戦争が始まり、街から人々がいなくなり、静かになった海岸や市場では、今までの喧騒のかわりに、鳥のさえずりを耳にします。こんなに沢山の鳥がいたのだろうかと思うほど。これはとても皮肉です。そして、ガザからロケット弾がテルアビブに向かって打たれると、耳を覆いたくなるようなサイレンが街中に響き渡ります。
鳥のさえずりとサイレン、私が生まれて初めて経験した戦争でした。
お久しぶりです。バヴアです。
支援者の皆さま、お元気でいらっしゃいますか?
イスラエル・ガザ衝突が始まって17日目。
日本のメディアもイスラエル・ガザ衝突を大きく取り上げていることと思います。そして、このような衝突の場にいる私たちをご心配くださった方々も多いと思います。連絡が遅くなりましたこと、お許しください。
バヴアの井川も戸澤も元気にしています。
井川は、仕事の都合でイスラエルのテルアビブに残り、生徒たちに授業をしています*。一方、戸澤は、所属する大学院からの要請でイスラエルを離れ、近隣諸国の一つギリシャで状況が改善するのを待っている状況です。とはいえ、携帯電話にインストールしていたロケット弾のアラートが、ここギリシャでもなり続けています。
相棒の井川や親しい友人たちが、まだテルアビブに残っていることはとても心配です。なぜなら、この衝突はどちらの側にあっても市民の犠牲が免れないからです。
だからこそ、一刻も早くこの戦争が終了してくれることを願って止みません。
鳥のさえずりや街の喧騒が心安らかに聞こえる日が一日でも早く訪れますよう。
*現在、井川が教えている南テルアビ部の学校では、曜日によって学年を登校組とオンライン組(Google Meet やZoom)に分けて授業を行なっています。その理由として、ロケット弾が飛んできた時、全学年が登校していると学校側の対処が難しいことがあります。
(2023.10.27 バヴア 井川・戸澤)
イスラエル・ガザについて見通しが立たない状況ですが、『トンネル』翻訳出版の作業は続けております。制作の状況やバヴアのお二人の状況など引き続き活動報告にてご報告いたします。今後のスケジュールは確定次第お知らせいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(サウザンコミックス編集部)