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暗く先の見えないトンネルのような
イスラエルとパレスチナの関係を描いた
イスラエル発のグラフィックノベル『トンネル』を翻訳出版したい!

発起人 バヴアよりご挨拶

はじめまして。本企画のページをご覧いただき、ありがとうございます!

ルトゥ・モダン『トンネル』の翻訳出版企画の発起人のバヴアと申します。

企画開始からご支援をいただき、大変嬉しく思うと同時に、周知等へのご協力をいただいている皆さま、早速ご支援をして下さった皆様、そしてご支援やご協力をご検討くださっている皆さまのご配意に、深く感謝を申し上げます。

今回、ルトゥ・モダンの翻訳出版の企画にあたり、たとえ作品が素晴らしいものであったとしても、日本で海外マンガが翻訳出版されることの難しさを痛感しております。

だからこそ、何より、皆さまから頂戴した思いを形にできるよう、発起人として、この企画の周知や発信に最善を尽くし、一層身を引き締めて頑張っていきたいと思っております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

初回である今回の活動報告では、ご挨拶も兼ね、ルトゥ・モダンの『トンネル』という本について簡単にご紹介したいと思います。

ルトゥ・モダンの『トンネル』は、まず2020年イスラエルのケテルブックスからヘブライ語版が出版されましたが、これはルトゥの本出版では珍しいことでした。ルトゥの『エグジットウンズ(Exit Wounds)』や『プロパティ(Property)』はカナダで初出版されています。

ルトゥ・モダンの『トンネル』は、イスラエルのパレスチナ占領を背景に、大人になった娘が、父親がかつて目指していた秘宝発掘を実現しようとする物語です。

シングルマザーとなった娘ニリは、息子を連れ、認知症を患い考古学者として一線から退いた父親の名誉の回復のため、神がモーゼに与えた十戒を刻んだ石板が入った秘宝「契約の箱」の発掘をしようとします。

この「契約の箱」を発掘する場所は、第三次中東戦争(1967年)以来、イスラエルが占領しパレスチナ人が暮らす被占領地ヨルダン川の西岸地区です。

この秘宝探しには、ニリの弟で考古学者のブロッシ、父親の元部下で今では大学の考古学部門のトップのラフィ、占領地に暮らすユダヤ系入植者やパレスチナ人兄弟達が、ニリと同様に、「契約の箱」の発掘を目指し、時に出し抜き合い、時に手を貸し合うーこれが物語の大きな流れとなっています。

ルトゥの『トンネル』の特徴は、イスラエル・パレスチナという歴史的・政治的に複雑な問題を抱え、今も対立が続くイスラエルの占領地を舞台にしつつ、家族、特に親子の関係、そして繋がることが難しい人々がそれぞれの利益のために繋がった時に起こる多様な人間関係のあり方をルトゥが描こうとしている点です。

イスラエルは日本から距離だけでなく、文化的にとても遠い場所であるかもしれません。しかし、家族、親子関係、繋がることが難しい人々の間で作られる多様な人間関係というテーマには、日本の読者の方達の心に響くものがあると信じています。

発起人として、この本の翻訳出版を通して、日本の方々に、ルトゥ・モダンの豊かな物語の世界に触れていただけたら・・と心から願っております。

発起人 バヴア
 


【無料イベント開催!】
4月6日(木)19時から、西新宿で発起人バヴアのおひとり井川アティアス翔さんを囲む会を行います。
無料のイベントですので、気軽にご参加ください。
ルトゥ・モダン『トンネル』の原書やリターンとして現在検討中の品もお見せできたらと思います。

詳細はこちらから
https://note.com/thousandscomics/n/n676f55a3ccb7
 


 

2023/04/04 10:15