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妊婦さんは生ハムや乳幼児の食べ残しを食べてはダメ。
正しい知識をみんなに知って欲しい。
母子感染症の啓発絵本をつくりたい!

『エリザベスと奇跡の犬ライリー』収録されなかった著者リサ・ソーンダースの後書き

こんにちは、サウザンブックスです。クラファンの残り期間は1か月、あと25%ほどで達成となります。一人でも多くの方に母子感染症のことを知ってもらえるよう、引き続き情報拡散へのご協力お願いいたします。

今回の絵本プロジェクトの原作となる『エリザベスと奇跡の犬ライリー』の日本語版には収録しなかったリサ・ソーンダースのあとがきを紹介します。リサはエリザベスを16歳で亡くし、CMV予防啓蒙活動を始めました。

 

 先天性CMV症:誰も問題にしていないがされるべきウイルス

エリザベスを失った後、新しく人生の目的を見つけようと、エリザベスの重度障害と身体の弱さの原因だった先天性CMV症についての最新のニュースを探し、未だに妊婦がCMV予防についての教育を受けていないことにショックを受けた。CMVの母子感染は、知的障害と難聴の原因となるウイルス感染症で最多であり、ダウン症よりも多くの障害児が生まれる原因となっている。エリザベスのような重度障害の赤ちゃんは多くない。このため、産婦人科医はこの問題がどれほど多いのかを認識していないのだろう。妊婦はおなかの中の子を学習障害や脳性麻痺、てんかんや難聴から守る方法を知る権利がある。

産婦人科医に患者に先天性CMV症に注意するように告げようと決心してもらうのは容易なことではなく、心がくじけそうになることもあるが、ある日見た悪夢が私を駆り立てている。エリザベスの死から間もなく、私はCMV感染症で生まれた幼い子どもを持つ親たちの支援グループを尋ねた夢を見た。親たちは私が16年間CMV感染症のことを知りながら、彼らに注意を呼びかけなかったことを知ると、全員が信じられないというまなざしで私を見つめた。夢の中で感じた罪悪感に打ちのめされて目が覚めた。そして、ここで告げられたことに応えるために何でもすると誓ったのだ。

エリザベスが生きていたときは CMVへの注意を喚起する余裕がなかった。だが今は、彼女の苦しみを無駄にしないためにと考え、病気についての記事を書き、多くの人たちに読んでもらいたいとこの娘たちとペットについてのこの本を書いた。エリザベスは子孫を残せなかった。だがこの話によって、母親たちがサイトメガロウイルスをどう避けるかを学べば、未来の子どもたちが健康に生まれてくるかもしれない。

 

『エリザベスと奇跡の犬ライリー』著者:リサ・サンダース

バージニア州出身 コーネル大学卒 先天性サイトメガロウイルスウイルス財団代表
1989年、夫の勤務先であったメリーランド州で生まれた次女エリザベスはCMVが原因の小頭症で重度の障害児だった。活発な長女ジャッキーと、話すことも一人で座ることもできないエリザベスを育てつつ、著作者としての才能を開花させていった。
エリザベスを16歳で失ってからCMV予防啓蒙活動を続けている。代表を務める先天性サイトメガロウイルスウイルス財団は妊娠中の初めての感染を知るための母体検査、新生児の検査、ワクチン開発に向けて一般の意識を高めることを目的としている。2015年にはコネチカット州がアメリカ合衆国で他州に先駆けて先天性サイトメガロウイルス感染症予防法を制定するにあたり大きな貢献をした。本書を含め『Ride a Horse, Not an Elevator』や『 Ever True: A Union Private and His Wife』『Lisa's Guide for Writers: How to get published & self-published』 など10冊以上の著作がある。現在は夫の転勤先コネチカット州の古い港町ミスティックでミスティック海事博物館の非常勤講師、ニューロンドンコミュニティカレッジ生涯教育センターの講師、ローカルテレビ局のトーク番組ホステスをつとめる。夫ジムと愛犬ドリトルと暮らしている。全米マーケティング及び広報評議会2010年金賞受賞。

 

 

 

2021/03/26 15:09