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舞台は昭和11年の台中市。
ひっそりと咲く少女たちの恋
台湾発の百合漫画『綺譚花物語』を翻訳出版したい!

太台本屋 tai-tai booksさんから応援コメントが届きました!

日本と台湾・香港を架橋する日本で唯一の繁体中文作品専門版権エージェントで、多くの台湾作品・香港作品を日本に紹介してきた太台本屋 tai-tai booksさんが、サウザンコミックス第4弾『綺譚花物語』に応援コメントを寄せてくれました!

 


 

 『綺譚花物語』の原作者、小説家の楊双子さんは、いま台湾で注目されている若手作家のひとりです。「歴史」と「百合」を融合させた楊双子さんの小説作品は、語り口はあくまでもライトですが、背景としている時代の資料を綿密に調べ上げたうえで描かれ、当時の台湾の社会や街のようすを生き生きと感じ取ることができます。ご自身のプロフィールでは“大衆小説”の創作者であると自称されていますが、今年の第八屆「聯合報文學大獎」では、大賞受賞は逃したものの、主席審査員から圧倒的な推薦を寄せられるなど、台湾文学界での評価も高まっています。楊双子さんの小説はまだ日本では翻訳が出ていませんが(太台本屋 tai-tai booksでも絶賛売り込み中です)、ひと足先に、楊さんの作品を原作とするコミック『綺譚花物語』日本語版が刊行されることに期待しています。

 

楊双子さんの著作

 

 今まで台湾のコミック市場では、日本の作品が圧倒的に強く、逆に台湾の作品が日本に入ることは稀でした。しかしこの10年ほど、各老舗漫画専門出版社や、本作『綺譚花物語』を企画した「CCC創作集」編集部による台湾作家育成の努力により、実力のある作品が飛躍的に増えました。また文学系の出版社も、台湾のコミック、グラフィックノベル作家に注目し始め、質の高い作品を刊行するようになっています。

 こうしたことから、日本で翻訳出版される台湾のコミック作品も、少しずつ増えてきています。例を少しだけ挙げると、村上春樹『猫を棄てる 父親について語るとき』のカバーイラストを描いたイラストレーター・漫画家の高妍(ガオイェン)さんが、KADOKAWA「月刊コミックビーム」で『緑の歌』を連載中、《天橋上的魔術師 圖像版》で2020年の「日本国際漫画賞」優秀賞を受賞した実力派漫画家・阮光民さんの《用九柑仔店》(全5巻。台湾でドラマ化され、『いつでも君を待っている』のタイトルで日本でも放映中)の日本語版の第1巻が某社から年内に刊行予定、白色テロの被害者でもあり60年代に児童雑誌を創刊して漫画家を育てた蔡焜霖(ツァイ・クンリン)氏の半生を描く傑作グラフィックノベル《來自清水的孩子Son of Formosa》(脚本:游珮芸、漫画:周見信、全4巻)も、2022年に岩波書店から刊行予定です。

 太台本屋 tai-tai booksでも、日本の読者さんに紹介したい作品が多数あります。台湾のコミック、グラフィックノベル作品にぜひ注目していただきたいです。

 

太台本屋 tai-tai books

「太台」とは、中国語で「台湾すぎる!」の意味。台湾の本・作家・出版・書店などに関するあれこれを、日本の読者や出版社に届けるユニット、兼、日本における唯一の繁体中文作品専門版権エージェント。台湾と日本の出版業界で仕事をしてきた台湾人と日本人4人のコアメンバーで2018年結成。台湾・香港作品の版権紹介や情報発信のほか、出版まわりの翻訳、イベントの企画開催などを行っている。契約作家は、呉明益(『歩道橋の魔術師』『複眼人』他)、紀蔚然(『台北プライベートアイ』)、老屋顔(『台湾レトロ建築案内』他)、 陳柔縉(『台湾博覧会1935 スタンプコレクション』)、焦桐(『味の台湾』)、林育徳(『リングサイド』)、張渝歌(『ブラックノイズ 荒聞』)、リン・シャオペイ(『カタカタカタ おばあちゃんのたからもの』)ほか多数。

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2021/11/02 12:14