親と子は、たとえ毎日顔を突き合わせていても、お互いをわかり合えるわけではありません。どちらかがセクシュアルマイノリティだったとしたら、なおさらです。素直な気持ちで向き合うためには、相当な覚悟と勇気が必要になる…と、僕は自分の経験から思います。だからこそ、セクシュアルマイノリティが家族と向き合う姿を描いた作品には、普段から興味を持っています。
この『我和我的T媽媽(同性愛母と私の記録・仮)』は、レズビアンの母親を娘の視点から捉えたドキュメンタリーで、さらに、母の恋人だった女性たちの生き様も描かれているようで、一層心を惹かれました。
アジア圏でいち早く同性婚が合法化され、「近くて遠い国」に感じられる台湾の、娘と母とその彼女たちの歴史を、ぜひ読んでみたいです。
カナイフユキ(イラストレーター・コミック作家)
https://fuyukikanai.tumblr.com/
カナイフユキさんとは、イメージフォーラムフェスティバルに、台湾の伝説的なドキュメンタリー映画『美麗少年』を見に行った際に、ノーマルスクリーンの秋田祥さんのご紹介で知り合いました。まさかこんなところでサウザンブックス社プライド叢書『ぼくを燃やす炎』の表紙イラストを描かれた方にお会いするとは。
快く写真も撮らせてくださったカナイさん、本当にありがとうございました!
さらにこの夜に満を持して鑑賞した『美麗少年』は、現在へ連綿と続く、台湾ドキュメンタリー映画史におけるパイオニア的重要作品のひとつ。著者のホアン・フイチェンが人生で初めて見たドキュメンタリー映画2作品のうちの1つでもありました。縁とは様々に形を変えつながっている不思議なものだなあと思った夜でした。
クラウドファンディングも残り5日となりました!
この数日間で急激に支援が増え、発起人としては嬉しい限りです。 この勢いがあれば、かならずクラウドファンディングは達成できると信じています。 引き続き、皆様のご支援・情報シェアのご協力をお願い申し上げます!!
小島あつ子