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ぼくはゲイ「なんか」じゃない…。
地方都市に暮らす男子高校生たちの苦しみや友情と恋心を、
リアルに描く『ぼくの血に流れる氷』を翻訳出版したい!

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おかげさまでプロジェクト達成し、期限がきましたので募集を終了しました。みなさまからのご支援心より感謝申し上げます。
『ぼくの血に流れる氷』は サウザンブックスのECショップ、全国の書店、ネット書店で販売中。

書名:ぼくに流れる氷
作:マイク・ライトウッド
訳:村岡直子
発行年:2023年10月
仕様:四六判/並製本/602ページ
ジャンル:フィクション(ヤング・アダルト15歳以上)
ISBN:978-4-909125-45-3

活動報告のページでも本の制作の様子をお知らせしますので、合わせてごらんください。

 


 

・本書は、2018年刊行の小説『ぼくを燃やす炎』の姉妹作になります。
・本書だけで完結している内容となりますが、『ぼくを燃やす炎』と合わせて読んでいただくことをお勧めします。
・本クラウドファンディングが成立し『ぼくの血に流れる氷』の日本語版出版が決定した際は、『ぼくを燃やす炎』は新装版を制作し販売する予定です。


先読み原稿公開中!
 

✴ クラウドファンディング参加特典 ✴
「書籍1冊コース」以上の参加者全員に
サウザンブックスPRIDE叢書
オリジナルステッカーをプレゼント!

 


高校生のときに読みたかった!
地方都市に暮らすセクシュアル・マイノリティの男子高校生たち。
痛み、縺れ合う友情と恋心をリアルに描く。

2018年に刊行された『ぼくを燃やす炎』(サウザンブックス社)は、親友に恋して拒絶されたばかりか、ゲイであることが周囲にばれて自傷行為を始めた少年、オスカルが主人公だった。本書の主人公はオスカルの元親友で、アウティングにより彼を地獄に突き落とした張本人、ダリオ。オスカルが試練を乗り越えて前へ進みだすまでと同じ時系列でダリオの日々を描く、いわばもうひとつの『ぼくを燃やす炎』だ。

オスカルを苦しめたことで、ダリオも苦しんでいた。オスカルが体から血を流していた間、ダリオは心から血を流していた。彼もオスカルに恋をしていたからだ。だけどダリオは、自分がゲイだとは認めたくなかった。認めるわけにはいかなかった。たったひとりの家族である祖母にそのことを知られたら、家を追い出されるかもしれない。

ひりひりする心を癒すため、ダリオはゲイ・クラブに通うようになった。だがそこで知り合った少年たちとも軋轢が生まれ、ダリオの苦悩はさらに深まる。どうして自分は人を傷つけてしまうのか? やがて彼は、自分を変えようと決意する――。

LGBTQだけでなく、様々な性的指向・性自認が存在することについての知識は近年、少しずつ広まってきたように見える。だがそれに対する理解は深まっているだろうか。社会の無理解と偏見に悩む当事者の数が、少しでも減ったといえるだろうか? 前作と同様、自身もセクシュアル・マイノリティである作者が、セクシュアリティの問題を抱える若者たちのリアルな声をもとに紡ぎ出したのが本書。自己を否定するあまり、自分ばかりか他者をも傷つけてしまう少年の痛みとあがき、そして希望と再生を描く物語だ。




書名: EL HIELO DE MIS VENAS(ぼくの血に流れる氷)
作:マイク・ライトウッド(Mike Lightwood)
発行国:スペイン
発行年:2017年
ジャンル:フィクション(ヤング・アダルト15歳以上)
ISBN:978-417002-04-6

【登場人物】
・ダリオ:この物語の主人公。16歳の男の子。性的指向や人間関係に葛藤を抱えている。
・オスカル:ダリオの元親友。ゲイであるとわかり、学校でいじめられている。
・フェル:オスカルの親友で、ダリオの元親友。オスカルに冷たい仕打ちをしたダリオに怒りの感情を抱いている。
・おばあちゃん:ダリオの祖母。ダリオの両親が亡くなったあとは、孫を女手ひとつで育てている。
・マルタ:同じクラスの女生徒。ダリオに思いを寄せている。
・ミリアム:心理学者。ダリオのカウンセリングを行う。
・パブロ:クラブで知り合った少年。ダリオと一夜限りの関係を持つ。
・セルヒオ:オスカルの恋人。
・カルロス:クラスメート。オスカルに対するいじめの首謀者。
・ロッキー:ダリオの飼い犬。

【一部先読み原稿を公開中】
第1章
罪悪感が強すぎて、ほんとに吐きたくなる。
オスカルが教室に入ってくる。憔悴し、目の下に濃いクマができている。ぼくの知ってたあいつとは、陽気で楽しそうだった幼なじみとは、全然違う。同じ人だなんて、あれからたった数か月しか経っていないなんて信じられない。ぼくたちが親友だったなんて、まるで前世の話みたいだ。そして彼があんなふうになってしまったのはぼくのせいだなんて、もっと信じられない。(続きはこちら)

※本書だけでも完結している内容となりますが、
『ぼくを燃やす炎』と合わせて読んでいただけますと幸いです。

 

著:Mike Lightwood
セビーリャで生まれ、現在マドリードに住んでいるが、心はいつまでもホグワーツにあるだろう。文学への情熱に駆り立てられて文芸ブログを作り、その後You Tubeチャンネル(www.youtobe.com/MaikoVlogs)を立ち上げた。執筆活動と教育、翻訳の仕事を両立させており、翻訳書は現在までに約70冊を数える。
プラタフォルマ・ネオ社からは学校でのいじめと同性愛嫌悪を描いた2作の小説『ぼくを燃やす炎』とEl hielo de mis venas(ぼくの血に流れる氷)、そのスピンオフ作品でふたりの少年の関係を描いたLa estrella de mis noches(ぼくの夜の星)を出版。またBiónico(バイオニック)でSF、El fantasma de los huevos(卵の幽霊)でユーモア小説のジャンルにも進出した。

翻訳:村岡直子
スペイン語翻訳者、(有)イスパニカ翻訳講座講師、校正者。兵庫県出身、同志社大学文学部卒業。グラナダ大学セントロ・デ・レングアス・モデルナス留学。訳書にマイク・ライトウッド『ぼくを燃やす炎』(サウザンブックス社)、フェデリコ・アシャット『ラスト・ウェイ・アウト』(早川書房)、トニ・ヒル『ガラスの虎たち』(小学館)、ピラール・キンタナ『雌犬』(国書刊行会)、共訳書にペドロ・バーニョス『地政学の思考法』(講談社)などがある。
 


『ぼくを燃やす炎』について

スペインの人気ブロガー書いた、当事者たちの声にもとづいた青春ゲイ小説。主人公のオスカルは学校にも家にも居場所を失っていた。 同性の親友ダリオに募らせていた恋心を告白したことがきっかけで、オスカルは過酷ないじめに遭うようになる。ダリオは思わせぶりな態度であったにもかかわらず、態度を一変し、級友たちに言いふらしたのだ。追いつめられたオスカルは自傷行為をくり返すようになる。 やがて、オスカルは強くなるために通いはじめた柔道教室で自由な価値観を持つ青年セルヒオと知り合う。学校のみならず、旧態依然とした男性優位主義者の父親が支配する家のなかにも居場所を見つけられなかったオスカルにとって、すべてを受けとめてくれるセルヒオは精神的な支えとなった。ふたりは自然と惹かれあう。しかし、簡単にはいかない。積極的に好意を表現するセルヒオに対して、前の失恋を経てどうしても前に踏み込めないオスカル。そんな折、とうとう父親に同性愛者であることがばれてしまい…。


書名:ぼくを燃やす炎
著者:マイク・ライトウッド
翻訳:村岡直子
発行年:2018年
仕様:並製本/493ページ
ジャンル:フィクション
ISBN:978-4-909125-06-4
http://thousandsofbooks.jp/project/fuego/

『ぼくを燃やす炎』試し読みページ



ご購入はこちら
『ぼくを燃やす炎』(書籍・旧装版):2,600円+税
『ぼくを燃やす炎』(電子書籍):1,800円+税が 70% OFF(¥594税込)にて販売中!

※このクラウドファンディングが成立し『ぼくの血に流れる氷』の日本語版出版が決定した際は、『ぼくを燃やす炎』は、新装版を制作し販売する予定です。

 


PRIDE叢書、5年の節目に初心に帰って「ボクモヤ」の続編刊行を目指す
PRIDE叢書編集主幹・宇田川しい

プライド叢書の第1弾として『ぼくを燃やす炎』のクラウドファンディングを実施してから5年が経ちました。PRIDE叢書はおかげさまで軌道に乗り、すでに10冊が刊行されています。

世界ではセクシュアルマイノリティをテーマとした良書が多数、出版されているのに、さまざまな事情からなかなか翻訳されることがない。ならばクラウドファンディングで翻訳出版するシリーズを作ろう。そうして起ち上がったのがPRIDE叢書でした。

初めからシリーズ化が企画されていたものの、まず1冊目が出ないと叢書も何もあったもんじゃない、というわけで、何としても『ぼくを燃やす炎』を出さねばと眦を決してクラファンを始めました。

私自身としても初めてのクラファン挑戦で、右も左も分からないまま、多くの人に相談させていただき、協力していただきました。途中まで伸び悩んだ支援者数ですが、終盤に差し掛かると伸び始めます。それは、SNSでの情報拡散など、自主的に協力してくれる応援団が登場してくれたおかげです。

中でもパワフルだったのは有限会社イスパニカ代表で、スペイン語圏の情報を日本に紹介している本橋祈さんでした。本橋さんは毎日、短い応援動画をアップしてくれて、それは伸び悩んでいたときに心折れそうだった私を奮い立たせてくれました。本橋さんの明るいキャラクターのおかげで、クラファンはまるでお祭りのように盛り上がっていき、「ボクモヤ」というちょっとおかしみのある略称も出てきました。

大勢の人たちのおかげで『ぼくを燃やす炎』を世に出すことが出来てから、早くも5年。

この間、LGBTQ+をめぐる状況はどう変わってきたでしょう。全国にパートナーシップ条例が広がり、札幌地裁が同性婚を認めないのは違憲とする判決を出すなど、良いニュースがありました。一方で、トランス女性に対する差別が激しさを増すという、状況の悪化もあります。

いっきに状況が改善したわけではないが、少しずつだけど人々の意識は変わっていっている。個人的にはそんな印象を持っています。まだまだPRIDE叢書として、LGBTQ+が生きてゆく力となるような書籍を刊行していかなければ。

そんな決意を込めて、5年の節目に、ボクモヤの続編である「ボクナガ」のクラウドファンディングを始めました。ボクモヤを応援してくれた人も、まだ読んでいない人も、どうかよろしくお願いいたします。

また、ボクナガの5年後に振り返って、社会が良くなったと言えるといいなと思っています。


宇田川しい(うだがわ・しい)
ライター、編集者。ゲイ・アクティビスト。90年代のゲイブーム時代からゲイであることをカミングアウトしライターとして主にストレート向けのメディアで活動。近年ではハフポストジャパンなどでセクシュアル・マイノリティのリアルな姿や、社会における問題を伝える記事を執筆している。

 


サウザンブックスと支援金の使途について

サウザンブックスは、言葉や文化の壁を越え、読者の心に響く1冊をクラウドファンディングを活用して翻訳出版しています。クラウドファンディングを活用する理由の1つには、翻訳出版には、原書の版権取得費用や出版エージェント手数料などが必要で、日本語の本を出版するよりも制作費がかかり、そのため、売れ筋のタイトル以外は発行しにくいという状況があるためです。このプロジェクトの支援金については、「版権購入費」「出版エージェント費用」「翻訳費」「編集・デザイン・DTP費」「印刷・製本費」「発送・流通・宣伝費」など、本の制作からお届けにかかる費用に使用させていただきます。



サウザンブックスのPRIDE叢書は、セクシュアル・マイノリティが誇り高く生きていくための世界の本を出版していくシリーズ。

全国の書店にて発売中!
・LGBTの声にもとづいて書いたスペイン発のゲイ小説『ぼくを燃やす炎』
・ママふたり家族を描いた『ふたりママの家で』
・100年に及ぶ権利回復の歴史『LGBTヒストリーブック』
・ストーンウォール賞受賞の名作絵本『ジュリアンはマーメイド』
・レズビアン少女のサバイバルと再生を描いた青春映画の原作小説『ミスエデュケーション』
・地方で暮らす男子高校生2人の勇気と優しさが詰まったコミック『キミのセナカ』
・台湾発・映画製作を通してレズビアンの母親に娘が向き合う『筆録 日常対話』
・ある赤ちゃんとゲイ・カップルの実話『ぼくらのサブウェイ・ベイビー』
・若いLGBTQ+の悩みを知る、学ぶ、応援する『トビタテ! LGBTQ+ 6人のハイスクール・ストーリー』


http://thousandsofbooks.jp/

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