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不妊治療、養子、LGBTQ、子をもたない選択
子どもをめぐるすべての選択を肯定する米国のノンフィクション
「子どもを​迎えるまでの物語」を翻訳出版したい!

発起人奮闘記(その1):新宿二丁目で開催されたイベントに参加してきました!

こんにちは。『The Art of Waiting』翻訳出版クラウドファンディングの発起人、石渡悠起子です。
開始から2週間ほどが経ちましたが、支援者50名も見えてきて、達成率も10%近くになりました。色んな方がシェアをしてくださるたび支援の輪がまた広がっていくのを、間近で見ていて心から実感しています。達成して皆さんに日本語版必ずやお届けしたいと思いますので、もしよかったらこっそりでもオープンでも、(何度でも!)シェアしていただけたら嬉しいです。

この『The Art of Waiting』には、プロジェクトの説明にもあるように、米国内の不妊治療、養子縁組、代理母出産、LGBTQ+カップルの子育て、子どもを産まない選択、など、さまざまな子どもをめぐる選択肢が書かれています。なので、プロジェクト開始前に、日本国内での現状を知り、日米の相違点などをあらためて勉強しなおしたいと思い、1月に、新宿二丁目で開催された二つのイベントにお邪魔して参りました。

1つ目に参加したイベントは、1月19日に一般社団法人こどまっぷさん主催の「子どもについて考えるトークショー&座談会- ゲイ男性を中心に -」。

この翻訳プロジェクトの趣旨とアライであることをお伝えして、お邪魔させていただきました。このイベントでは、YouTuberのかずえちゃん、一般社団法人fairの松岡宗嗣さんと、こどまっぷの主催のお2人が、普通養子縁組、里親支援や、血のつながりのある子どもを持つための海外エージェンシーを通した代理母という選択肢や、子どもをもつためのパートナー探しなどのマッチングについて全体的な説明とともに、LGBTQの国内でのペアレンティングについて色々な視点でお話されていました。
この回で一番印象に残っているのは、親になることに対してどう思うか?、親になりたいと思っているか?という趣旨の質問(うろ覚えになっていてすいません)に、かずえちゃんが「自分にそうした選択肢があると考えたことがなかったので、あまり想像したことがなかった」という旨の答えをされていたのが、強く印象に残りました。

イベント終了後、こどまっぷさんが発行されている「Love Makes a Family」というLGBTQコミュニティのペアレンティング、家族についての冊子を購入し、帰宅しました。


小冊子『Love Makes a Family』



もう一つのイベントは、1月23日に開催された、『LGBTヒストリーブック』出版記念トークイベント第2弾「サンフランシスコで同性婚を勝ち取ったゲイカップルに聞く」に参加しました。
これは、このクラウドファンディングの企画元の出版社であるサウザンブックス社から、まさに同じようにクラウドファンディングを達成し、出版された本の記念イベントでした。イベント名にもあるように、米国で同性婚合法化にに向けた訴訟が起きた際に、原告となったジョン・ルイスさんとスチュアート・ガフニーさんのお2人が、ゲストスピーカーとして来日されていました。また、日本で現在進行中の同性婚訴訟の原告である2組のカップルの方も参加されていました。

米国内での同性婚は、最終的に2015年に全米で合法化されましたが、そこへたどり着くまで、州で合法となったものを、また最高裁で違法となり、また訴訟をし、という3歩進んで2歩下がるという歩みがあったそうです。喜んで手に入れたものの無効となった歴代の結婚証明書のお話もありました。


書籍『 LGBTヒストリーブック』
 

最後の質疑応答の部分で、同性婚合法化によって、ペアレンティングに関しての変化について質問をしたところ、離婚後の親権などを含め、守られる部分が増えるというお話もあがっていました。

日本国内では、現在、特別養子縁組で養親になるには、配偶者があることが条件となっています(参考:厚生労働省 )。つまり、同性婚が認められていないので、ヘテロセクシュアルのカップル以外が養親になることは法で認められていません。シングルペアレントも同様に対象外です。『The Art of Waiting』は、あくまで子どもをめぐる選択肢のなかで、LGBTQの方々のペアレンティングの事例が出てきますが、日本国内で、その選択肢をすこやかに増やすには、何よりもまず同性婚の合法化が必要だな、あらためて思いました。

色んな選択肢が、みんなに同じだけあることは、誰をひいきして誰かを不幸せにすることでもなくて、みんなが幸せになる可能性が増える社会を作ることだよなー、と本当に心から思います。『The Art of Waiting』も、そうした、自分の選んだ選択肢と、他の人が選ぶ選択肢を、見つめるきっかけになれるように、引き続きクラウドファンディング頑張って行きたいと思います。


石渡


 

2020/02/25 15:25