こんにちは!『五月の鷹』復刊企画、発起人のシオンです。
残り7日となった今日、支援者数は642人、支援率は178%となりました。
これまでこの企画を応援していただき、ご支援、そして情報発信等にご協力をいただいた全ての皆様に、深く感謝申し上げます。
さて、今回はサードゴール(『五月の鷹』×音食紀行コラボ動画の制作)についてのお話です。
これについては、急なお知らせだったので、
「えっ、どういうこと!?」
と驚かれた方もいらっしゃったことでしょう。
そこで、今回は「どうしてサードゴールが動画なのか?」「どんな経緯で音食紀行さんとコラボすることになったのか」ということについて、ご説明したいと思います。
○どうして、サードゴールが動画なのか?
実は、サウザンブックスと私との間ではこれまでに、
「『五月の鷹』の刊行に際して、どのようなイベントを行うか?」
ということが話し合われてきました。
勿論、イベントの開催そのものはこの企画に限った話ではなく、他のサウザンブックスの企画でも、クラウドファンディングに際して「刊行後のイベントへの招待」等のリターンコースが設定され、リアルな場で刊行を記念したトークイベントなどが行われてきました。
そうした刊行イベントは、その本に関わった人やその本を愛する人が交流の輪を広げる機会にもなりますし、リアルタイムな場で双方向のやり取りも生まれるなど、そこにしかない魅力があることは間違いありません。
(余談ですが、私が人生で初めてアーサー王好きな方とリアルで話したのは『いかアサ』刊行イベントに際してのことでした)。
しかし、現在は新型コロナウイルス感染の拡大により、外出や誰かと会うことを自粛するよう求められる情勢です。『五月の鷹』の刊行は来秋以降の予定ですが、今までと同じ形式でイベントを開催できるかどうかについての判断は、どうしても慎重にならざるを得ません。
そうした背景もあって、刊行イベントに代わる催しをオンラインで行うことが検討されたのです。「オンライン配信の強みを生かした企画ができないか?」との思いもあり、サウザンブックスと私の双方で、色々な可能性を模索してきました。
そうした中で浮かんできたのが、この「音食紀行さんとコラボした動画制作」というアイデアでした。
○「音食紀行」さんとコラボすることになった経緯
まずはじめに、私が音食紀行の遠藤さんに応援メッセージを依頼する切っ掛けとなったのは、2019年12月のアーサー王学会支部大会で「パーシヴァルが食べた鹿肉のパイ」を再現した料理を試食したことでした。
(そして、実はこの「鹿肉のパイ」を遠藤さんに紹介されたのは、山田南平先生なのです。その実際の記事はこちら)
アーサー王学会の方々をはじめ、参加者は皆、興味津々で遠藤さんの説明に耳を傾けていて、私自身も「これ何を入れてあるんだろう、ちょっと甘みがあって素朴な味がする」「これはパーシヴァルが3つもぺろりと平らげてもおかしくない」などと、他の方ともわいわい語らいながら鹿肉のパイをいただきました。
それは、ただ美味しいだけではなくて、心の底から楽しいと思える食事でした。
アーサー王関連の作品(例えばこの鹿肉のパイの元ネタとなったクレティアン・ド・トロワの『ペルスヴァル』など)を読んでいると、時折、食事の描写に行き当たることはありますが、私にはその味を推測することはできませんでした(勿論、自由に想像することはできますが)。
けれども、あの時に口にした一切れのパイには、そんな私をして「ああ、パーシヴァルが食べた味かもしれない」と思わせる何かが詰まっていたのです。私にとっては感覚的なものでしたが、そこには確かに、遠藤さんがこれまでに積み上げてきた知識や経験によって裏打ちされた「実感」が伴っていました。
そこにあるのは、ただ食べるということ以上の体験でした。
そして、遠藤さんが様々な領域に情熱を持って飛び込み、弛まぬ努力を続けて生み出した「まさにそこにあった(かもしれない)ものを味わう」という感動が、音食紀行さんの書籍の中にも昇華され、綴じ込まれているようにも感じました。
制作される再現レシピ動画企画について、遠藤さんからは、『五月の鷹』の食事に関する場面の中から二つの食事が候補に挙げられています。
・「飽き飽きしていた」という「オート麦の固いパン」を美味しく作ってしまった
・「みんなで食べよう!アーモンドとはちみつをすりあわせた砂糖菓子を作りながら推理する」
この「オート麦のパン」は、ガウェインが旅の中で食べていたようです。また、「砂糖菓子」は、旅も終わりに差し掛かったクリスマスの時期、彼が滞在していた所で作られていたお菓子でした。いずれも、彼が旅の中で口にしたと思われる食べ物です。
『五月の鷹』のガウェインが、旅の中で味わった食事がどのようなものだったかを想像することは勿論、皆で「推理」したり、実際にその食事を作って味わうことができたなら、新たな目線で、『五月の鷹』を楽しめることでしょう。
また、コラボ動画はオンラインで公開されるため、何処からでも視聴できます。加えて、誰でも視聴可能な形で公開される予定なので、後からこの作品に興味を持った方や、興味のありそうなお友達に共有することも可能です。
実際に作ってみようと思った時には、動画を見返しながら確認できれば、よりチャレンジしやすいのではないかと思います。
熱く、実り豊かに。盛り上がりを見せた『五月の鷹』復刊クラファンも、残すところ7日となりました。
また、サードゴールの達成率200%までは残り22%となりました。最初で最後のこの機会に、発起人も情報発信等に全力で取り組み、サードゴールを達成して音食紀行さんとのコラボ動画を皆様にお届けできればと思います。
振り返れば、『五月の鷹』企画は当初から多くの方のお力添えをいただいており、クラファン開始から2週間足らずで復刊が決定するという素晴らしいスタートを切りました。その後も、復刊を祝うメッセージやコメントを寄せていただいたり、話題にしていただくこともあり、何より応援してくださる方の力強いエールに励まされて、セカンドゴールも超え、ここまでやってくることができました。
尽きることのない感謝の気持ちを胸に、クラファンの幕引きが最高のものとなるよう、最後まで盛り上げていけたらと思っております。
是非、皆様にもこのラストスパートを応援し、共に見届けていただけましたら、望外の喜びです。
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クラファン期間中には、書籍の購入特典として山田南平先生のかき下ろしの着せ替えブックカバーが付くほか、
限定のプレミアム小冊子(山田南平先生のショートコミック、山田攻先生と小路邦子先生のご寄稿、「五月の鷹辞典(仮)」を収録)付きのコースや、山田南平先生の直筆サイン&イラストのコース等も受け付けています。
また、期間中であれば初版限定のハードカバー版の書籍が確実に入手できます。
残り少ない期間ではありますが、できるだけ多くの方にこの企画について広くお知らせしていきたいと思っております。
この企画の情報発信・拡散等に、引き続きご協力いただけましたら幸いです。
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『五月の鷹』復刊企画 発起人シオン