今年5月に刊行された『力道山未亡人』が大ヒット中のノンフィクション・ライター細田昌志さんから、応援メッセージをいただきました。
思うようにクラウドファンディングの支援者数が伸びず、不安な気持ちをX(エックス)やnoteに書いた私への励ましのメッセージです。ありがとうございます。
■細田昌志さんからの応援メッセージ
暑いですね、元気にされていますか。
ローラン・ボック本、どうしても、上梓したいというお気持ち。凄くよくわかります。私の前著『沢村忠に真空を飛ばせた男』(新潮社)は、講談社本田靖春ノンフィクション賞を頂戴しましたが、執筆と刊行に10年かかりました。挙句に11社に断られています。それでも、ひょんなことで刊行につながりました。ですので、諦めずに前向きに前進してください。非力ながら応援いたします。 細田昌志
細田昌志さん
細田さんには、6月に開催されたトークイベントでご挨拶をさせていただきました。その時、「ローラン・ボック自伝翻訳出版のクラウドファンディングを準備しています」と話したことを覚えていてくださいました。メッセージありがとうございます。弱気にならず、まだまだ頑張ろうという気になります。
6月10日、新宿ロフトプラスワンにて
細田さんの『力道山未亡人』は、国民的人気を誇ったプロレスラー・力道山の妻、田中敬子さんの一代記です。「力道山未亡人」として好奇の視線に晒され、男性社会の洗礼を浴び、プロレスという特殊な業界に翻弄されながら、昭和・平成・令和と生きた、一人の女性の数奇な半生を紐解く一冊です。
私もこの本を発売日に購入して読みました。日本プロレスを取り巻いた裏社会の関わりまで取材した内容は、そこまで書いて大丈夫ですか?と読み手が心配してしまうほどスリリングです。そして、力道山側から語られるアントニオ猪木は、これまでのエリートの馬場、雑草の猪木という、私の固定観念をくつがえしました。
出版社 : 小学館 (2024/5/31)
単行本 : 320ページ
価格 : 1,980円(税込)
『力道山未亡人』にあやかりたい『ボック自伝』
ローラン・ボック自伝の翻訳出版は、ドイツ語で書かれている内容をできるだけ忠実にくみ取って、日本語で表現することが目的です。もちろん、翻訳のために、現在入手できる当時のアマチュア・レスリングの記録や、オリンピックの記録、プロレスの記録などの資料と照らし合わせる作業は行っています。しかし、基本的には原書の内容に沿った翻訳なので、『力道山未亡人』のように実際に関係者に取材したり、知られざる事実を掘り起こすほどのアプローチまではできていませんし、原書の内容を改変してしまうことも許されません。しかし、できることなら翻訳の範囲を超えて、ボック本人や関係者への取材をしてみたいものです。
それでも、可能な限りローラン・ボックに関する資料を集めてまとめる作業を行って、クラウドファンディングの予約特典にする予定です(現在進行中)。ただし、その情報は「純粋な報道」と「エンターテインメントとしてのプロレス報道」が入り交じっています。その中から、虚と実を探りながら、ローラン・ボックの時代を楽しめるような解説書を作りたいと思っています。ご期待下さい。(発起人 沢田)