image

ドアの先には魔法の世界が待っている
イギリスの独立系書店を巡る旅
『Bookshop Tours of Britain(英国本屋めぐり)』を翻訳出版したい!

10月8日は本屋の日in UK

すっかり秋も深まり、いやイギリスでは深まり過ぎて冬の寒さを感じつつある今日この頃ですが、『英国本屋めぐり』の翻訳は順調に3分の1を超え、道のりのちょうど半分が見えてきました。

さて、今年は10月8日(土曜)がイギリスの本屋の日でした。毎年本と本屋さんの文化的価値を認識し、イギリス全国のチェーン店と独立系書店を含む全ての本屋さんを称えようという1日限りのキャンペーンです。毎年10月の最初の土曜日なのですが、今年は10月1日がいきなり土曜日だったせいか二度目の土曜日の8日なったようです。

せっかくこの年に一度の本屋さんの日を祝うなら、まだ行ったことのない英国本屋めぐりをしたいではありませんか‥‥‥!

 

というわけでやって来たのはウェールズの小さな町クリックハウェル。町の大通りから少し歩くとノルマン人がブリテン島を征服した後にいくつも作った簡単便利な(建てやすくて守りやすいから)要塞スタイルのお城、モット&ベイリーの廃墟があります。

 

はい、このお城の話、試験には出ませんが『英国本屋めぐり』には出ますよー!よーく覚えておきましょう!

 

クリックハウェルの本屋さんはBookish(ブッキッシュ)。大通りにあって、町の公共駐車場からすぐなので見逃す心配はありません。

良さげなパブやホテルのレストラン、カフェなども同じ通りにありますが、ブッキッシュはカフェ併設の本屋さんで、カフェ専用の出入り口もあります。

本屋さんの日を記念してここはまず本屋専用入り口から入り、お目当ての本を見つけてから、その本を手に併設カフェへ入り、ちょっと序章を読んでみたりしながらランチを楽しもうではないか‥‥‥!と夫婦で合意に達したため、大通りに面した本屋の入口からおじゃましました。

ここで新刊の棚にて気になる表紙を見つけた私は、鈍器並みのその本(850グラムあるそうです)を手にとり、さっと表紙カバーのあらすじを読んでみました。こ、これは絶対面白いに違いない‥‥‥!何しろ鈍器本なので、店内の他の棚をゆっくり見て回るためにもひとまず本を棚に戻したのですが、その瞬間、さきほどから同じ棚の本をぱらぱらとめくっていた70代くらいと思われるご婦人と目が合いました。「やった、おもしろい本を見つけた!」と思っていた私と同じ表情で、ご婦人は満足げにフムっと息をついていたのです。ですから目が合った瞬間にお互いに期待できる本を見つけたことが分かり、にっこりと笑顔を交わしました。

 

階段を下りて通路を通った先にカフェがあり、通路からさらに地下に降りるとゆったり座れるソファ付きの児童書部屋もあります。

レジで本のお会計をしていると、レジの店員さんが「私も今これ読んでいるところ。いいよ、これ‥‥‥」と言うではありませんか。や、やっぱり?ふとレジそばに立てかけている掲示板のようなものを見ると、右には店内の売り上げベスト10、左には各店員さんが今読んでいる本リストが書かれています。本を愛する店員さんチームがこのお店を盛り上げているのが伝わり、店員さんの推す本を読むのがますます楽しみになってきました!

 

無事おもしろそうな本を手に入れた我々夫婦は、いざランチを食べにブッキッシュ・カフェへ。屋根裏部屋もカフェスペースにあてられていたので、そちらで食べることにしました。一足先にカフェを後にしたお客さんのテーブルに、なんだか見覚えのある某キャラクターがおりますね‥‥‥。これはテーブルナンバーを書いた木べらです。

 

カフェでは私は「ブッキッシュ・ダールカレー」を頼みました。「ブッキッシュ(本好き)」なんて名前のメニューを見たら頼まずにはいられなかったのです。

こうしてお腹を満たしつつ、買った本や、本屋さんをサポートできた歓び、リアル本屋にいく楽しさについてあれこれ話し、とても充実した本屋の日を過ごせました。この活動報告を読んでくださる皆さまも、日本やイギリスやその他の世界の国で、小さくても居心地のよい魅力的な本屋さんに出会えますように。

 

↓おまけ:戦利品の鈍器本

 

 


『英国本屋めぐり』順調に制作進んでおります。2023年春のお届けを楽しみにお待ちください。

クラファンに参加されていない方は、販売開始のおしらせメールをお送りしますので、下記サイトよりメールアドレスをご登録ください。

http://thousandsofbooks.jp/project/bookshoptours/

 

 

2022/10/18 12:09