児童文学作家のひこ・田中さんより応援メッセージをいただきました。こどもたちがどんな気持ちで作文を書いているのかが目に浮かぶような、日頃からこどもたちの言葉と向き合っているひこ・田中さんならではのメッセージです。
おもしろい本を読んだとき、「わあ!」だとか、「お?!」だとか、「すごい!」だとか、心の中で色んな声を上げます。でも、その気持ちや気分を誰かに伝えたいときは、もう少し言葉が必要。そこで頑張って文章を書きます。とはいえ、いくら頑張ったって、最初に発した「わあ!」以上にぴったりの言葉はたぶん書けません。
それでも書くのは、伝えたい思いを伝えたいから。
読書探偵作文コンクールの受賞作には伝えたい思いが溢れています。物語への愛おしさがこちらに届くから、読んでいて気持ちがいい言葉たち。
ぜひ一冊にまとめてください。待っています。
ひこ・田中
児童文学作家。1953年、大阪府生まれ。同志社大学文学部卒業。1991年に『お引越し』で第1回椋鳩十児童文学賞受賞。1997年に『ごめん』で第44回産経児童出版文化賞JR賞受賞。2017年に『なりたて中学生』全三巻で日本児童文学者協会賞受賞。ほかに『ハルとカナ』(講談社)、「モールランド・ストーリー」シリーズ(福音館書店)、『大人のための児童文学講座』(徳間書店)、『ふしぎなふしぎな子どもの物語 なぜ成長を描かなくなったのか?』(光文社新書)など。「児童文学書評」主宰。