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ボローニャ国際児童図書展ラガッツィ賞を受賞。
世界14ヶ国語に翻訳されている、
メキシコ生まれの真っ黒な美しい絵本を翻訳出版したい!

「ダイアログ・イン・サイレンス」を体験してきました!

こんにちは。発起人の本橋です。

『色についての黒い本・仮』を日本で出版したい、と考えたとき、そのコンセプトが近いものとして、いちばん最初に思いついたのが「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」でした。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、複数人のグループになって完全に光を遮断した空間へ入り、そこで対話をしたり、協力して作業をしたり、といったワークを行う、参加型のソーシャルエンターテイメントです。

■ダイアログ・イン・ザ・ダーク
http://www.dialoginthedark.com/
 

ダイアログ・イン・ザ・ダークは視覚を遮断された状態での世界を体験するというコンセプトでしたが、現在は、新宿にて音を遮断して参加するという「ダイアログ・イン・サイレンス」が開催されているということで、知人のお誘いもあり、8月21日に参加してきました。
 


音のない世界へ

ダイアログ・イン・サイレンスは、現在 NEWoMan新宿5FのLUMINE 0(ルミネゼロ)にて、8月26日まで開催されています。

■ダイアログ・イン・ザ・サイレンス

https://www.dialogue-in-silence.jp/

 


会場は、高速バスのターミナル「バスタ新宿」のすぐ上のフロアです

 


受付から荷物の預け入れまでスムーズで、安心感があります


今回、私の参加した回の参加者は10人。そこへ、「音のない世界のエキスパート」である聴覚障碍者のサエさんが加わり、11人で音のない世界へ探検に出かけます。

「体験中は、音声によるおしゃべりはしないでください。手話の分かる方がいらっしゃるかもしれませんが、それもなしです。」と、スタート前に注意を受けてはいましたが、いざ体験コースが始まり、サエさんの身振り手振りによる“おしゃべりなし”という説明を見た瞬間、魔法のように、私の中で“その場に参加している”という感覚が生まれました。それは、“言葉によって注意を受けている”というスタート前の受け身の状態と全く別の、“これからこの人たちと一緒に何かを体験する”という、仲間と未来の時間に対しての期待をもたらしてくれるような感覚でした。

そもそも、“おしゃべりなし”という説明そのものが、ジェスチャーや身振り手振りなどの言葉では表せない、参加者の心と身体をサイレンスの世界にぐっと引き込む仕かけになっていました。種明かしはできないのですが、あえて言えば、パントマイムやお芝居に近い感じでしょうか。そして参加者は、そのパントマイムに反応することで、その場に参加することが求められると同時に、その場に参加することが認めてもらえている、仲間に受け入れてもらっている、といった感覚を抱きます。
 


想像することと体験すること

部屋は7つに分かれていて、それぞれの部屋で、手の形で影絵を作ったり、協力し合ってゲームをしたり、表情で何が伝えられるかを試してみたり、音声に頼らずにものごとを伝えてみたり、といったワークを行います。

それらのワークや音のない世界が、事前の想像とまったくかけ離れていたわけではありません。が、想像してみるだけの世界と実際に体験してみるのとでは全く違うというのが、矛盾しているようですが正直な感想です。

たとえば、歩いているときに隣の人と手がぶつかってしまったとき。通路をゆずってもらってちょっとお礼を言いたいとき。「面白い!」と感想を伝えたくなったとき。ワークの内容が分からなくて質問したいとき。

ワークの中味はとてもよくできていて、伝えられなくても困ってしまうということはないのですが、それでも、言葉があったら伝えていたな、という気持ちが、私の中にはたくさん起こりました。

伝えられなくてもどかしい、という気持ちと、伝えられないからあきらめる、という気持ちと、でもやっぱり伝える手段が欲しいし伝えたい、という焦る気持ち。この3つがいろんな瞬間にいろんな割合でまじりあいました。


ワークの中味はお伝えできないのでパンフレットからご想像ください!


そしてこれは職業柄かもしれませんが、この感覚は、外国語を話すときの気持ちにも通じるものを感じました。私が本当に言いたいことはこれこれこうなんだけど、その表現が分からないから伝えられるだけの語彙でしょうがないと諦めるような感覚。その経験に落ち込んで、やっぱりもっと勉強しよう!と奮起する気持ち。

私にとっては、伝えられないという異世界にあっても、伝えたいという思いは同じなんだということを再確認する場となりました。

 

多様性の確保とアートの力

このプログラムはドイツ生まれで、フランス、イスラエル、メキシコなどでも開催されているそうですが、最後の2部屋「対話の部屋」と「新しいかかわり」は、日本オリジナルの仕組みなのだそうです。

今回、特別にダイアログ・イン・ザ・ダーク代表の志村真介さんとお話させていただく時間があったのですが、「ここでの体験と日常生活を切り離してほしくない」という志村さんの思いが、この日本オリジナルのプログラムデザインになったと言います。

「対話の部屋」は参加者が今日のこの体験を通じて感じたことをシェアする場だったのですが、私とは全く違う感想を述べる方ももちろんいらっしゃいました。というよりも、一人ひとりの感想はみんな違っていて、その多様性が想定され、担保され、“ちがうということ”が当たり前に発露される場として、対話の時間が設けられているというところに、このプログラムの真骨頂を感じました。

また、それぞれの部屋のワークでは、アートの偉大さを強く感じました。これも種明かしはできませんが、参加者の思いやみんなが力を合わせるという姿勢が、目に見える形になって現れる瞬間が何度もあり、感動を生み出すというアートとして成り立っていることに驚きました。みんなで音声を使わずに作りだした影絵が残る仕組みが施されているのですが、映し出されたシルエットは本当に美しいものでした。

 

そして新しいかかわりの生まれた世界へ

日本オリジナルの部屋の2つ目「新しいかかわり」は、一人に1冊、白い本と色とりどりのブックカバーが渡され、感じたこと、考えたこと、記録しておきたいことなどを、自由に書いて、その場に残しておける仕組みです。皆さん、長くその場に残って、白い本に向かってペンを走らせていたのが印象的でした。

 


思いを書きこんだ本は書架へ残して帰ります

 

今日、一緒に参加された皆さんとは名刺交換をさせていただきました。志村さんから、「みなさんそれぞれに現場のある方々」と言っていただき、短い時間でしたが、それぞれの社会に対する思いや、ご自身の事業の内容など、少しずつ教えていただいて、会場を後にしました。

今日の新しいかかわりが、また新しい世の中を作っていく。そんなことを、小さく、でも確信することのできた体験でした。

ありがとうございました。
 


参加者とアテンドによる今日のチームで“歌舞伎役者の表情”!
ありがとうございました

2018/08/23 18:34