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自閉症スペクトラム障害の男の子の自立の物語
『Kids Like Us(僕らのような子どもたち・仮)』を翻訳出版したい!

合同会社てにをは 代表社員の岡本真梨子さんから応援メッセージをいただきました。

研究者、会社員、研究職、経営者の道を歩むなかで、一貫して「生きづらさ」というテーマと向き合い続けてきた岡本真梨子さん。発起人の林真紀とは、発達障害の支援という枠を超えた、深い部分で共鳴し合うような繋がりを持つ人です。そんな岡本さんから、今回の翻訳出版プロジェクトに応援コメントをいただきました。
 


ひとりひとり違う命。みんな、それぞれの「幸せ」がある。
 


心理学をベースとした対人援助をライフワークとしています。

「生きづらさ」を抱える当事者と、心理学などのアカデミアと、支援者との間に、大きな分断があり、それによって当事者やその家族は二重三重に苦しんでいる。そのことを知って以来、そういった「生きづらさ」を抱える人が幸せに生きていくために、どうやって様々な境界を越えて支援をしていくか、ということが私のテーマです。

これまで幼児から高齢者まで、学生から経営者まで、当事者からその家族や支援者まで、本当に様々な人に会い、ご支援してきました。発達障害に関わる支援者・当事者の繋がりの中で、今回Kids Like Usの翻訳を手掛けておられる、大好きな林真紀さんにも出会いました。

私が研究者時代にお世話になった、故・佐々木正美先生が、よく、「熱心な無理解者が、一番当事者を苦しめる」とおっしゃっていました。我が子が「普通ではない」ことに悩む親は、「熱心な無理解者」になってしまいがちです。我が子を想うあまりに「普通」にさせようとする、あるいは、「普通ではない」ことを認めることで享受できる支援やメリット「だけ」を見ようとする。それもこれも、子どもを愛するがゆえの、親という生き物に課せられた呪いのようなものだと思います。

そういう、内外の鎖から、自分を解放してくれるもの。それは、学術的なものや、行政的ななにかではなく、ひとりひとりの【生きたストーリー】ではないかと。ひとりの人間の(そこにどんな形容詞が使われるとしても)生き様を、ナラティブなストーリーとして読む、聞く、知る。それによって、どれだけ心が動かされ、蒙が啓かれるか。研究者から民間に出て、今それらを融合しようとしている私は、そこに大きな希望と可能性を見出しています。

真紀さんの取り組みが、誰でもない、貴方の心を動かし、目の前の「生きづらさ」を抱える人の、「理解者」になる一助になってくれますよう。

この物語を心から読みたいものの1人として、応援させていただきます。


岡本真梨子
合同会社てにをは代表社員
応用人間科学修士(発達臨床心理学専攻)
大阪大学自閉症学共創サロンメンバー

大学・大学院・研究職と、人の「生きづらさ」に関する基礎研究・応用研究にたずさわる。また事業会社にて、人事・メンタルケア・事業開発などを経験。その過程で、研究者(アカデミア)・ビジネス・支援者・当事者の間に横たわる分断に注目し、分断を融合することでステークホルダー全員を支援する活動を実践している。
現在は、「生きづらさ」を抱える人(個人/法人)に対する、個別のカウンセリング・サイコエデュケーション・コンサルティング、および、心理学の専門性を活転用した人材開発・組織開発・新規事業開発・研究開発などに関わっている。

 

ー過去の略歴ー
(株)リクルートエージェント/人事企画/メンタルヘルス研修の企画運営、社員のメンタルダウン時の初動対応の構築
(一財)田中教育研究所/常勤研究員/心理検査の開発・改訂・実施、心理教育相談、教職員や自治体対象セミナーの企画運営・講師
(株)エスキャリア/取締役社長/法人(企業・学校)および個人に対するキャリア支援事業

2019/07/23 11:35