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「ジミー」は、希望である
「ジミー」参加型出版プロジェクト

『ジミー』通信  5/6-7日「身体と創造性」ワークショップ

こんにちは。青海エイミーです。

昨年は、「ジミークラファン」にご参加くださってありがとうございました。あれから一年が過ぎ、去年の今頃は「出版直前パーティー」で、私はまだマレーシアでのんびりしていたなあ、と不思議な気がします。

昨年のゴールデンウィークのころは、何をされていたでしょうか?

先日、こんな内容のことをたまたま読みました。
「モノを買う喜びはすぐに終わる。だけど、旅行の喜びは、何度でも味わうことができる。たとえ体が弱くなってもうその場所にいけなくなったとしても、旅行の記憶を思い返してまた喜びに浸ることができる」

旅行でなくても、特別な時間というものは、私たちの日常に切れ目を入れ、目を開かせ、生きる喜びを思い起こさせます。そして、何度でも思い出すような美しい記憶になります。

今回、ゴールデンウィークに講座を受け持つことになりました。内容を考えていたときに、たまたま「運動も英語も苦手な私が、海外でヨガティーチャーになる」の書籍化という話が出ました。

ヨガティーチャーになるまでの話は、実話です。

2011年、私は、日本語の本を読むことが「できなく」なります。(今まで、私は、そのことを「読まなく」なったと表現していました。けれど、より正確にいえば「読めなく」なった、ということです)。それから10年、日本語の書籍は、一冊も読めませんでした。

マレーシアに渡った私は、クンダリーニヨガに出会い、ティーチャーになります。2020年のコロナ禍で生徒が減り、なんとかしようとヨガティーチャーになるまでの体験談をnoteに綴りました。

この連載については、私の中で、今まで、重要なものではありませんでした。そもそも作家になろうなんて思っていないので、思ったことを書いただけでした。また、ヨガに興味を持ってもらうためだったので、そうでない人たちが読むとは想定していませんでした。

なので、どうして多くの人が「勇気をもらいました」「人生を考え直しました」など言ってくださるのか、分かりませんでした。私のパーソナルな体験に過ぎないし、文章も下手なのに、と思っていたのです。

私は、先日、リライトを終えました。元の原稿の2倍ほどのものになり、深さも増しました。それを終えたときに、ああ、そうかと思ったのです。この体験談は、何についての話なのか、ということです。

これは、ヨガについての話でも、外国でことばの苦労をする話でもありませんでした。

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2011年、私は、日本語の本を読むことができないほど、混乱していました。クンダリーニヨガも「なにやってるんだろう」と思っていました。「物語を失って」という一文が、この体験談のなかに出てきますが、その状態でした。

この話は、生きることを取り戻す話でした。そして、この体験がなければ、私は「表現」することはなかったのだ、とわかりました。

私が、生きることを取り戻すためには、なじみの「ことば」を捨て、「身体」に出会うことが必要だったのだと知りました。私のいのちは、きっと、奥底で、それを望んでいたのでしょう。そして、そんなことを望むのは、私だけではないのだと思います。「生きることとはなんだろう?」という疑問は、おそらく誰もが持つものではないでしょうか。

インプットしろ、勉強しろ、という人はたくさんいます。それでうまくいく人もいるでしょう。

でも、私は違う道から来ました。10年、インプットをやめ、今までの自分を断ち切り、精神的には、隠遁者のようになりました。それから、クンダリーニヨガを続け、ティーチャーとなります。

不器用で愚かな道に見えますが、これでよかったのだと今は思います。私は、ようやく世界の中で、息が吸えるようになりました。自分と世界との関係を結びなおし、私は、やっと、生きることを取り戻しました。

私は、書くことが幸せなのです。自分の文章を読んでくださる方がいるというのは、どれほどありがたいことでしょうか。

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そこまで思ったときに、今回の講座のイメージがわきました。既存のやり方を身に着け、損をしないように生きることを否定はしません。

だけど、それをしていたら「生きる」ことも「表現」も遠くに行ってしまうような気がするのです。本来の自分とは程遠い、誰かに似た「何か」になってしまうような気がするのです。

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私は、この講座で、クンダリーニヨガと銅鑼を体験していただくこと、そして、『本当の私を、探してた』を「自由に」読書していただくことを決めました。

ヨガと銅鑼をするのは、瞑想状態、つまりニュートラルな状態を体験していただきたいからです。

ものを書くというと「自分の内側を表現する」とか「感情を出す」といったものだと思う人も多いでしょう。けれど、私は、クリエイティビティを最大限に発揮できるのは、ニュートラルな状態(瞑想状態)だと思っています。

読書タイムでは、『本当の私を、探してた』の抜粋原稿を読んでいただきます。本とは、内面の旅に導くものです。

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誰もが「文章を書きたい」わけではないでしょう。また、ヨガに興味がない人もいるでしょう。だけど、この講座は、そのどちらだけでもありません。『本当の私を、探してた』が、ヨガの話でないように、この講座も、ただの文章教室でもヨガクラスでもありません。

「リトリート」(Retreat) と銘打ったのは、そういう理由です。「リトリート」には、退却、避難、隠遁、後退という意味があります。

私は10年間、それをしたのだと思います。「後退」したことでしか、見つけられなかったこと。それは、「生きることの意味」と関係のあることです。

参加者の方が、一時的に、日常生活から「後退」することで、生きる意味や身体性や自分の可能性に触れることをしてほしいのです。そんなテーマは、ぼんやりとしていて、効率的でもないし、お仕事や生活に直接役立つものではないでしょう。

でも「私ってなんだろう」「生きるってなんだろう」ーそんなテーマを考えてしまう方(おそらく『ジミー』が心に響いた方は、そういう方でないでしょうか)にお会いしたいです。

見えないもの、聞こえないもの、名前のついていないもの。そんなものが大事だと思う方、いらしてください。

私もそういうものが大事だと思います。

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小人数制です。本来の〆切は28(金)なので、急いでお申込みください。

〆切に間に合わない場合は、私までメッセージください。(その場合、宿泊のお部屋が確保できるかなどの問題がでることがあります)

ご質問や心配な点なども、お気軽にFBの青海エイミーまでメッセージください。

何がなんだかわからないけれど面白そうという方、ぜひどうぞ。ヨガも瞑想もやったことない、文章も書いたことがないという方もぜひどうぞ。

一緒に「後退」しましょう。

お会いできるのを楽しみにしています。

 

「自分を失いことばを見つける」(ヨガ銅鑼ことば)リトリートbyエイミー

内容
・クンダリーニヨガ
・銅鑼のサウンドバス
・『本当の私を、探してた』読書タイム
・朗読
・語り会他

〇講座代に含まれるもの
・1泊2日の宿泊、朝夕の食事
・『本当の私を、探してた』抜粋原稿を6日にお渡しします。書籍版は、出来上がり時に郵送いたします。
・「クンダリーニヨガwithエイミー」のレッスン動画(5個程度)を視聴し、ご自宅で練習ができます。期間内であれば何回でもお使いください(2023年5月末日まで)
・橘川幸夫氏の新刊発売記念対談(5月6日)

詳しい内容のご案内・お申込みはこちらをご覧下さい。https://5rltr.hp.peraichi.com/

2023/04/27 18:56