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グラフィックノベル史に燦然と輝く傑作
『Asterios Polyp(アステリオス・ポリプ)』を翻訳出版したい!

出版プロジェクト終盤のご報告(発起人:矢倉喬士より)

こんにちは。グラフィックノベル『アステリオス・ポリプ』翻訳出版プロジェクト、発起人の矢倉喬士です。9月16日に始まったクラウドファンディング期間も残すところ7日ほどとなり、ラストスパートといったところです。

このクラウドファンディングが皆さんの目にどう映っていたかわかりませんが、企画ページの閲覧数は当初から高い数値をキープし続けており、作品のことをずっと気にかけてくださる方々がとても多くいらっしゃったようです。皆様のご協力のおかげで、運営側で毎週定めていた目標支援額については、全ての週において目標額をクリアし続けてここまで来ることができました。90日間で支援額100%を募るとして、日割り計算で1日あたりいくらの金額を集め続けなければ……と考えるならば、この企画は本当に成功するのだろうかと心配になるようなペースで進んでいたのかもしれません。私も不安でした。しかし、クラウドファンディング企画の経験豊富なサウザンブックス編集部によりますと、期限ギリギリまで人は行動しないことが肝のようです。つまり、多くのクラウドファンディング企画において、お祭りは最後にやってくるのです。

ずっとこの本のことが気になっていて、最後の最後に手続きをして支援をしてくださる予定の皆様。そして、これまで一度も告知を拡散したことがなかったけれど、企画の達成を願って最後に一度クラウドファンディングの告知を拡散してみようかという皆様。ご協力を心よりお待ちしております。

さて、クラウドファンディングが佳境に入り、SNSでの告知も同じ範囲を回っているだけに思えたとき、SNSから少し距離を置いて、知人に直接メールを送って企画を説明してみるようになりました。なかには10年以上会っていない人たちもいましたが、随分久しぶりの連絡であるにもかかわらず、クラファンへの支援の話を、つまりお金の話をすることになりました。皆さんの周りには、10年以上ぶりに連絡を寄こしたと思ったら、突然お金を要求してくるような知人はいらっしゃいますでしょうか。私は、自分自身がそのような人になりました。申し訳ないなと思いつつの連絡ではあったのですが、わずか数分後には「支援したよ」と返信をくれたり、告知を拡散してくれたり、本当にありがたい反応に恵まれました。昔馴染みの友人たちとまた連絡を取り合って、一つの翻訳書籍を世に出すという目標に向かって活動できることは、青春時代が再びやってきたようで、またラグビーボールを持ってフィールドを駆けたいような気持ちになりました。特にラグビー部で活動していた経験はないのですが。

企画の本格的なスタートからここまでに80日以上が経過しました。つい最近になってから知ってくださった方々も多くいらっしゃるかと思われます。企画の運営一同で毎週行っている会議では、途中からこの企画を知ってくださった皆様は、それ以前の活動報告をご覧になってはいないだろうと話しています。クラウドファンディングのページの「活動報告」の欄をクリックしていただきますと、これまでに寄せられた魅力的な応援メッセージの数々や、特別講義コースの豪華ゲスト講師陣の紹介に加えて、作品の一部翻訳先行公開などを見ることができます。

毎週のように新たな協力者、仲間たちを迎えて、この『アステリオス・ポリプ』翻訳出版クラウドファンディング企画は成長してきました。クラウドファンディングは、その手法を用いなければ出版不可能であるという出版にまつわる苦境が前提条件であるように思えます。しかし、日本で翻訳文学を読むコアな文学ファンが3000人としばしば言われるなかで(その数字の信憑性は今いかほどかはわかりませんが)、現在この企画に約500名ほどの皆様からのご支援を頂き、従来の出版方法では獲得できなかった読者層を巻き込みながら、新たなコミュニティを形成しつつ、1冊あたり5500円という価格の翻訳書籍が世に出されようとしていることには大きな希望も感じます。新たに支援者として企画に関わってくださる皆様、ぜひこれまでの「活動報告」や「コメント」の欄をクリックして、この企画のもとに集まった仲間たちの声に耳を傾けてみてください。

まだ気が早いだろう、と思われるような話もさせてください。無事に目標金額が100%に到達した後についてのお話です。12月15日のクラウドファンディング期間の最後の最後まで、私たち運営部一同はさらなるご支援を得られるように努めてまいります。480万円という目標額はこれまでのサウザンコミックスの企画では最高額ですが、それでも、必要な金額よりは低めに設定されています。500の大台を見せてしまうことで支援のハードルが上がってしまうことを避けるための、480という選択でした。目標金額の達成以降にどれだけ支援額を伸ばせるかどうかは、支援コースの特別小冊子に割り当てられるページ数や、特別講義コースの追加ゲスト講師の人数など、コンテンツのさらなる充実に関わってきます。たとえば、作者デイヴィッド・マッズケリさんのインタビューや、日本の漫画家さんたちの対談を収録した特別小冊子をどの程度のボリュームで制作できるかと考えた場合に、目標金額の達成以降のさらなる支援が重要になります。

お願いばかりでまことに恐縮ですが、残りわずかなクラウドファンディング期間が終了するまで、どうかご協力をよろしくお願いします。
 

プロジェクト終了まで残り7日ほど。勝負の1週間になりました!
このちょっとした翻訳出版革命プロジェクト(いいすぎですかね...汗)、最後まで応援どうぞ宜しくお願い致します。

2022/12/09 10:33