みなさん、こんにちは! サウザンコミックス編集主幹の原です。
11月5日(木)の夜にダヴィッド・プリュドム『レベティコ―雑草の歌』の出版記念イベントをオンラインで開催しました。
当初はリアルのイベントを想定していたのですが、クラウドファンディングをしていた頃には予想だにしていなかったこのコロナ禍で、やむなくオンライン開催した次第です。とはいえ、多くの方にご参加いただき、オンラインのメリットを十二分に活かしつつ、日本の各地、さらには日本とフランスをつないだ、熱のこもったイベントができたのではないかと思います。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
以下にごく簡単に当日の様子をご報告したいと思います。
まずはサウザンブックスの古賀さん、続いて原から簡単な挨拶をいたしました。
サウザンブックスの古賀さん。背景には『レベティコ―雑草の歌』の原書(左)と日本語版(右)が。
サウザンコミックス編集主幹の原。背景はYouTubeの「海外マンガチャンネル」でおなじみの本棚です。
続いて、以前活動報告でもご紹介した日本でレベティコを演奏するバンドELLI-ANA(エリ・アナ)によるレベティコの演奏。時間にして20分、MCを交えつつ、4曲を演奏していただきました。
ELLI-ANAの皆さん。左からmaoさん、futabaさん、コスタさん、yoyaさん。
レベティコの演奏の後は、『レベティコ―雑草の歌』の作者ダヴィッド・プリュドムとのトーク。通訳はフランス語の翻訳者で、バンド・デシネも多く翻訳されている大西愛子さんにお願いしました(大西さん、ありがとうございました!)。
『レベティコ―雑草の歌』の作者ダヴィッド・プリュドムさん。フランスのボルドーから参加してくれました。
まずは、現在コロナ禍で日本以上に大変なフランスの現状を訊ねつつ、ダヴィッドさんの近況から、この作品が日本で刊行された感想、さらにはレベティコとの出会いやギリシャを訪れた印象、レベティコという音楽を表現するために行った工夫、果ては『レベティコ―雑草の歌』の続編(!)の可能性まで、さまざまなお話を伺いました。
コロナ禍の影響もあって、実はまだダヴィッドさんの手元には本が届いていないのだそうですが、それでも、出版前にデザイン等は確認いただいていて、とりわけカバーのすばらしさに感心されていました。さまざまな言語に翻訳されている本書ですが、たくさんある外国語版の中でも日本語版のデザインが一番秀逸で、とにかくパンチが効いているというお話でした。さまざまな絵の中からあの絵を選んだことにも驚いたとのことです。本書のデザインを手がけてくださったデザイナーの金子歩未さんもイベントには参加してくださっていて、作者と直接言葉を交わしていただけてとてもよかったです。
ところどころ、具体的な場面についても作者のダヴィッド・プリュドムさんから解説いただきました。
大体1時間くらいトークをした後は、質疑応答の時間を設け、参加者の皆さんからいくつか作者に直接ご質問いただきました。
質疑応答の様子。
という感じで2時間があっという間に過ぎ去り、質疑応答が終わったところでダヴィッドさんとお別れ。その後はしばしオンライン懇親会を行いました。
こういったトークイベントにはよくあることですが、用意した質問の半分も聞けなかったので、コロナ禍が終息したあかつきには、ぜひダヴィッドさんに来日していただいて、今度はリアルのイベントで盛り上がりたいですね。そのときには改めてご案内させていただきますので、奮ってご参加ください。
さて、サウザンコミックス第1弾ダヴィッド・プリュドム『レベティコ―雑草の歌』は、こうして無事出版記念イベントを行うところまで来れたのですが、まもなくサウザンコミックス第2弾のクラウドファンディングが始まります。
第2弾の作品はMK・サーウィック『テイキング・ターンズ HIV/エイズケア371病棟の物語』。1990年代にアメリカのHIV/エイズケア病棟で働いていた元看護師の回想録で、今少しずつ注目を集めつつある「グラフィック・メディスン」の代表作です。発起人は中垣恒太郎さんで、原は編集主幹としてサポートをさせていただきます。
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『テイキング・ターンズ HIV/エイズケア371病棟の物語』
翻訳出版プロジェクト準備中!
『テイキング・ターンズ HIV/エイズケア371病棟の物語』は、ダヴィッド・プリュドム『レベティコ―雑草の歌』とはまったくタイプの違う作品ですが、同じくらいすばらしい海外マンガですので、どうかご期待ください!
今回もまた知られざるすばらしい海外マンガの翻訳を皆さんと一緒に作り上げることができるのを楽しみにしています! どうぞ引き続きよろしくお願いいたします!