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「Miro革命」の出版支援プロジェクト

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What’s Miro革命?

今、社会では情報化テクノロジーの発展と新型コロナウィルスの感染拡大とが重なり、社会のオンライン化が一気に進みました。その結果、世界のネットワーク化が加速し、VUCAの時代の到来が早まっています。

 

私たちは、未来が予測できない正解のない状況の中、オンラインで繋がって、動きながら、考えながら、学びながら、共創していくことが求められる時代にしています。これまでの教育、組織、イノベーション手法の前提が覆り、革命的な変化が起こるはずです。そこで現在、注目されているのが、チームメンバーの思い描いているイメージを共有しながら共創するビジュアルコラボレーションプラットフォームの存在です。

 

本書は、ファシリテーターである著者2人が、ビジュアルコラボレーションプラットフォームであるMiroの基本的な使い方と実践事例の紹介を行い、すでに起こりつつあるコミュニケーション革命の実態を報告するとともに、直観している新しい共創のカタチを提示します。

 

そもそもMiroって?

オンラインで協働で使うことのできるホワイトボードツール。付箋やアイコン、テキストを使ってミーティングやワークショップに使うだけでなく、他ツールと連携してプロジェクト管理に使ったりと無限の使い方ができる協働・共創のためのプラットフォームです。

 

著者プロフィール

玄道優子 ( Yuko Gendo )

対話支援ファシリテーター ITコンサルタントから独学でキャリアチェンジ。NPOの運営や多国籍のプロジェクトでの勤務経験を経て、文化を超えた対話やジェンダー、人権などのテーマに関心が高く「これまで聞かれてこなかった声」を聞きあう社会にするためのコミュニケーションを探究しています。IAF Japan chapter 理事

 

田原 真人 ( Masato Tahara )

生命論的世界観における教育、組織、社会のデザインを探究する独立研究者。「反転授業の研究」でのオンラインコミュニティ運営、自律分散型オンライン組織の経営を経て、2021年にデジタルファシリテーション研究所を設立。『Zoomオンライン革命!』(秀和システム)『出現する参加型社会』(メタ・ブレーン)など著書11冊。参加型社会学会会長。IAF Japan chapter 理事。デジタルファシリテーター。非暴力アナキスト。

 


「Miro革命」仮題

~ビジュアルコミュニケーションによる新しい共創のカタチ~

玄道優子・田原真人・著


目次案

はじめに

序章    本書の使い方

第1章    Miroについて

第2章 なぜ、今Miro革命なのか?

第3章 実際に触ってみよう!

第4章 Miro活用事例集

第5章 Miroを使った社会的コミュニケーションのこれから

終わりに


書籍仕様

新書判
定価・1800円(予価)
発売・株式会社メタ・ブレーン
発行予定・2022年7月


まえがき

声が大きくて、理路整然と話ができる人だけではなく、

声が小さくても、まとまっていなくても重要なことばを発する人もいる。

多数決だけでは、貴重なことばを練り合わせていくことは難しい。

過去の美しい言葉を朗読しても、それは市民のことばにはなりにくい。

新しい社会を作り出していくためには、新しいコミュニケーションが生み出されなければならない。


  これは、私の大好きな『市民の日本語』(加藤哲夫著・ひつじ書房)という本の帯に書かれている言葉です。私は2011年頃から、この本で書かれているような、参加者同士のやりとりを通じて、学び合える場づくりに関心を持ち、グループの話し合いをサポートすることを仕事としてきました。コロナ以降のオンライン化の流れと、IT系のコンサルタントとして働いていた経験から、現在では様々なオンラインツールを使った場づくりを行なっています。

今の社会はSNSのおかげで、一人ひとりが発信をする手段は増えていますし、そのハードルも下がっています。しかし、発した小さな声を集めて大きく育てていったり、違う意見を聞くことで自分が大切にしたいことに気づいたり、話し合った後に新しいアイデアや手段が生み出されるようなコミュニケーションに出会う機会は、まだそう多くありません。

そんなことを感じていた時に「Zoomオンライン革命!」や「出現する参加型社会」著者の田原さんにお声かけいただき、一緒にオンライン時代のこれからの社会のコミュニケーションについての本を出すことになりました。 この本にはMiroというビジュアルコラボレーションプラットフォームの使い方や実践例、そしてこういったオンライン上のコミュニケーションが持つ社会的な意義について、現時点で私たちが体験し、考察したことを詰め込んでいます。

Miroはオンライン上のホワイトボードのようなもので、全員が同時に文字や記号、絵などを書き残すことができるツールです。対面とのやりとりの違いは大雑把に言ってしまえば、それだけなのですが、このやりとりが私たちのコミュニケーションの大きな変化になりうるのではないかという「兆し」を私たちは感じています。

これまでの社会では「声が大きくて理路整然と話ができる人」が社会の流れを作るのに有利な時代でした。限られた人だけで集まり、決められた時間の中で話し合い、物事を進めなければならない時にはどうしても、強い意見に流されてしまいがちです。しかし、オンラインツールを活かしたやりとりを取り入れると、良い意味で自分と意見との距離を離すことができるため、どの意見も同じ一票になりやすくなります。対等性が高くなり、声が小さくても、まとまっていなくても重要なことばを掬いあげる余地が生まれてきたのです。私たちは社会の流れを、声の大きい人の集合知ではなく、これまで声をあげられなかった、あげても大切に扱ってもらえなかった、たくさんの人の声からの集合知から紡いでいく方向へ後押しをしたいと思ってこの本を書きました。

  最後に少しだけ自分のことを書きますが、私は広島出身の両親の元に生まれ、幼少期には祖父母の第二次世界大戦の経験を聴きながら平和記念公園を歩いて過ごしました。その頃、幼心に感じた「 他の国の人とは分かり合えないのだろうか」という気持ちを心に持ちながら歳を重ねて、今は大切な話し合いをサポートする仕事をするようになりました。

 SNSを始め、今や私たちの社会はデジタルツールに溢れています。しかし、デジタルそのものが私たちの社会を変えるのではなく、結局はそれを使う人の心が「どのように使うか」。日常の些細な選択が、私たちの習慣となり、流れになり、それが ”新しいコミュニケーション” となっていくはずです。

 これまで私たちが聞くことができていなかった声を聞いていく、その「優しい選択」を今、私たちが選ぶ時がきています。

2022年1月 玄道優子

出版プロジェクトの概要をまとめたMiroはこちら!

プロジェクトの企画の背景やここまでの活動の流れなどを記載したMiroを公開しています。自由に見て、コメントなどを残していただけると嬉しいです。

ボードはこちらからどうぞ。

 

過去に行ったイベントなど​

2021.12.09 20:00~21:00 配信イベント  

Miro代理店でもあるNRIの森一樹さんをお呼びして、 Miroを使った配信イベントを行い、個人・企業・社会の観点からビジュアルコミュニケーションにどんな可能性がありそうかをお話ししてみました。アーカイブ及び当日使用したMiroはこちらにあります。

 

2021.10.07 20:00~21:00 配信イベント  

Miro Lab内にて玄道・田原のオンライン配信のイベントを行い、Miroを使ってみての実践共有や、これから社会の中でどんなコミュニケーションツールとして使われていくかの可能性について発信しました。Facebookグループ内にアーカイブがありますので、見逃した方はぜひご覧になってみてください。

オンラインコミュニティ Miro Labを開始しました!

2021.09.18〜

FacebookグループでオンラインコミュニティMiro Labをオープンしました。Miroの活用や、社会の中のコミュニケーションプロセスのどこに活かせるか?について話し合うグループです。関心がある方はこちらから申請を送ってください。(配信動画などは、グループ内で視聴できます)

 

※参加型社会学会(会長 田原真人 事務局長 橘川幸夫)は、参加型出版支援の1つとして、『Miro革命』を支援しています。

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