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インドの叙事詩「マハーバーラタ」を題材とした現代転生ファンタジー小説
『Aru Shah and the End of Time』を翻訳出版したい!

登場人物紹介:主人公、アル・シャー

皆さま、本企画にご興味をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
今回はやや詳細に、主要な登場人物たちの紹介をお送りいたします!
 
まずは、主人公のアル・シャー。本名はアルンダティー、「アル」は愛称です。
 
アトランタ在住、インド系、物語開始時は12歳の7年生。
隠された宿命に導かれて、少女の身で大きな冒険に飛び込むことになる、勇敢な心の持ち主です——ただし、緊急事態につき、装備はスパイダーマンのパジャマ一枚。

↓こちら↓から、キュートで凛々しいヒロイン(のパジャマ姿)をご覧いただけます!
https://www.readriordan.com/character/aru-shah/
 
彼女は、頭の回転が速く、機転と機知とユーモアと、豊かな感受性、そして、ちょっとホラ吹きの癖を持った女の子。
クラスメイトの前で、つい大袈裟な話をしてしまう悪癖は、おそらく、想像力が豊かすぎるため。
 
アルの母親K.P.シャー博士は、考古学者にして博物館長。とある理由で、女手ひとつで娘を育てています。
大切な娘のためを想い、休みもなく働く母親は、高い学費を払って、娘を立派な学校に通わせてくれますが、自分よりずっとお金持ちに見えるクラスメイトたちに囲まれた生活は、アルにとっては、いささか居心地のよくないものでした。
 
アルは、母の忙しい立場を、かなりよく理解していました。だから、ママと会えない時間を、空想に耽ることで我慢してきたのです。
“私のママは、実は亡国のお姫様。実は女スパイ。実は魔法使い。”
 
クラスメイトが当たり前のように、両親と過ごした楽しい出来事をお喋りしているとき、アルは会話に入っていくための「出来事」を持ち合わせていませんでした。
そこで、彼女は空想した「作り話」を、闇雲に並べ立てて……悪名高い「ホラ吹きのアル」になりました。
 
というわけで、空想の世界をほしいままにすることは、アルの得意技でしたが、この物語で彼女の身に起こったことは、その想像力をはるかに超えるものでした。
自分が英雄パーンダヴァの生まれ変わり、それもよりによって、兄弟のうち最も名高い、最も冒険の伝説を持つ、卓越した弓の達人の、叙事詩の最高の英雄?
 
本人曰く、“あり得ない。ちょっと賢かったら、プレッシャーでしかないわ、そんなもの。勘弁して”——とのこと。
 
そんなアルは、ちょっと映画オタクなところがあります。彼女にとって、最も幸福な時間は映画を観ること(さらに最高なのは、ママと一緒にそれをすること)。
また、アルは文字で読んだ話を覚えることは不得意でしたが、語り聞かされた物語は決して忘れることがありませんでした。(もしかして、彼女が「デミゴッド」であるせいでしょうか?)
 
彼女の才能たるウィットは、頻繁にその(減らず)口を突いて出る、映画のネタ(『指輪物語』、『マトリックス』、『ハリー・ポッター』、etc、etc)と、臨機即応な冗談の数々に表れています。
 
映画に堪能なだけでなく、彼女はチェスが得意で(州大会レベルでした)、元々は学校の成績も優秀でした。しかし、最初はその美質をなかなか発揮できません。
多分、たくさんの優れた資質を持っていますが、目に見えて天才的(そして英雄的!)というわけではない、総じて、等身大の中学生です。
 
作中で、ある人物(?正確には「人物」ではありませんが……詳細は読んでのお楽しみ!)が、アルをこんな言葉で表現します。
 
「かの英雄を偉大にしたものは、その強力さでも勇敢さでもなく、世界を視た彼の眼のあり方だ。君も、感性の鋭敏な子だ。アル・シャー」
 
本作『Aru Shah and the End of Time』では、アルと彼女のママの愛情と試練が、主題として描き出されます。
アルが冒険に飛び込む動機は、凍り付いた世界から、大好きなママを助け出すため。ママがアルに寂しい思いをさせてきた日々の裏側に、秘められた悲しい愛があったこと。
 
アルの感受性と情の深さは、母親だけでなく、共に戦う仲間たちにも向けられます。
アルをはじめとして、本作の小さな「英雄」たちは各々、何らかの悩みや引け目を抱えています。アルは、それらの苦しみに向き合って、お互いを時に慰め、時に背を押します。
 
感性が鋭敏で、愛や苦しみがよく視える目を持っていること。ひとりひとりの物語に傾ける耳を持っていること。
おそらく、それこそが、彼女が「かの英雄」から受け継いだ、一番の美質なのです。
 
彼女の仲間たちの紹介も、順次お送りしていきます。
ご支援・ご協力ありがとうございます。引き続き、よろしくお願いいたします。

アル・シャー・シリーズ応援団

2019/11/20 10:09