image

日本初のレズビアンマザー絵本を誕生させたい!
絵本『In Our Mothers’ House (ママたちの家で・仮)』を翻訳出版して
全国の学校や図書館に届けたい!

静岡大学教授・家族社会学の白井千晶さんから、応援コメントが届きました!

私がこの本に初めて出会ったのは、約2年前、アメリカの普通の本屋さんの絵本コーナーでした。

子どものためのフロアには、オルタナティブ・ファミリーの棚や、養子縁組の棚が当たり前のようにありました。



 

しかも、『ママたちの家で』は、オルタナティブ・ファミリーの棚にではなく、養子縁組の棚にあったのです。
さらに、この本には、レズビアン・カップル、レズビアン・マザーという言葉が一度も登場しません。それどころか、この本では、養子という言葉さえ、登場しないのです。

女性二人のカップルだから、レズビアンなんだろう、
親と子のエスニックが違うから、養子なんだろう、
と推測して納得するのは大人たちで、

子どもたちにとって大事なのは、この絵本に書かれているように、美味しいものを食べて、親戚も町の人もみんな友達で、どんどん世界が広がって…ということなんですよね

楽しい家族、豊かな生活、健やかに育つ子どもを書いていたら、偶然、養子だった、レズビアン・マザーだった、著者ポラッコさんのそうした姿勢はとっても清々しくて、これこそ一人一人を大切にした多様な社会なんだな、と思います。

そしてこの町の本屋さんには、『あなたの子どもが同性愛だったら』『思春期の養子の子育て』などの、ピンポイントでリアルな本がたくさん並んでいました。





サウザンブックスで、ふわっとした解説本が恐る恐る並ぶ現状を飛び越えて、すかっと気持ちよい本がこれからも出版されたらいいなぁと思います。

誰もが生きやすく、誰もが尊重される社会を願って。

 


白井千晶(しらいちあき)

静岡大学教授/家族社会学。リプロダクションが専門だが、近年はとくに、現代社会で家族とは、血・遺伝的つながりとはなんだろう、がテーマ。卵子提供や精子提供、里親や養子縁組、セクシュアルマイノリティの大人や子どもを勉強中。

■個人サイト http://shirai.life.coocan.jp/
■写真展プロジェクト「フォスター」 http://foster-photo.jp/

レインボーフォスターケアで 児童養護施設のセクシュアルマイノリティの子どもに対する対応を調査。
https://rainbowfostercare.jimdo.com/

 

2018/05/15 12:10