さん、そして多様性あふれる社会の実現を書籍で応援したい皆さん、ご参加、お待ちしております!


たったひとりの家族に見捨てられないようにと、
ゲイであることを受け入れきれなかった少年の告白。
スペイン発『ぼくの血に流れる氷』を翻訳出版したい!

2022/07/13 17:50