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妊婦さんは生ハムや乳幼児の食べ残しを食べてはダメ。
正しい知識をみんなに知って欲しい。
母子感染症の啓発絵本をつくりたい!

発起人あいさつ 「トーチの会」代表 渡邊 智美より

皆様、この度は当プロジェクトへのご支援ありがとうございます。
このプロジェクトは2016年に出版した『エリザベスと奇跡の犬ライリー』を絵本化する、というものです。

『エリザベスと奇跡の犬ライリー』は米国に住むリサ・サンダースが書いた実話物語『Anything But a Dog!』を翻訳したものです。
リサは2014年に娘を先天性サイトメガロウイルス(CMV)感染症で亡くしたあと、これから生まれてくる子供達が同じ苦しみを味わうことのないように、先天性CMV予防の啓発活動を精力的に続け、その活動の一つとして、自身の体験を物語として出版したのです。
米国で先天性CMV感染症は、ダウン症や小児エイズを超えて長期後遺症を引き起こす原因1位であり、日本よりも患者数は多く、患者団体も複数あります。CMVに特化した学術集会もあり、そこでは研究者のみならず当事者たちも壇上に上がり色々なアピールをしますが、リサもそこで患者家族代表として話すことがありました。その学会に参加していた井上直樹先生(当時 国立感染症研究所 ウイルス第1部所属)よりリサの著書『Anything But a Dog!』を紹介され、2016年にトーチの会が発起人として翻訳出版をかなえました。

その本を啓発ツールの一つとして使い、トーチの会は母子感染症の周知のために活動をしてきました。研究班の先生方の研究成果として、2018年に妊婦に使用できるトキソプラズマの胎児への感染予防(もしくは胎児に生じる障害を軽減化する)薬は保険適用になりましたし、先天性CMV感染症の確定診断に使用する新生児の尿検査も保険適用になりました。

が、4年経過した今もまだ、誰もが聞いたことある、知っているというところまでは、いっていません。もっと手軽で、年齢問わず、どんな人も興味を持てるような啓発ツールを作りたいと考え、今回は絵本づくりに挑戦することにしたのです。

なんとしても、多くの人に母子感染症は他人事ではないということをわかってほしいのです。そして、トキソプラズマやサイトメガロウイルスの先天性感染症は、知識があれば予防できる可能性があるということを知ってほしいのです。

リサやエリザベスのような体験は、もう誰にもしてほしくないのです。

トーチの会は、母子感染症予防知識が常識になるように、啓発活動を続けています。
この活動がひとりでも多くの人に届きますように、是非、周囲の方にもお知らせください。お力をおかしください。

よろしくお願い致します。

 

渡邊 智美
先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症患者会「トーチの会」代表

 

 

2021/02/05 12:34