image

児童文学の名作『モモ』の作者

ミヒャエル・エンデによる絵詩集『影の縫製機』を

ドイツ語原文付きで新装復刊したい!

本篇より一部の詩をご紹介します! 発起人、アトリエ・ヤマグチより

おかげさまで達成率残り50%台となり、あとは折り返していくだけです!
ゴールが見え始めました!
 
残り11日間!ラストスパート、どんどん伸ばして行きたい!!
引き続き情報の拡散や応援など、どうかよろしくお願いいたします!
 
本日は『影の縫製機』に収められた19篇の詩の中から2篇をご紹介します。
翻訳は酒寄進一先生です。
 



道標(みちしるべ)
 
道を知っているはずの きみなのに
気づくと まいごになっていた
間のわるいことに
日がくれた
 
さあ どっちへいけばいいだろう?
きみはすっかり とほうにくれる
立っているのは 十字路
どっちの道か わからずにいる
 
みると ひっそりたたずみ
行き先しめす 道標ひとつ
かたや「まち」 かたや「もりのみずうみ」
方向しめすは ふたつ
 
この先は かって知った道のり
これでもう まようことはない
ところが当の道標 その場にひっそり
たたずんで どこへもいかない
 
道標は文字がよめず
ことばの意味も知らない
さししめす場所へ いちどもいかず
そこへは たどりつくことがない
 
やがて時がたち その道標を
きみはきっと思いだすだろう
正しい道がみいだせたことを
心から 感謝するだろう
 
風雨にさらされた道標 ただの
うすよごれた木ぎれだが
きっとどこかにいるもの
そういう 人が
 



小さな小人(ちいさなこびと)
 
小人の男の子(おのこ)と女の子(めのこ)
めでたしめでたし 小ぢんまりとした結婚式(けっこんしき)
いつまでも 小さなまことをつくすと 誓ったよ
ささやかなしあわせのときも ちょっとしたつらいときも
 
ふたりは小さな小なべに住んで
たのしくみじかい一年 たったとさ
それから赤ちゃん うまれたよ
目の中に入れても痛くない 小さな子
 
洗礼式には 小ぢんまりとしたお祝い
ミニソーセージに こまぎれキャベツ
お酒はちっちゃな指ぬきでかんぱいだ
小人の小おどりぶりは すごいもの!
 
小人は小さいことが好きだけど
よろこびは とっても大きかった
 


他にも、哲学的な詩や神秘的な詩、シュールな詩や思わずくすっと笑ってしまうような詩など、「まほうと 夢と かがやくがらくた」が「笑いと神秘」の舞台上で披露されます。

ミヒャエル・エンデの詩とビネッテ・シュレーダーの絵による素晴らしいコラボレーション、そして酒寄進一先生による名調子を、どうぞお楽しみに!
 

atelier yamaguchi(アトリエ・ヤマグチ)山口吉郎・山口桂子
X(旧twitter):@yamaguchike_at
Instagram:@keikoyamaguchi_

 
上記SNSで日々発信していますので、ぜひフォローいただき、クラファン情報の拡散にご協力いただけますようお願いいたします!
 

2025/09/19 15:29