御無沙汰しております。発起人・翻訳者の石渡悠起子です。
2021年6月の本書発売から5年が経ちました。
このクラファンの発起人と翻訳を担当したことがきっかけで、この度、明石書店より『オルタナティブ・ファミリー さまざまな形の家族と、親子にとって本当に大切なこと』という書籍の翻訳を担当させていただきました。2026年5月末頃より発売となります。
https://www.akashi.co.jp/book/b676115.html
LGBTQ+家庭の支援団体であるこどまっぷの長村さと子さんや、同団体サポーターであり精子バンクなどで配偶子提供当事者の支援を行ってきた伊藤ひろみさんが、ぜひ本書を日本語にして欲しいとご相談をくださり、共に出版社探しに奔走し、3年にわたる翻訳作業を経て、出版に至りました。
ケンブリッジ大学名誉教授・同大学家族研究センターの元所長である著者スーザン・ゴロンボク博士は、多様な家族のウェルビーイング(心身の健やかさや幸福度)について50年近く研究を重ねてきた家族研究の第一人者です。
ゴロンボク博士の研究は、英国でレズビアンの母親達が「子どもが可哀想」という根拠のない偏見から監護権を剥奪されていた1970年代に、ふたり母家庭に育つ子どもたちについて研究を始めたことをきっかけに始まりました。今では、ふたり母・ふたり父を持つ家族、シングルペアレントあるいはカップルのもとに精子・卵子・受精卵提供を受けて形成された家族、トランスジェンダーである親を持つ家族、代理出産を通じて形成された家族などの『オルタナティブ・ファミリー』に関する長期にわたる縦断的研究が行われています。そして、こうした研究の成果は、米国で同性婚訴訟の際にも資料として取り上げられ、英国内の生殖補助医療に関する法案にも影響を与えています。
どんな形の家族でも、子どもが健やかに幸せに育つうえで大切なことを伝えるこの本は、『子どもを迎えるまでの物語』を通じて、私が日本の読者の方に届けたかったことに共感し応援してくださった皆さんにも、きっと響く何かがあるのではないか、と思います。
精子・卵子提供などでの子どもの出自を知る権利を定める法案がまさに今必要とされ、同性婚訴訟(結婚の自由をすべての人に訴訟)も現在進行中である本邦においても、こうした長期にわたり収集された、膨大な数の当事者の声をもとにしたエビデンスが今後ますます必要となるのではないでしょうか。
是非、皆様にもお手にとってご覧いただければ幸いです。購入という形以外にも、地元図書館での所蔵リクエストなども、多くの人にこちらの研究を知っていただく助けになります。どんな形でも、読んでいただけたら本当に嬉しいです。
最後になりましたが、ここ数年で国内外の情勢がめまぐるしく変わりゆく中、皆様がお元気で過ごしていらっしゃることを願っております。そして引き続き選挙に行きましょう。
石渡悠起子