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「ジミー」は、希望である
「ジミー」参加型出版プロジェクト

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「ジミー」(小説)とはなにか?

2020年、コロナ禍によって、私たちの生活は大きく変わった。自宅にこもる中、今までの世界のあり方とはどうだっただろうかと、自分の内面を掘り下げるように考えた人が多いのではないか。
近代社会は、生産、拡大、効率を重視するものであった。しかし、コロナ禍によって私たちはそれを一時停止しそこに疑問を持つようになった。
私たちは、次なる方法論、つまり生命のはたらきからスタートする生き方を主体的に生み出していくきっかけを持ったのではないだろうか。

ジミーは、大学院でジェンダー・スタディーズを学んだ後、そこから全く離れていた青海エイミーが、コロナ禍で家にこもる生活の中、内なる生命のエネルギーに従うようにして書き下ろした小説だ。
それは、17歳の女子高生であるマイの目を通して描かれた現代日本社会のシステムであり、同時に生命の物語でもある。
現代を舞台にした爽やかな青春小説と読むことも可能だが、私たちが当たり前として受け取ってきたシステムを可視化する冷徹な批評精神を持って描かれたものであると同時に、心の奥底に働きかける歴史や個人を超越した生命の物語でもあった。

私たちはここに、コロナ後に生まれてくる新しい文学(「コロナ文学」)の胎動を感じた。
その直観を確かめるべく、原稿を配布し繰り返し対話会を行った。出版前のジミーの物語は、約200人に読まれた。後述の感想は、彼らによるものだ。
『ジミー』を読み、「何か」を受け取った、「何か」が揺さぶられた、という熱い想いが感じられるのではないだろうか。
「読んでよかった」「心を揺さぶられた」「他の人にも読んでほしい」という想いで広がっていくのが、本来の出版のあり方ではないか。私たちはこのように「参加型出版」を考えている。それは、この小説が、著者という個人を超えたものになる可能性と重なるだろう。

ジミー』は、「コロナ文学」のスタートを切る。この出版は、次に続く新しい著者へ「参加型出版」の道を開く。書きたい人は、きっと現れるだろう。その動きの連鎖が「新しい文化」を生み出していく力になる。
私たちは、出版システムを作り、今後も「参加型出版」を通し、次なる「コロナ文学」を世に出していくつもりだ。
表現は、旧来のシステムを軽やかに超えて、人の心に繋がるだろう。

「ジミー」は、「コロナ文学」の第一弾となる。

発起人 橘川幸夫、平野友康、田原真人

 

橘川幸夫

「ジミー」は誰だ
 2021年はコロナが世界を支配した。私たちはまるで原始時代に戻されたかのように野獣たちが蹂躙する世界で、洞窟の中でおびえながら震えていた。
 人間の想像力は、暗く寒い洞窟の奥底で震えながら、外の世界を思い浮かべるところからスタートしたらしい。
 小説ジミーは、暗く奥深い闇の中から放たれた一筋の希望である。そして、その希望の光は世界の各地から今、放たれている。この本を読んだ人は自分自身の「ジミー」を語りだすだろう。その光の束が私たちの新しい大地になるのだ。

平野友康

読みはじめた途端、いきなり引き込まれた。
そこには疎外された女子高生と、ちょっと冴えないジミーがいた。すごいリアリティ。僕はこの本の中の世界で主人公のマイとともに、息苦しくなったり、ホッとしたり、強がったり、寂しさを紛らわしたくなって強がっていた。
この小説は明らかに新しかった。これまで疎外を扱った作品は多くあったけど、1990年代以降、僕らは孤独の中でお互いの孤独を抱えながら、ただ手を繋ぐことしか出来なかった。でもあきらかに小説「ジミー」は、その先へ一歩踏み出していた。

僕はしばらく呆然としていた。
これは大変な才能と出会ってしまったと思った。

田原真人

私は、「ジミー」を何度も読んでいる。うっかり読み始めてしまうと、途中でやめられなくなって最後まで読んでしまうからだ。17歳のマイの目は、男性として生きてきた私の肉眼が捉える社会の盲点を映し出す。私が生きなかった人生を、マイが生きている。「ジミー」を読むたびに、マイの人生のリアリティが私の中に浸透してきて、世界を見る眼差しにマイの視点が混じってくる。ほんの少しずつだが、見えなかったものが見えるようになり、聞こえなかった声が聞こえるようになってきている。『ジミー』は、様々な属性に切り分けられて分断された近代の痛みを癒していく作品だ。


著者プロフィール

著者 青海エイミー

大学院でジェンダースタディーズを学ぶ。2011年マレーシアに移住し、クンダリーニヨガを教える。
2021年、コロナ禍の中に初めて小説に着手し「ジミー」を書き上げる。

仕様案

体裁概要(予定)
判型:四六版変形
本文:192頁
定価:2,200円(税込)

 

「あなたにも読んでほしい」(すでに読んだ人から、あなたへのメッセージ)

 

小紫真由美

一気に読み進んでしまった。圧倒的なリアル感。登場人物の中にかつての自分(疎外感を感じ、なんとか居場所を得ようと役割を演じる)見出し、忘れていた記憶も引き出された。無自覚ながらも今の私に影響を与えていた私自身の根っこの体験を思い出させてもらった。

武井浩三

ジミー。
これから僕はこの名前を聞く度に、彼の姿と共にこの感情を思い出してしまうだろう。
個人の不合理さ。集団の排他性。若者の葛藤。肉体的なマテリアリティ。
多くの方と、この甘酸っぱい感情を共有したい。

 

寺本顕英
ジミーを読んで対話会に参加した。最後の振り返りで僕は何故か胸が痛いことに気が付いた。今思えば自分がかつて無意識にしていた暴力に気がついたのだろう。


前川珠子
今自分がぶつかっている壁が、なぜそこにあり、なぜそれが痛く、あるべき場所から自分を遠ざけているように感じるのか。
小説「ジミー」の中に息づく生身の人々通し、私たちは忘れていた自分自身の物語に還ってゆく。

 

木本努
ジミーの物語とあなたの物語が交差する点を味わってほしい
 

向井 華子
あの頃言葉にできずに閉じ込めてた”あの気持ち”が「ジミー」を通してどんどん出てくる!誰かと語りたい。読後そんな気持ちになる物語。


池田哲哉
社会ピラミッドは厳然として揺るがなく、現実は変えられない。そんな日常の狭間をくぐり抜けて、マイの心の中で自分を取り戻す冒険が始まる。
変化の時代を生きる全ての人に贈る、生き方を問い直す物語。


肱岡 優美子
遠い日の自分と出会いなおすことができるストーリー。読んだ時に起こる感情を味わい誰かとそれを語り合うことで、自分がして欲しかったことは何か、何を大切にしたかったのか、置き去りにしてきた自分の気持ちに気づくことが出来ました。


石山輝久
ジミーとは、この現実から私を連れ出してくれる希望の神話であり、自分と他者と世界の境界に橋をかける愛と調和の新しいナラティブ、柔らかな精神の進化論


竹本記子
ジミーには誰にとっても身近だけれど、一歩踏み込めなかった事実を想起させるパワーが秘められている。社会の恐れや不安、普通でいること、私たちのアンコンシャスバイアスを突きつけられ、読んでからはじまる小説です。


岩井真美子
「ジミー」を読んでとても心を揺さぶられた。学生時代の居心地の悪さや不一致感。この物語に出会って、その意味が明確になった。そして、その時の自分に、必死に生きていたね、と言ってあげたい、そんな気持ちになる物語。


中西 藤永 須美
帰国子女の私。高校時代に自分自身に実際に起きたことや感じたことが散りばめられていて、切なく痛く温かい作品でした。すべての帰国子女に読んでほしい小説です。


大隅紀子
「アイデンティティとは何か?」という問いを正面から突き付けられた気がしました。
「多文化共生社会」を表面的な一般論としてではなく個人のこととして考えてみたくなりました。


三井祥子
自分しか知らない自分だけの折り畳まれた感情って誰しもあると思うのですが、ジミーはそんな「あの日に折り込んだままにした感情」にスっと逢いに行ける作品だと思います。
社会背景や組織の構図のようなものがあちこちに散りばめられつつ、指の間からすり抜けそうな思いも丁寧な言葉ですくいとられており、読みながらいろんな感情を味わうことができました。時代の変化の今、ぜひたくさんの方に読んでいただきたいです!


長澤元子
対話会ありがとうございました。
ジミーの物語はいつの間にか「私」の物語となり、読んだ誰かと話したくなる。


藤本記代子
この物語から、「過去と未来」「私とあなた」がつながる癒しとパワフルな希望を感じました。


鹿子尚人
不安、怒り、嫉妬、喜び、色んな感情がうごめく人間模様が繰り広げられているのに、なぜかサクサクと読めてしまう。そして読後は爽やかな気持ちにさせてくれる。青春の甘酸っぱさと同時に、深い優しさを感じる物語でした。


ショールかおり
「ジミー」を読むことは、心のどこかで「本当の自分であるがままに生きたい」「自分を大切に出来てない」と感じつつも、日々の忙しさに流されうやむやになっていたり、周りから求められているであろう自分を演じて生きている人にとって、「いや、やっぱり、今のままじゃ嫌なんだ。」と気づいて、本当の自分で生きるための一歩を踏み出せる大きなきっかけにつながると思う。

 

松田哲士
この「ジミー」という作品は,ある意味「危険な」小説。まず初めに学生時代のほろ苦い感情が湧き起こる。そして,その感情は色々な方向に展開し止まらなくなる。朝起きても,通勤の電車の中でも…そう一日中考えてしまい頭から離れなくなってしまうのだ。そんな「危険」で,「ワクワクが止まらない」小説である。

 

梅田雄基
「世界」が1つだと「世界」を守るために生きてしまう。本当の私からかけ離れ、終には「私」が他者となる。本当の私は何者か、何がしたいのか。小説『ジミー』は誰一人同一ではない私たちの念いを鮮明にする。

 

武藤優里菜
いつの間にか作られたルールに従い、それを乱さないように自分の「役割」の中で生きる。そんな窮屈な場所から開放してくれる小説です。世界はもっと広くて、もっと自由だと『ジミー』は教えてくれます。

 

児島 はるく
この小説は美しい。必死な、そして悲痛な若者の生き様と苦悩から紡がれる「軋みの音」のハーモニーが、私も人間だった ということを思い出させるのだ。
読んでるときはそんな優雅なこと言ってられるわけもないわけで、もちろん 読み進めながら 彼らと共に苦しくなる。だが、読み終わりには「"現実"に突き返される」ことになる私の中に、しっかりと残りそしてわかりやすい形で 「生きていく上で避けて通れないテーマ」を刻んでから手放してくれる。
こんな人("美しい音色"を作品にこめる人)たちがいてくれるのなら「もうちょっと"こんな世界"で生き続けてみるのも悪くない」と私のような人間にも思わせてくれるのだ。

 

金野 美香
わたしとは異なる人の物語なのに、読み進めるうちに、わたしの中にある小さな体験や感情が引き出されました。ぐるぐるとあの頃や今のことを誰かと語りたくなる一冊。

 

田久保あやか
寂しいとき、泣きたいとき、疑いそうになるとき、
私は何度も、この物語を読むと思います。
美しく、優しい世界を生み出してくれた作者のエイミーさん、ありがとうございます。

 

石丸弘
ジミーめちゃ面白かった!色々小説読んできたのだけれど、これほどスピンオフを読みたいと思ったのは初めてです。登場人物の背景がすごくあるんだろうなぁ。そう思わせる作品でした。

 

松本 龍二
小説「ジミー」を読んで、日常生活の中に、日頃、意識していない会話や、考え方や人間関係を見つめ直す事ができる作品でした。読むたびに温かい気持ちにさせてくれたり、人生を豊かにさせてくれる素晴らしい本でした。この本に出会えたことに感謝しています。

 

大倉弥生
〝手に入らないもの〟は対話で得られる
ジミーは言葉です。
どんな想いであっても、溢れる想いを隠さないで。


御影石 千夏
”感じないようにしていた感情”が次々と湧き起こり、胸を詰まらせながら読みました。
揺さぶられる感情の中に”本当の自分”を感じて、安堵のため息が。
「私も圧倒的に優しい人になりたい」という思いを新たにしてくれた作品です。

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