年も明けてだいぶ経ちましたが、みなさま良いお年をお迎えでしょうか。発起人より、今年初の活動報告でございます。イギリスのクリスマスが近づく12月にはなんやかんやで家の用事などに時間を取られ、1月に入ってからようやくBookshop Tours of Britain(英国本屋めぐり)が訳了しました!……とはいえ、まだ一通り最後まで訳しただけで、疑問点が解決していないところもあります。
というわけで!その疑問のひとつを解決するべく、週末にオックスフォードへ行ってまいりました。オックスフォードといえば大学関連の古い建物が美しいですね。観光客が常にたくさん訪れる町なので、久しぶりに来ても人の流れになんとなくついて歩いていけばあっと言う間に目玉の観光スポットに着くことができます。
オックスフォードのハイストリートを歩いていたら屋内マーケットの入り口に行き当たったので、ちょっと覗いてみることにしました。オープンして間もないらしい独立書店Gulp Fictionを発見。お店に入ると組み立て途中のテーブルがひとつ床にあって、「今やってるところなんだ、ハハハ」とお店の人が苦笑い。
このお店はカフェも兼ねていて、コーヒーだけでなくビール、ワイン、カクテルも出しているそうです。おお、お酒が飲める本屋さん!私が行ったときはまだ午前中だったので、さすがに誰もお酒は飲んでいませんでした。奥の階段を上ると二階には新しい本も古本もあって、『くまのプーさん』のイラストで有名なE.H.シェパードが子供のころの思い出を綴った自伝を見つけて買いました。
は、いかんいかん、Bookshop Tours of Britainに掲載されている本屋についての疑問を解決しにオックスフォードにやってきたのに、できたばかりの新しい独立書店で買い物を始めてしまいました。気を取り直して目的のブラックウェルズ書店に行きましょう。
じゃーん、オックスフォードの老舗本屋、ブラックウェルズです!
ぱっと見た感じではドアも小さいし、あまり大きな本屋さんには見えないのですが、地上三階分の売り場に広大な地下売り場もあり、おまけに地下でつながっている別棟は音楽専用売り場で楽譜やCDなどが売られています。全部回った後は大型デパートをめぐったような感覚になりました。
こんなに広大な売り場が地下にあるなんて外観からは想像もしませんよね…
原書ではこのすべての構造が一文でコンパクトに表現されているのですが、そのコンパクトさゆえに実際のフロアプランを頭に思い描くのが難しかったのです。ようやくすべてのフロアを見て納得がいったので、二階にカフェでお昼を頂くことにしました。
ちらっと写っているクリスティーナ・ロセッティの詩集『ゴブリン・マーケット』……ええ、この後買いましたとも。。
実はブラックウェルズのメインの建物の道向かいにはもう一つの別棟があり、アートポスター、SF、ファンタジー、漫画の専門売り場まであるのです。そういうわけで、家路につく頃にはこういうことになっていましたね……。
うう、作者ルイーズ・ボランドさんがおっしゃっていた「ブラックウェルズに入ったら本の山を抱えて出てこないなんてあり得ない」というのは本当だった……。
うっかりたくさん買った本を少しずつ読みつつ、これから(確実に)来るであろう原稿大修整祭りに備えて英気を養います!
ユウコ・ペリー