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若いLGBTの声を元に書かれた
スペインのゲイ小説「ぼくを燃やす炎」を翻訳出版したい!

本に救われた経験がある人間が、本を出すプロジェクトに参加することで、いつかどこかで誰かを救うことになる。 日本とスペイン語圏を結ぶ架け橋のイスパニカが、国境もセクシャリティも越えてボクモヤを応援する理由。

 

こんにちは。サウザンブックス「PRIDE叢書」です。さまざまな方に応援いただいているボクモヤ・プロジェクトですが「日本とスペイン語圏を結ぶ架け橋」を謳って事業展開されている、有限会社イスパニカさんもそのお一人。代表の本橋祈さんに、イスパニカについて、そして、ボクモヤとの出会いについてお話しを伺った。

 


PRIDE叢書 まずは、イスパニカについて教えていただけますか

 

本橋祈(有限会社イスパニカ代表) イスパニカは、創業者であり前代の代表である井戸光子が、1981年に立ち上げた会社です。書籍の編集の仕事をしていた井戸は、フラメンコに関する本を手伝ったことでスペインに恋をしてしまい、自分でスペイン語を学び、スペインから新聞を取り寄せて、記事を抜粋し翻訳して読者に届けるという“今週のスペイン”を創刊しました。それは、インターネットもない時代にどこよりも早くスペインについて知ることのできる情報誌でした。現在のイスパニカは、スペイン語に特化した語学教育や、ラテンアメリカの政治経済についてのニュースを配信するといった事業を行っていますが、スペイン語圏の言葉と情報をお伝えすることで、皆さまのお役に立ちたいという気持ちは創業時と変わりません。

 

PRIDE叢書 スペインに関して幅広く事業展開されているんですね。本書『ボクモヤ』が日本に紹介されるきっかけとなった、スペイン大使館主催の「ニュースパニッシュブックス」も、イスパニカさんがお手伝いされています。具体的には、どのような業務をされているのですか?

 

本橋 イスパニカで行っているのは、書誌情報の書かれたカードの翻訳と、一次選考で選ばれた本についてのレポートのとりまとめです。スペインの出版社から送られてくる書籍には、ジャンル、ページ数、概要などが書かれたカードが付いているので、それを日本語にして選考委員の方に読んでいただけるようにします。その後、一次選考会を経て20冊ほどに絞られた本について、リーダーと呼ばれる方々にレポートを書いていただきます。そのレポートを二次選考までにとりまとめています。

 

PRIDE叢書 昨年のニュースパニッシュブックスは、サウザンブックスも選考委員として参加していて、そこで見つけたのが本書『ボクモヤ』だったのですが、その選考の場所にもいらっしゃったんですよね。

 

本橋 去年、『ボクモヤ』が選考委員のおひとりによって選ばれた瞬間は、とてもよく覚えています。日本ではほとんど見かけないといっていいジャンルの本だったし、かなり性的なところまで踏み込んで書かれた本だったので、“この人はチャレンジャーだなあ”と思っていました(笑)。ただ、その本を担当したリーダーの方は、今も翻訳業務でとてもお世話になっている先生で、前代の代表の井戸も、ものすごく信頼していた翻訳家なんです。井戸は、昨年の10月に癌で他界してしまったのですが、生前「この人の翻訳はすごいよ」と、いつも言っていました。きっと、そのレポートの素晴らしさが、選考委員の方の心も動かしたのではないかと思います。

 

PRIDE叢書 なるほど。そういった経緯があったんですね。実は、本橋さんがボクモヤを応援する動画を毎日フェイスブックにアップされているということを、支援者の方から教えていただき、PRIDE叢書メンバー一同感激していたのですが、これからは、影ながらではなく、オフィシャルメンバーとして、ぜひ、引き続き応援いただけると嬉しいです!

 

本橋 ありがとうございます(笑)。私自身は、翻訳や通訳を自分でできるほどのスペイン語力はありませんし、サウザンブックスさんにも、翻訳の先生にもご迷惑をかけてはいけないと思って、自分の責任のとれる範囲ということで、個人でこっそり毎日応援していました。お知らせしてくださった支援者の方がいらっしゃったとのことですが、喜んでいただけて、そして公式に応援してよい立場をいただけて、とてもうれしいです。今後、どこまでできるかわかりませんが、スペインのラジオ局やスペイン語圏の日本ファンに、このクラウドファンディングの情報を届けることができたら、と思っています。

 

PRIDE叢書 ぜひ、よろしくお願いします! 最後に『ボクモヤ』をどういった人に読んで欲しいと思われているか教えください。

 

本橋 私の呼びかけに答えて、何人かのママ友たちがクラウドファンディングに参加してくれました。その思いは、「高校時代、自分も恋愛観が他の友達と違うんじゃないかと怖かったから」とか、「多様性を認めることがいじめをなくすことにつながると思うから」とか、「図書館という守られた空間で本に救われるという経験が私もあったから」など、一見さまざまですが、次世代のためにすべての子どもが生きやすい社会を作りたいという思いが共通していると思います。この本の企画は、ちょっとした「おもしろさ」があると思うのですが、読みたい人だけが参加するのではなく、この本を世に出すことで誰かを救うことができる、そういう、他者への想像力がある方に、ぜひ参加してほしいと思います。本によって救われた経験のある方が、本を出すプロジェクトに参加することで、いつかどこかで誰かを救うことになる。そんな物語を生み出したいですよね。

有限会社イスパニカ 代表取締役 本橋祈

 


※ プレゼント企画 !!

イスパニカ溜池山王教室でのプライベートレッスン1時間をプレゼント(1名様)

 

ご希望のレッスン内容とレベルに応じて、スペイン語のプライベートレッスン1時間をコーディネートいたします。プロジェクト達成後、2017年12月28日までの間で調整させていただきます。通常クラスの内容や講師は、こちらをご参照ください。

http://www.hispanica.org/school/

 

《応募方法》

プロジェクト達成後に、件名を「スペイン語レッスン希望」とし、以下の項目をご記入の上、info@thousandsofbooks.jp までお申し込み下さい

  • お名前
  • ご支援いただいたコース
  • 応募期間:2017年8月22日〜8月31日
  • 当選結果:厳選なる審査の上、当選された方にのみe-mailでお知らせいたします

 

2017/07/25 15:16