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韓国で美しい単行本になり、台湾・フランスでも翻訳された、
ボーイ(ズ)ラブコミック『キミのセナカ』を日本語で書籍化したい!

富山から日本と韓国の交流を続ける、富山大学准教授・林夏生さんからの応援メッセージ

『キミのセナカ』は地方都市が舞台。作者の野原くろさんが生まれ育った北海道・小樽の風景が描かれています。

そして、今回、心がこもった応援メッセージを頂いたのは、富山から、日本と韓国の学生の交換留学や文化交流に長いあいだ取り組んでこられた富山大学准教授の林夏生さん。
林さんが、これからさらに取り組もうとされているのが、日本と韓国の性的少数者のコミュニティ、それぞれの地方都市で頑張っている若者たち、支援団体、学生サークルの国際交流をたくさんやっていきたいと夢を広げていらっしゃいます。

ここ数年、夏のソウル・クィアパレードで、林さんにお会いするのが恒例になっていたので、今年は少し寂しいですが、いつか林さんが描く夢が広がって、日本と韓国、タケルとコウタロウが暮らすような地方都市の若者たちの交流が生まれたら、ほんとうに素敵で楽しそうです。
 


韓国の知り合いが、このマンガのセリフをあしらった缶バッジを、大切に持っていた。「日本いいよね、いろんな性のひとの日常が描かれてるマンガ、いろいろ出てるの。韓国もはやく、そうなるといいな」。小さな声で、そう言った。
かかえきれない悩みに押し潰されそうだった日々の記憶も、同じパレードで歩けるようになったことも、そして離れていたって同じ本を読めるということも、かけがえのない「経験の共有」。言葉のちがいや海や山がわたしたちをどう隔てようと、重なりあう記憶や体験や希望のあるところに、共感は芽吹きつづける。たとえ会えるのは年に一回あるかどうか、という現実の中に生きていても、何かにつけて互いをふと思い出す機会が増えるたび、共感の芽は若木へ、そしていつしか大木へと育っていく。
やがてその豊かに茂った木陰が、他者からの心ない言葉やまなざし、あるいは自分を内側から蝕む強い不安の中で傷ついた誰かにとって、安心と回復を得られる場所に、そしてもしかなうなら、会えてよかった、と思えるたくさんの人たちに出会える場所に、なるといい。かつてのわたしが、人生の先達たちが他愛ない世間話をくりひろげる場所の片隅で、あるいは大きな旗を掲げて賑やかに行進する路上で、なんとはなしに自分も守られている気がしたり、時間をかけて自分を取り戻していけたり、したみたいに。

林夏生(富山大学人文学部准教授・国際関係論)
 



『キミのセナカ』書籍化プロジェクトは、
あと3週間ほど、残り30%台で成立いたします!!
ぜひもう一押し、情報拡散や追加支援やコース変更へのご協力を、
どうぞよろしくお願いいたします!


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潟見陽




 

2020/07/29 15:58