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出版不況にめげない!台湾の活力あふれる「独立書店」をまとめた
『書店本事 個性的な台湾書店主43のストーリー』を翻訳出版したい!

『書店本事』日本版の翻訳には、多くの台湾文学の翻訳を手がける天野健太郎さんにも参加いただきます!

こんにちは、サウザンブックスです。
文学、エッセイ、絵本と、さまざまな台湾の作品の翻訳を手がけらている天野健太郎さんから、『書店本事』プロジェクト応援メッセージをいただきましたのでご紹介いたします。
 


『書店本事 個性的な台湾書店主43のストーリー』の
翻訳出版プロジェクトを全面的に、推薦・支持します。

そしてプロジェクトが成立したら、本書のうち数篇を翻訳します。

翻訳をするにはなんらかの強い「理由」が必要です。
知り合いから協力を乞われたからといって、(あるいは「台湾」だからといって、)
はい喜んでと、コストやリターンを考えずにやることでは限りません。
幸い、本書、『書店本事』には強固な「理由」がありました。

1)まずは、クラウドファンディングで出版するやり方であること。
一定数の読者が、本の代価を先払いすることでその本が刊行される
サウザンブックスのシステムが普通のお客さんにも知られ、より一般的になっていけば、
今後、台湾人が書くいろんなジャンルの、いろんな著者の、いろんなスタイルの本が
日本語で翻訳刊行される可能性が広がるからです。

なので、あるいは台湾の独立書店にはさほど興味がない人でも、
自分が好きな〇〇〇〇の台湾本が日本で翻訳刊行されるかも……そう考えただけで楽しくなるはずです。
あとは、実際にクリックする(か、宣伝する)ことで、間違いなく、本が実現に近づきます。
台湾の豊かな「本屋」の世界を紹介する本が、
台湾の豊かな「本の世界」を日本に紹介するきっかけになれば。

2)ふたつめは、発起人の熱意です。
今、台湾が好きな人はとても多く、また台湾の書店に興味を持つ人も増えています。
ただ、実際には好きと興味だけでは本はできません。
実際に、日本の市場に残る作品にするのは大変な作業で、
プロジェクトのど真ん中で作品と人をひっぱるリーダーが必要不可欠です。
幸い、発起人の小島あつ子さんは好きと思いつき以上の、行動力があります。

またそれは、本書が描く、台湾の書店を経営するひとりひとりの店主の
本への愛よりもしっかりした行動力にほかなりません。
それが今回、本来リスクが高い翻訳出版の企画に、協力しようとする要因のひとつです。


3)そして作品のよさ。
翻訳するとなれば、それ相応の時間を代償として必要となるわけなので、
それだけの甲斐がある作品であってほしい。
ですが、そんな最低条件をクリアするのが難しいのも事実です。

幸い、本書の著者・郭怡青(クオ・イーチン)さんは
非常にスタンダードでわかりやすく、同時に端正な文体で
台湾で本を売る人とその場所を描き、そしてお金と文学を聞き取っています。
また、台湾を紹介するときによくある、日本人のハイセンスな切り口でなく、
台湾人自身の素直でフラットな視点が、清々しい。
台湾の情報だけでなく、人と文をも楽しむ、素敵な読み物になると思います。


天野健太郎(あまの けんたろう)
1971年生まれ、三河人。京都府立大学文学部国中文専攻卒。2000年より国立台湾師範大学国語中心へ留学。帰国後は台湾専門翻訳・通訳、聞文堂LLC代表、台湾書籍を日本語で紹介するサイト「もっと台湾」主宰。俳人。
訳書に龍應台『台湾海峡一九四九』『父を見送る』、陳柔縉『日本統治時代の台湾』、呉明益『歩道橋の魔術師』、鄭鴻生『台湾少女、洋裁に出会う——母とミシンの60年』、ジミー・リャオ『星空』、陳浩基『13・67』ほか。
ツイッターアカウント「@taiwan_about」


天野さんが手掛けられた作品たち

 


プロジェクト終了まで残り約2ヶ月となりました。
成立、そして日本語版の発行をめざして頑張って参ります。

引き続き、どうぞ宜しくお願い申し上げます!

2018/07/18 14:55