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不妊治療、養子、LGBTQ、子をもたない選択
子どもをめぐるすべての選択を肯定する米国のノンフィクション
「子どもを​迎えるまでの物語」を翻訳出版したい!

著者ベル・ボグスさんからメッセージが届きました!

 こんにちは。こうして皆さんにご挨拶をし、ノースカロライナ州で自主隔離生活を送る中で撮った写真をシェアする機会をいただけて嬉しいです。私たちは今のところ元気ですが、家にいます。学校は閉校しているため、オンラインで授業をしています。 私は、ホー川のほとりの、アーティストが建てたキャビンに家族と住んでいます。夫のリチャードと私の間には、6歳のビアトリスと、もうすぐ2歳になるハリエットという2人の娘がいます。体外受精治療(IVF)の俗語で、ふたりは、ツイブリング(※twiblingは、双子のtwinときょうだいを指すsiblingを組み合わせた造語)です。年は離れているものの、同じIVF サイクルで受精した胚から生まれました。 ビアトリスには、自分が待望の子だったという感覚があるようです。ある時、『The Art of Waiting』は何についての本なのか聞かれたので、私は「ある意味、あなたのことかな」と答えました。 「そうだと思った」と娘は言っていました。  


 この写真を撮ったのは、自主隔離生活を始めてすぐの頃でした。川のそばでこの四つ葉のクローバーを見つけました。毎日午後になると、河原沿いを長い時間散歩をします。自主隔離が始まってからは6つか7つは見つけた気がします。大抵は、家の中のその辺に置いてある本に挟んでしまいます。  


 川向こうに生えている大きな松の木は、『The Art of Waiting』の中でも書いた、同じワシのつがいの巣です(少なくとも同じつがいだと私は思っています)。毎冬営巣をし、2月の終わり頃から3月の頭頃に孵化する子ワシたちを育てています。巣はかなり大きくなりました。何かで読んだのですが、ワシの巣は、毎年どんどん巣に材料を加えていくので、1トン以上にもなることがあるそうです。いずれ、巣はばらばらに崩れてしまうのですが、ワシは再び巣作りをします。


  自主隔離生活中に家族で作ったボードゲームがあるのですが、ねこ曜日といいます。ゲームのコマは我が家の猫たち(ジュリアス、ココ、ランディ)で、カードを引くと、それぞれの猫が、ねこ曜日に何をするかが書かれています。「木に登って降りられなくなる」は1回休み、「ネズミを捕まえる」は5コマ進む、「迷子になる」はボードを横切ります。 このゲームは、段ボールに顔彩耽美という水彩絵の具で絵を描いて作りました(ビアトリスは新品のように綺麗にしておきたがり、ハリエットは色を混ぜたがったので、別々の絵の具セットを買わなくてはなりませんでした)。


  これは、先日雨空の日に家のそばのクリークで遊ぶ娘たちを写したものです。この地域に住んで14年になりますが、ここ2年で経験した洪水の回数は、少なくとも私の経験ではこれまで体験したことのないようなものでした。土手は削られ、巨木は川に向かって倒れ、その大きな根があらわになっていました。見上げると、1.5mから2.5mほどの高さのところに、前回の洪水で木に引っかかった残骸が目に入ります。近所の方が川のほとりに吊るしたハンモックも流されてしまいました。

 我が家は洪水からは無事でしたが、娘たちが直面する環境や温暖化の問題だらけの世界 について常々考えてばかりいます。最近、私は「社会的不妊」という概念を知りました。これは、不妊の定義を広げ、子どもが欲しいけれど、いかなる理由でもそれが叶わない人々を含めたものです。独身だから、経済的な余裕が無いから、同性パートナーを持つから、この世界は壊れやすくて危なすぎると感じるから。 この定義はしっくりくるように感じます。


  普段、私が大学で働く間は託児所や学校にいる娘たちと、一緒に居られる今の時間を楽しんでいるものの、怖くもあります。自然は良い慰めになっています。ある夜に川沿いで見かけたビーバーに、 ホイップアーウィルヨタカやセミの鳴き声、そして霧の夜に登るピンクの月。何が大切で、何を守らなければいけないか、自然は大切なことも教えてくれています。

 


プロジェクト終了の5/12(火)まで残り18日、
参加者数200名近くになりました!
達成率40%もすぐそこです。
プロジェクトが成立して無事に出版できますよう最後まで頑張って参ります。
SNS等での情報拡散に、引き続きお力添えくださいますようお願い申し上げます。

2020/04/24 14:24