お久しぶりです。『書店本事』発起人の小島あつ子です。
早いもので、東京は映画祭の季節に突入しました。8月に始まった『同性愛母と私の記録・仮(我和我的T媽媽)』クラウドファンディングも、あっという間に時間が過ぎ、残り10日ほどとなりました。
『書店本事 台湾書店主43のストーリー』は皆さまからのご支援により、無事にクラウドファンディングが成立し、翻訳本を世の中に送り出すことができました。
皆さまのお力添えは、なかなか大手出版社が手を出さないような台湾のノンフィクション作品であっても、需要が確実にあり、既存のルートでなくても翻訳出版が可能だということを証明してくださいました。1冊の翻訳出版が、どれほど世の中を動かす力があるかはわかりませんが、台湾作品の魅力と需要について、世の中に少しでも知らしめることができたとしたら、これほど嬉しいことはありません。
そして現在、『書店本事』に続く第二弾として実施しているプロジェクト『同性愛母と私の記録・仮(我和我的T媽媽)』は、『悲情城市』等で世界的に有名な巨匠・侯孝賢がエグゼクティブ・プロデューサーをつとめ、NHKとの共同制作で<BS世界のドキュメンタリー>でも放映された、台湾ドキュメンタリー映像のDVD化&書籍版の日本語翻訳出版のクラウドファンディングです。
映像の映画版『日常対話』は台北映画祭最優秀ドキュメンタリー賞、ベルリン国際映画祭テディ賞を受賞。書籍は台湾文化部が2018年に児童生徒向け推薦図書の1冊として、高校生以上向けにピックアップした1冊でもあります。
1950年代台湾の農村に、6人兄弟の5番目として生まれたひとりの女性が、若くして都市部に働きに出され、女性が好きなのに異性と見合い結婚をさせられ、伴侶によるDVから逃れ、女手ひとつで娘二人を育てる半生を、被虐待者でもある長女の視点で描いたノンフィクションには、まだまだ日本には紹介されきれていない、台湾のさまざまな側面がみっちり描かれています。
台湾で出版された書籍の日本語翻訳出版は、徐々に増えつつあるように感じます。ですが、こうしたノンフィクション作品というのは、文学作品と違い、なかなか出版されない現状は相変わらずです。今回も『書店本事』と同様に「映像+本」で、文章だけではわかりにくい部分は映像がカバーし、映像だけでは表現しきれない部分は文章がカバーするという作品です。
11月16日のクラウドファンディング締め切りまで、残り10日間ほどとなりました。コロナ禍で上映会などのイベントが実施できず、苦戦を強いられつつも、現在、達成率の折り返しが見えてきたところです。ですが、まだまだご支援が必要です。
『書店本事』に続き、台湾の優れた作品を日本で翻訳出版する今回のプロジェクトに参加してみませんか?
少しでも作品にご興味をお持ちくださいましたら、また、台湾作品を応援する意味でも、ぜひご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます!
【クラウドファンディングご参加はこちらから】
『我和我的T媽媽(同性愛母と私の記録・仮)』一部先読み原稿公開中!
著者のホアン・フイチェンさんからのメッセージ動画が届きました!