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親友の死、深い傷を持つ男が出会う謎の少女
オランダを代表する女性作家が描く
コミック『ハチクマの帰還』を翻訳出版したい!

まんが家の永野のりこさんから応援メッセージが届きました!

第15回日本国際漫画賞で最優秀賞を受賞した、エメー・デ・ヨング『砂の日々』を審査員として読んでくださった、まんが家の永野のりこさんが『ハチクマの帰還』翻訳出版クラファンに応援メッセージを寄せてくださいました。

 


 

エメー・デ・ヨング先生の『ハチクマの帰還』 日本語版ご刊行のお志と試み大変尊く、本当にどうもありがとう御座います。 素晴らしいことが、今、起ころうとしている、始まろうとしている大切な機会に、応援の言葉をお伝えする場を頂き光栄です。

 

 私は2021年の第14回から3年間の任期で日本国際漫画賞の審査委員のお役目を頂き、審査委員長里中満智子先生、また日本漫画家協会より理事、漫画家として赤松健先生とともに同賞の審査に臨みました。 

 

2021年の第14回は、世界的新型コロナウイルス感染症疫禍により、日本国際漫画賞史上前代未聞初のオンラインでの贈賞式となりました。

 

さらに2022年第15回は、疫禍の終息も見えぬまま、贈賞式直前にウクライナ侵攻の戦火があがり、優秀賞をご受賞のナタリア・レレキナ先生、ギルベルト・ブリッセン先生は、安全は確認されたものの、オンラインでのご参加も叶いません中行われました。シェルターの中で遥かな世界と繋がっているかのようだった、震える思いが蘇ります。 そのような状況ゆえに殊更、漫画賞に輝いた各御作の素晴らしさは、昏い世界に大きく燈る光であり、心強く励まされるものでした。 

 

最優秀賞、エメー・デ・ヨング先生の『砂の日々』。人間を、また、その感じ、在る世界を描くご筆致のお力、巧みさ、真摯さ。一見で胸がいっぱいになるような人物描写、光景の数々、心深くに響く人の思い、痛み、慈しみ。言葉と絵とともに読みたどり心の奥底を揺さぶられてゆく、漫画という表現のかたちの凄さ、可能性の限りなさを体感するような本当に圧巻の御作でした。

 

『砂の日々』オランダ語版

 

 

 『ハチクマの帰還』もまた、ご紹介動画で拝見する限りにおいても、モノクロの漫画ならではの構成やコントラスト美しく、また、「過去と向き合うことによって生き延びる道をみつけることができる」のお言葉は、自分の人生と重ね、とても大切な真実であり、ぜひ、選び抜かれたお言葉で訳された版で、手に取って拝読する幸せに預かりたいという気持ちでいっぱいです。 

 

漫画を楽しんで読み、感動し、共感することは、それを描いた「人」の心に、また、その「人」を生み、育んだ地、その「人」の故国に出会うことだと思います。未だ戦禍止まぬ陰りの中、分断をもたらす言葉や行い、ヘイト、差別、偏見があふれているように思える今の世界ですが、漫画や、人が人に向けて描き作りしたものには、そういったものを越えて人と人を心で出会わせ相互理解を生む力がある、と信じ、希望を感じています。 

 

オランダをはじめ世界各国の「人」に、描かれた漫画をとおして出会い得る地平への扉が、本書のご刊行の実現によってより広くひらかれるかもしれないことに、漫画者、胸たかなり、ご成功を感謝とともに心より願い、お祈りし申し上げております。 

 

永野のりこ

 

 

ご参考リンク 

第15回日本国際漫画賞 贈賞式のご記録

https://www.manga-award.mofa.go.jp/prize/15th/index.html?id=reception

 

 

 

永野のりこ

漫画家。1985年『Sci-Fiもーしょん!』(「月刊少年キャプテン」徳間書店)でデビュー。1992~98年『GOD SAVE THE すげこまくん!』連載(「週刊ヤングマガジン」講談社)他、青年誌、新聞、女性誌等に漫画を執筆。その他代表作『電波オデッセイ』『みすて♡ないでデイジー』『ちいさなのんちゃん』等。東日本大震災を経て一枚絵の制作を開始。2018年第57回日本SF大会第49回星雲賞アート部門受賞。日本漫画家協会常務理事。 

 

 

☆お台場ラブリーワールド
8月3日(土)~9月1日(日)
https://www.gallery21-daiba.com/
開催場所:GALLERY21 
港区台場2丁目6−1グランドニッコー東京 台場3階

 

☆チャリティー色紙展
8月23日(金)~9月2日(火)
旧尾崎テオドラ邸 https://ozakitheodora.com/

 


 

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2024/08/16 13:14