クラウドファンディングが無事に成立しました。最後の追い上げがすごかったですね。どきどきしながら見守っていました。クラウドファンディングに参加されたみなさんもどきどきしておられたのではないでしょうか。
思えば、僕はただクロエ・グレース・モレッツの新作映画を観たかっただけのはずでした。映画は当分公開されそうになかったので、ふと思い立って原作を読み始めただけだったのです。それがひょんなことから発起人などというものを引き受けてしまうことになったのですが、まずはこれで肩の荷がおりた気分です。やってよかった。
前にも書いたように「百合ではないレズビアン小説」というのは貴重だと思います。しかも、悲劇ではなく希望に溢れた作品となると、なかなかないのでは。この物語を日本語で読めることになったのは、参加してくださったみなさんのおかげです。ありがとうございます。
この物語は様々な読み方ができます。LGBTQ当事者のかたがどのように読まれるか、当事者ではないかたがどのように読まれるか。LGBTQ小説は当事者だけのものではありません。いろんな立場・考えかたの人たちがそれぞれに読んでくれるとうれしいと思っています。LGBTQ以外のマイノリティに通じるところもあるでしょうし、あるいは同性愛矯正施設とカルトの類似性を感じ取る人もいるでしょう。仲間との友情の物語としても読めます。そしてなによりこの物語はヤングアダルトとして書かれましたから、中高生にぜひ読んでほしい。
これから翻訳されて出版まではしばらくかかります。第一章の訳文がとてもよかったので、できあがりを楽しみに待ちましょう。素敵な本になるに違いありません。キャメロン・ポストに会えるまでもう少し。
菊池誠
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