クラウドファンディングあと少しで40%です。ご支援くださったみなさん、本当にありがとうございます。
今日はこの本の「ラブストーリー的側面」について書いてみたいと思います。『Tomorrow Will be Different』は、本当の自分として生きることを選んだマクブライド議員の成長の軌跡であり、すべての人にとっての平等を実現するために政治の道を歩む志の記録なのですが、もうひとつ、夫アンディと育んだラブストーリーという側面があります。辛いことに、アンディは、28歳にして癌のためにこの世を去ってしまいました。でも没後12年を経た今も、アンディと歩んだ日々はマクブライド議員にとって生きる指針であり、心の支えです。
ハフポストの記事にも『ウェブフォーサイト』の記事にも盛り込めなかったのですが、インタビューの中でマクブライド議員は去年のこんな出来事を話してくれました。
「今でも毎日、彼のことを想います。日々、彼ならどうしただろうと考えます。ある意味、州議会でも下院でも、私の政治活動はすべてアンディへのラブレターでもあります。彼が亡くなってからもうすぐ12年。彼との出会いを書いた自伝が出版されてから8年。社会情勢は大きく変化しました。政策も世論もアメリカは間違った方向に進んでいます。『きっとアンディは同じように考えてくれる』と思いながらやってきましたが、厳しい状況に直面して初めて、私はアンディの期待に沿えているのか確信が持てなくなりました。社会の変化に加えて、生きていれば40歳になるアンディは28歳の時とは違うものの見方をするかもしれません。
そんな時、アンディと共に医療保険制度改革を専門に活動していた彼の大親友であるケレン・ベーカー医師に会合で再会しました。久しぶりに会えてうれしかったので、会合のあと一緒に私のオフィスまで歩いて話を続けました。その時、彼に聞いてみたのです。『アンディはきっと私と同じように考えると思って政治活動をしているけれど、最近100%の確信が持てない』と。すると彼は『ずっと君を見守っていて思うけど、アンディは間違いなく君がやっていることを認めるよ。というか、君の決断にアンディの姿が見えるよ』と言ってくれました。
オフィスに戻ってふと気づくと、ケレンはアンディの遺品であるネクタイを締めていました。そして、夢中になって話すうち、普段から手を振り回してしゃべる私はそばにあったポーチを床に落としてしまったのです。すると、2週間ほど前から見失ってもう見つからないと諦めかけていた結婚指輪がポーチから転がり出てきました。アンディが今もそばにいて、私のやっていることを認めてくれているという『しるし』があるとしたら、これだと思いました」
そう話してくれるマクブライド議員の表情は恋愛真っただ中の少女のようでした。
本書を訳して刊行することができれば、アンディ・クレイというトランスジェンダー男性弁護士の生き様とふたりのラブストーリーもお伝えできると考えています。引き続きのご支援よろしくお願いします。 草生亜紀子