おかげさまでプロジェクト達成し、期限がきましたので募集を終了しました。みなさまからのご支援心より感謝申し上げます。
『書店本事』は、2019年6月下旬より、サウザンブックスのECショップ、全国書店で発売中です。
書名:書店本事 台湾書店主43のストーリー
文:郭怡青(グオ・イーチン)
絵:欣蒂小姐(ミス・シンディ)
訳:小島あつ子、黒木夏兒
ISBN:978-4-909125-12-5
活動報告のページでも本の制作の様子をお知らせしていますので、合わせてごらんください。
このプロジェクトは“世界の面白い本、本当に必要とされている本を翻訳出版する「サウザンブックス」の翻訳出版プロジェクトです。
✴︎クラウドファンディング期間中は、お得で楽しい先行予約特典が多数ございます。
✴︎9月18日(火)までに目標金額に達するとプロジェクトは成立し決済されます。
✴︎目標金額に未達成の際は、プロジェクトは非成立となり決済はされず書籍も制作されません。
✴︎第1ゴール:200万円(モノクロ印刷・カバージャケットなしの書籍を制作)
✴︎第2ゴール:250万円(フルカラー印刷・カバージャケット付きの書籍を制作)
台湾各地には、独立書店とよばれる個人経営による書店や古書店が多数あります。
書籍『書店本事 個性的な台湾書店主43のストーリー』では、カフェを併設したり関連の雑貨を売るだけでなく、文化の発信源として、地域の交流の場として、そこに集う人々の生活を豊かにするべく奮闘している、個性的な独立書店を40店以上紹介します。
店主へのインタビューを元に、店の成り立ちやコンセプト、店主の思いなどが活き活きと描かれており、書店を紹介するガイドブックとしての役割に留まらず、読み物として十分に楽しむことができる1冊です。台湾好き、書店好きな皆さんには必ずご満足いただける内容です。
さらに、クラウドファンディング成立後は、本書の制作時に作られた、台湾の映画監督・侯季然(ホウ・チーラン)によるドキュメンタリー映像作品『書店裡的影像詩』の日本語字幕版を、WEBにて視聴いただけるようにします。
本と映像集で行ったつもりの台湾書店めぐりを、ごゆっくりとお楽しみください!
※映画監督・侯季然(ホウ・チーラン)氏のコメントはこちらのリンクからご覧ください
※一部先読みはこちらから「地下に隠れた知識の宝庫「唐山書店」 」(PDF)
原書:書店本事 - 在地圖上閃耀閲讀星空
著:郭怡青(クオ・イーチン)
発行:台湾
言語:中国語(繁体字)
発行年:2014年
ジャンル:ノンフィクション
ISBN:978-95-732744-0-7
書籍『書店本事』の著者・インタビュアー:郭怡青(クオ・イーチン)
台湾の月刊誌「經典雜誌」を経て、現在フリーライター。共著『海峽:文明的交會與分野』は第36回金鼎奨(台湾政府出版賞)ノンフィクション部門にノミネート。
映像作品『書店裡的影像詩』の監督:侯季然(ホウ・チーラン)
1973年台湾・台北市生まれ。映画監督、脚本家、作家として活動。時と記憶について描いた作品を多く手掛けている。(東京国際映画祭・映画『四十年』(16)より引用)作品の多くは日本の映画祭で上映されている。
『台湾黒電影』(05)、「有一天」(10)、『ジュリエットの選択』(10)、『狼が羊に恋をするとき』(12)、『四十年』(16)。
古くは台湾戒厳令下の1950年代から2013年開業の新店まで。
『書店本事』に掲載されている書店リスト
■Section1 老舗9店
「時を越える蔵書世界」舊香居(台北)
「古きにも新しきにも通じる書店」古今書廊(台北)
「台湾近代史の生き証人」人文書舍(台北)
「地下室に潜む知識の宝庫」唐山書店(台北)
「台南最古の古書店」金萬字二手書店(台南)
「フェミニズム文化の聖火をつなぐ」女書店(台北)
「環境保護推進、チャリティー、読書を結びつける」茉莉二手書店(台北)
「台湾文学史を記録する」南天書局(台北)
「雑談をこよなく愛する」水準書局(台北)
■Section2 中堅14店
「世界で最も美しい読書空間」好樣本事(台北)
「ガラス窓には詩。眺めの良い河畔の」有河book(新北、閉店)
「コミュニティーにこだわる」小小書房(新北)
「子どもたちのおはなし屋さん」阿福的書店(新北)
「神隠し山の古書店」九份樂伯二手書店(九份)
「本のための空間にこだわる」草祭二手書店(台南、閉店後、オーナーが変わり現・「艸祭Book Inn」)
「本土文学と古書文化の提唱者」府城舊冊店(台南)
「古書に第二の春を呼び覚ます」舊書舖子(花蓮)
「猫と犬と、書香の店」時光二手書店(花蓮)
「魂のバンケット」魚麗人文主題書店(台中)
「ひとり書店」午後書房二手書店(台中)
「社会運動のプラットフォーム」洪雅書房(嘉義)
「台湾版パヴァロッティの夢」阿維的書店(台北)
「国境之南・恒春古城の書店」春成書店(恆春、閉店)
■Section3 ニューフェイス17店
「台湾文化を理解する芸文空間」永楽座(台北)
「家庭料理のような街角の書店」荒野夢二(桃園)
「共に地球を美しく。マンゴーの老樹を守る書店」伊聖詩私房書櫃(台北)
「古書と採れたての野菜を交換します。田舎にある書“田”」小間書菜(宜蘭)
「田んぼに囲まれた魅力的な書店」晴耕雨讀小書院(桃園)
「古い倉庫の中に漂う本の香り」舊書櫃(宜蘭、休業中)
「高雄の芸文空間」三餘書店(高雄)
「バックパッカーの癒し処」晃晃二手書店(台東)
「旅人の駅」Zeelandia Travel & Books(台北、閉店)
「ワガママな書店」新手書店(台中)
「大稲埕の栄華を再現する」Bookstore 1920s(台北)
「夢のなかの文学書房」瓦當人文書屋(新竹)
「部落に明かりをともし、希望の種をまく」蕃藝書屋(屏東)
「古民家の芸文空間」虎尾厝沙龍(雲林)
「桃園の小さな芸文村」南崁1567小書店(桃園)
「英語本の読書環境を提供する」書酷英文書店(新竹)
「青少年の成長に寄り添う読書空間」恋風草青少年書房(台中)
■Section4 蔵書豊富な非書店3店
「歴史の音を聞く」古殿書藏(台北)
「ハマセンの古い家屋を救う」書店喫茶一二三亭(高雄)
「読書空間、時間貸しします」Room A(台南)
台湾の書店といえば、洗練された雰囲気、書籍と一緒に取り扱う雑貨類のデザイン性や品質の高さ、そして座り読みが許されるユニークさから、大型チェーン系書店の「誠品書店」が観光スポットとして、ガイドブックや旅行特集等で紹介されているのを目にします。
その一方で台湾各地には、個人経営による書店や古書店が実は沢山存在します。それらの本屋さんは、台湾では「独立書店」とよばれています。カフェを併設したり関連の雑貨を売ったり・・・というのは当たり前、店主たちは各自がこだわりを持ち、文化の発信源として、地域の交流の場として、物を売るだけではないプラスアルファの部分に着目し、書店という一つのプラットフォームを通じて、そこに集う人々の生活を豊かにするべく日々奮闘しています。
そんな彼らの姿に迫り、台湾の書店事情や、台湾で定着しつつある独立書店文化を知ることのできる作品が、書籍『書店本事』と映像集『書店裡的影像詩』です。
この書籍『書店本事』と映像集『書店裡的影像詩』は、書店が舞台の連続テレビドラマ「巷弄裡的那家書店」(訳:路地裏の書店)がきっかけとなり制作されました。ドラマの脚本班がエピソードを集めるために訪れた台湾各地の独立書店で見聞きしたエピソードを通じ、さまざまな経営形態、個性的な店主とその理念、そして店が地域社会に果たす役割や存在意義などに着目。台湾に根付きつつある独立書店文化をテーマに据え、文章と映像という異なるアプローチでその実態に迫ったユニークなスピンオフ作品です。
書籍『書店本事』では、店主へのインタビューを元に、その店の成り立ちやコンセプト、店主の思いなどが活き活きと描かれています。一つの書店につき6ページの紙幅を割き、各書店については、
・「空間本事」(店の基本情報)
・「本文」(取材記事)
・「人物本事」(店主プロフィール)
・「茶話本事」(店主へのQ&A)
の4つのセクションで構成されています。
本文(取材記事)は気軽に読むことのできる程よいボリュームで、書店を紹介するガイドブックとして、読み物として十分に楽しむことができます。
映像集『影像詩』は、店主へのインタビューをメインに構成されたものから、店を定点観察したもの、さらにはイメージ映像のようなものまでと、さまざまな表現方法により作られたドキュメンタリー作品です。一つの書店につき3〜4分前後の長さで、ちょうど日本のテレビ放送で番組と番組の間に流れるミニ番組に似ているかもしれません。台湾では前出のドラマ放映当時に、番組のミニコーナーとしてドラマ一話につき一つの書店が紹介されるかたちで、テレビで放映されました。
また、映像集を一つの作品とし映画祭で上映されるなどと、ドキュメンタリー映画としても評価されています(2015年グアム国際映画祭最優秀短編ドキュメンタリー審査員大賞受賞)。台湾では全編を収録したDVDが出版されているほか、誰でも自由にアクセスできる状態でYouTubeにも公開されています。
『書店本事』との出会いも、大好きな台湾映画がきっかけでした。『狼が羊に恋をするとき』(12)を監督した侯季然(ホウ・チーラン)の撮った台湾の本屋さんがテーマのドキュメンタリーが中国で高評価された、というネットのニュースを見たのが2015年の春のこと。ニュース記事にあったタイトル『書店裡的影像詩』からすぐに映像にたどりつけたのは、幸運にも、このドキュメンタリーがネット上に公式に全編公開されていて、誰でも自由に視聴ができたからです。
そこに映し出されていたのは「独立書店」と呼ばれる台湾各地の町の本屋さん。どれひとつとして同じものはなく、経営者のこだわりが反映されていてひたすら面白い! 個性あふれる台湾の本屋さんの映像からは、台湾の街そのものの息吹が聞こえてくるようでした。その後しばらくして、書籍版『書店本事:在地圖上閃耀的閱讀星空』が出版されていたことを知り、台湾から取り寄せて読んでみました。映像だけではわからなかったそれぞれの本屋さんや店主のストーリーが載っていて、とても興味深い内容でした。これは絶対に面白い、いつか日本に紹介したい、でも紹介するなら本と映像、必ず一緒に・・・。
日本と同じく読書離れが進み、出版不況にある台湾ですが、そんな逆境にめげることなく、台湾では独立書店が新しい文化のひとつとして根付きつつあります。読書活動を推進する場として。地域コミュニティの情報プラットフォームとして。店主を含む、書店に集う人々が「小確幸*」を楽しむ空間として。そんな活力あふれる台湾の書店文化を、一緒にのぞいてみませんか?
今回のプロジェクトは、この「書店本事」の日本語翻訳版を日本で出版し、本と合わせて「影像詩」の日本語字幕版を自由に視聴できるようにすることを目標に立ち上げました。本と映像集で行ったつもりの台湾書店めぐりなんていかがでしょうか?
どうぞご支援くださいますようお願い申し上げます!
※小確幸:作家・村上春樹さんによる造語で「小さいけれども、確かな幸福」を意味する。台湾で流行語となった。
小島あつ子
台湾への尽きせぬ興味と台湾映画好きが高じて、自主上映活動を行う「台湾映画同好会」を2015年に立ち上げる。これまでに6回、日本未配給/権利切れ映画の自主上映会を開催。
元図書館司書=「本好き」と思われがちだが、その実「本に囲まれた静謐な空間」が好き。
台湾映画同好会
サウザンブックスは、言葉や文化の壁を越え、読者の心に響く1冊をクラウドファンディングを活用して翻訳出版しています。クラウドファンディングを活用する理由の1つには、翻訳出版には、原書の版権取得費用や出版エージェント手数料などが必要で、日本語の本を出版するよりも制作費がかかり、そのため、売れ筋のタイトル以外は発行しづらいという状況があるためです。このプロジェクトの支援金については、「版権購入費」「出版エージェント費用」「翻訳費」「編集・デザイン・DTP費」「印刷・製本費」「発送・流通費」など、本の制作からお届けにかかる費用一式に使用させていただきます。
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