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目から鱗!フランスの子育て支援漫画「ターラの夢見た家族生活」
を翻訳出版して、すべての子どもが幸せに育つ社会を目指したい

発起人安發明子よりご挨拶

今回、『ターラの夢見た家族生活』日本語出版の企画を紹介することが、家族の支援に携わっている多くの方と出会う機会になりました。親か子どもの病気や障害、家庭の貧困、不登校、発達支援、学校の先生や保育の先生と保護者支援…

私は日本の生活保護の現場で家族と関わる中で「もっと力になる方法はないか?」「家庭でできる支援は何だろう?」とできることが十分ではないように思えて渡仏した経緯がありました。在宅支援の仕組み、熱いエデュケーターたち、たくましく成長していく子どもたちにたくさん希望をもらいました。

原作者パボさんは「高校教師をしていたとき、優秀な生徒たちは自分を必要としていないと感じた、困難を抱える生徒たちには週3回の授業で会うくらいでは足りないと感じた、そうしてエデュケーターの専門学校に入り直すことにした」と話します。

「昔は火を囲んで、親子で語らう時間があった。今はそれぞれスマホを見たり忙しくしてる。ちょっとテレビを消してみんなで話しましょう、と言って家族の会話をつくるのがエデュケーター」と話します。

私は現在パリ市で在宅教育支援を受けている37の家庭の経過を追っているのですが、1年半で15家庭が状況が改善し支援を終了しました。当初は学校で学習の遅れや問題行動が指摘される子どもが多かったのですが、親の病気や障害は必ずしも改善しなかったとしても、子どもたち全員の調子が良くなっていました。

それは子どもたちが「お母さんの病気が心配だった」「両親が別れるかもしれないと心配だった」「叔父に性被害にあったことをこれまで誰にも言えていなかった」「お父さんに愛されていないと感じていたけれどお父さんに怖くて聞けなかった」という話を家庭をよく知り頼ることができるエデュケーターに話せることが第一のステップのようでした。家のこと学校のこと将来の心配について話せる大人との出会い。そして、具体的に親が医療に繋がったり、家事の手伝いを派遣してもらったり、自分も学校帰りに通う場所ができたり、親も子どもも支えてもらう中で、親の子育て経験も子どもからみた家庭も変わることが第二。そして、最後のステップが子どもの理解と整理を助け、自らの将来を築いていくことを支えることのようでした。「自らのために行動していく力を支える」という言い方をします。

支援を自ら望んだわけではなかった親たちも、1年後の更新のときにはほとんどの家族が「継続してお願いしたい」と言うそうです。

「家族生活」をより良いものにする支えについての議論が、日本の福祉の発展につながることを願っています。


1月27日(金)21:30から、クラウドファンディングスタートを記念して、作者のPAVO(パボ)さんを招いてオンライントークイベントを開催します。

詳しくはこちらをごらんください。

無料・本のご購入に関係なくどなたでもご参加いただけます

発起人・安發明子



 


 

 

 

 

2023/01/17 12:27