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人生は二度楽しめ! 新感覚イタリア旅行記
コミック『ヴィアッジョ イタリア』を翻訳出版したい!

フランス語圏のマンガ「バンド・デシネ」翻訳者の原正人さんから応援メッセージ!

本プロジェクトの発起人の荒木美弥子さんは、数年前、シリア難民をテーマにしたデンマークのグラフィックノベルを翻訳出版するためにクラウドファンディングを立ち上げられました。クラウドファンディングは無事成立し、そのおかげで、今、私たちは、その作品『ゼノビア』(モーテン・デュアー文、ラース・ホーネマン絵、荒木美弥子訳、サウザンブックス社、2019年)を日本語で読むことができます。

世界にはさまざまなマンガが存在していて、僕自身、海外マンガの翻訳紹介の一端を担っているのですが、膨大な世界のマンガの中から日本語に翻訳されるのは、それこそ大海の一滴にすぎません。大半は翻訳はおろか紹介さえされないなかで、荒木さんのような方が、どうにか日本の読者に届けたいという熱い思いを胸に、クラウドファンディングまで立ち上げ、知られざる作品を日本語で読めるようにしてくれるのは、一海外マンガファンとしてとてもありがたいことです。

その荒木さんが、今度は『ヴィアッジョ・イタリア』というイタリアのマンガを翻訳出版するためのクラウドファンディングに挑戦中です。

本作は、車椅子生活を送っているふたりが、自分たちの限界を試すために、カヤックやハンググライダーといったスポーツに挑みながら、イタリア各地を旅していく様子を描いた実話ベースの作品とのこと。

車椅子というと、事故や障がい、老いと結びつけられ、ネガティブに描かれることが多いのではないかと思いますが、本書の主人公たちの、車椅子生活を所与の条件として引き受けつつ、さまざまな活動に果敢に取り組んでいく姿は、実に痛快です。この作品に励まされる読者は、日本にもきっといるのではないかと思います。これまで読んだことのないタイプのマンガで、これはぜひ読んでみたいと思い、クラウドファンディングが始まると、すぐに支援しました。

日本のマンガにも、井上雄彦『リアル』や有賀リエ『パーフェクトワールド』、肥谷圭介『マーダーボール』といった車椅子生活を描いた作品がありますが、それらの横に『ヴィアッジョ・イタリア』を並べることができたら、どんなにステキなことでしょう。クラウドファンディングが無事成立し、この作品を日本語で読める日が来るのを心待ちにしています。
 


原 正人(はら・まさと)
1974年、静岡県生まれ。翻訳家。サウザンコミックス編集主幹。フレデリック・ペータース『青い薬』(青土社)、トニー・ヴァレント『ラディアン』(飛鳥新社)、バスティアン・ヴィヴェス『年上のひと』(リイド社)、ダヴィッド・プリュドム『レベティコ―雑草の歌』(サウザンブックス)など訳書多数。
 

『ヴィアッジョ イタリア』でグラフィックノベルの魅力を是非体感してください。
この一冊でパワーチャージできます!ご支援どうか宜しくお願いいたします。
発起人 荒木美弥子

 

2024/01/09 13:48