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はじめまして、『78円の命プロジェクト』発起メンバーでフォトグラファーのKay N(ケイ・エヌ)と申します。
2012年に当時小学6年生だった愛知県豊橋市の谷山千華さんが動物の殺処分について、彼女の言葉で真正面から綴った作文『78円の命』。
僕たちは今回この作品を通し、「命」について考えるきっかけ作りをしたいと思い、絵本化、ポスター化、リーフレット化する、プロジェクトを立ち上げました。
<作者の谷山千華さんと、モデルになったキキ>
『78円の命』という作文は、近所の野良猫が生んだ子猫を通して、動物の殺処分について知り、調べ、考えた内容を綴っています。
僕自身も少年時代、このような経験がありました。
小学生の頃、学校へ行く途中に見かけた野良犬が気になり、帰り道に給食の残りのパンをその犬にあげたことがきっかけでした。パンをあげたら犬はとても喜んでくれ、それからずっと僕についてくるようになったんです。子供心ながらとても嬉しくて、当時流行していたドラマに出てくる犬にそっくりだったので、「リュウ」という名前をつけて可愛がっていました。
しかし、リュウがどんなについてきてくれても、僕の自宅では犬を飼うことができませんでした。僕の家庭は母子家庭で、とてもじゃないですが裕福な家庭とはいえませんでした。家もアパートで、動物を飼うことはできなかったのです。
でも、僕はリュウが可愛くて仕方ありませんでした。飼っているわけではないのに、朝アパートの下に降りるとリュウがいて、学校が終わると校門の前で待っていてくれました。いつも傍についてきてくれるリュウを心の底から愛おしく思っていました。
<動物保護管理センター東三河支所(愛知県豊橋市)で保護された犬。
すでに新しい飼い主が見つかっている>
そんなある日、事件が起こったのです。
リュウが近所で飼われている犬とケンカをしたと、犬の飼い主の方から僕の母に苦情がきました。母はうちで犬は飼ってないと説明したのですが、飼い主さんからは「お宅の息子さんがいつも連れて歩いていますよ」と言います。
次の週末、友達と遊んでいると母に「うちはアパートで犬は飼えないし、飼う余裕もないの。もう成犬だから近くだと戻ってくるだろうし……。少し離れた公園まで連れて行って置いてこないといけないよ」と言われました。 大きな公園だし人も多いので、食べ物ももらえるから何とか生きて行けると説得され、リュウを連れて車で公園へ行きました。 一緒にしばらくみんなで遊んだあと、リュウがごはんに気を取られている間に、僕たちは急いで車に乗りました。そして、母はギュッと口を結んだまま、僕たちを乗せた車を走らせ始めました。そのとき車の後ろから、リュウが一生懸命追いかけてくるのが見えたんです。 僕は大声で泣きながら「止めて!」と言いましたが、母を見ると、母も涙を流しながら運転をしていました。
リュウとの思い出はほんの1週間くらいの出来事です。当時の家庭環境を考えれば、どうしても飼うことができなかった母の気持ちは痛いほどわかります。けれど、あの日リュウが僕たちの車を必死に追いかけてくる残像はいまでもはっきりと思い出します。「僕はリュウを飼っていたわけじゃない、もともと野良だったんだ。僕がいなくても生きていけるよ。きっとそうだよ、そうに違いない」子供ながら、何度も自分に言い聞かせました。
でも、つい最近まで人に話すこともできなかったほど、今も後悔をしています。
もうリュウは確実にこの世にはいないですし、どういう最期を送ったのかもわかりません。でも、もうあんな思いはしたくないし、今の子供たちにあんな思いをさせたくもないんです。
<動物保護管理センター東三河支所(愛知県豊橋市)で保護され、現在新しい飼い主を募集している。東三河支所では、「社会復帰」と認定された犬猫については、飼い主が見つかるまで責任を持って預かるという方針になっている(*各自治体により方針は異なります)>
最近都心部では見かけませんが、野良犬はまだまだ日本にいます。そして、野良猫は東京をはじめ、全国にいます。
彼ら犬猫に家がない原因のほとんどは、飼い主の「遺棄」です。今回、絵本、ポスター、リーフレットを作るにあたり、実際に作文の舞台になっている愛知県豊橋市にプロジェクトメンバーで取材に行きました。
<地域猫として暮らす猫たち。ほとんどが飼い主に捨てられた猫で、
現在はボランティアの人たちが交代で餌やりなどを行っている>
猫のボランティア団体の方々に話を伺ううちに、野良猫の原因で一番多いのは「飼い主が捨ててしまうこと」という悲しい現実が見えてきました。
繁殖能力が高い猫は、避妊去勢手術をせずに捨てられてしまうことにより、子供を産んでしまい、どんどん野良猫が増えてしまう……。猫が増えると、近所の人からのクレームも増え、自分たちで世話をすることもできなくなり、困った人たちによって保健所へと送致されてしまう、このような悲しい連鎖が実際に全国各地で起こっているのです。
この負のスパイラルを断ち切るために、ボランティア団体の人は、飼い主のいない猫たちの避妊去勢手術を行い、一代限りの猫生を送ってもらう活動をしています。
<地域猫として暮らす猫。避妊去勢手術済みであることを知らせるために、耳がカットされている。この耳カット(さくら猫ともいう)が、地域猫が避妊去勢手術を行っているかどうかのサインになっている>
<キキのもとで生まれた子猫たちの写真。
キキの兄弟猫も合わせて3匹が同時に生んだため、子猫の数は10匹近くいたそう>
『78円の命』という作文は、動物の殺処分という現実を受け止めることにより、小学6年生の少女が「命」について、考える内容になっています。
「動物の処分一匹につき78円。」
この衝撃的な一文に記され、そして作文のタイトルにもなっている“78円”とは、動物一匹の殺処分にかかる金額です。
僕らはこの作品を通して、作者の谷山さんだけではなく多くの子供たちに、「命」について考えるきっかけ作りをしたいと思いました。
<今も元気に暮らすキキ。子猫たちがいなくなり探すように鳴き続けた結果、
しゃがれたような鳴き声になってしまったそう>
作者の出身地である愛知県豊橋市では現在、道徳の授業の教材として『78円の命』が使用されています。2020年からは、愛知県内全域の道徳の授業で使う副教材に掲載されることも決定しました。
日本では現在でも、毎年10万匹以上の犬や猫が殺処分をされています。この事実を知らない人も、まだまだ多くいると思います。
僕らが目指すのは、まずこの作品を読み、現状を知ってもらうことです。
子供のうちから動物の殺処分について知ってもらうことにより、動物の命について考えるきっかけを広げていきたいと思っています。
また、絵本という形にすることで、子供から大人までみんなで一緒に読める作品へと作り上げていきます。
大人から子供へ、そして子供から大人へ。一人でも多くの人にこの事実を知ってもらうことで、将来的に犬猫の殺処分がなくなることを目指しております。
プロジェクトを始めるにあたり、昨年の夏頃から何度も打ち合わせをしてきました。発起人メンバーは僕を含めて3人。株式会社アサツー ディ・ケイでアートディレクターをされている新村夏絵(しんむら・なつえ)さん、僕と同じくフリーランスでライターをされている戸塚真琴(とづか・まこと)さんです。
そこにサポートメンバーとして、イラストレーターさんや地域猫団体の方々、GREEN FUNDINGの皆さんなど、多くの人たちの支えがあって、やっと形にする準備が整いました。
<8月からプロジェクトは開始され、その頃から何度も打ち合わせが重ねられている
(左から新村夏絵、Kay N、戸塚真琴)>
僕らクリエイターは今回のプロジェクトに、ボランティアという形で携わっているため、制作の実務費用はかかりません。しかし、実際に絵本等を作るには、さまざまな費用がかかります。
クラウドファンディングでは制作にかかる費用(用紙代、印刷費、移動費等)の支援をお願いしたいと思っております。
また、絵本『78円の命』が完成した際には、価格を78円で販売したいと思っております。そのため、売り上げは永続的に絵本が78円で販売可能なように、今後も印刷費等に使用予定です。
ポスターとリーフレットについては、愛知県豊橋市を中心にご希望いただいた団体等にお配りしたいと思っております。小学校や中学校などの教育の場を始めとして、地域猫団体や保健所などに設置予定です。
先日豊橋市へ訪問した際に市の教育長とお会いし、制作物を市内で使用していただく約束をしていただきました。
<ポスターイメージ>
<パンフレットイメージ>
<イラストラフスケッチ>
初期費用にかかる金額は、100万円を予定しております。支援の集まり具合により、印刷費等に充てられる金額が増えてきますので、ご希望いただいた多くの団体に無償でお配りできる可能性が高くなります。
また、今後もこのプロジェクトを広く知ってもらうべく、写真展等も行っていきたいと思っております。協賛企業さまも同時に募集いたしますので、ぜひご検討ください。
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<目標達成の御礼・第二目標について>
みなさまの応援のおかげで、開始から5日目にして目標を達成いたしました。本当にありがとうございます。
当初の目的である子どもたちに命について考えるきっかけを作り、それをより深めていただくためにも、絵本の中にページを追加したいと思っております。
そのために、第二目標として150万円という金額を設定いたしました。
この目標が達成した暁には、地域猫やTNR活動のこと、動物を飼う前にもう一度考えてもらいたいことなど、絵本を読んだあとに続くページを作りたいと思っております。
まだまだこのプロジェクトをより多くの方々に知っていただくためにも、3月31日まで継続して実施いたしますので、引き続き応援並びに情報のシェアをご協力いただけますと幸いです。
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<第二目標達成の御礼・第三目標について>
みなさまのおかげで、開始から約1週間にして第一目標(100万円)、第二目標(150万円)を達成することができました。本当にありがとうございます。
同プロジェクトでは、絵本だけでなく、ポスター、リーフレットも同時に制作をしていく予定です。当初の目標金額では移動費などの経費や、その他の制作物の印刷代を差し引くと、絵本の冊数は数100部程度を予定しておりましたが、みなさまのご支援のおかげで部数を増やすことができそうです。さらに部数を確保するために、第三目標として250万円という金額を設定いたしました。
第二目標で掲げた、地域猫やtnr活動のこと、動物を飼う前にもう一度考えてもらいたいことなど、絵本を読んだあとに続くページの制作に加え、絵本の冊数を大幅に増やすことができそうです。
まだまだこのプロジェクトをより多くの方々に知っていただくためにも、4月27日まで継続して実施いたしますので、引き続き応援並びに情報のシェアをご協力いただけますと幸いです。
Kay N(ケイ N) / フォトグラファー
日本写真映像専門学校卒業。都内でフリーランスの後、2008年渡米。2014年活動の拠点を日本に移し、現在 IIZUMI OFFICE 所属。 幼少の頃から動物によく出会い世話をする。巣から落ちたスズメの雛、怪我したインコ、犬、生後数日と思しき捨て猫3匹、車に轢かれたタヌキなど。その中には後に安楽死を選ばなければいけなかった子や手の中で逝ってしまった子も。今回「78円の命」をきっかけに、人間と動物との関わりを改めて考える。 Website: www.ikkokuny.com
新村 夏絵(しんむら なつえ) / アートディレクター
東京生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学部卒業後 株式会社アサツー ・ディケイ入社。 グラフィック、CM、WEBなどの広告制作を中心にデザイン、 アートディレクションを行う。
戸塚 真琴(とづか まこと)/ ライター
大学在学中から大手出版社の美容雑誌編集部にて、編集アシスタントを経験。卒業後、同編集部にて編集・ライターの経験を積み、2012年11月より独立。現在では、美容やライフスタイル記事を中心に雑誌やWEBで執筆をしている。 実家には2匹のロシアンブルーがおり、現在の自宅ではシャム柄の雑種猫「宮」と一緒に生活をしている。 Instagram:acosu
▼【応援プラン】 1,000円
・お礼のメッセージ
・作者谷山千華さんによる「78円の命」作文朗読のデータ
▼【ポストカードプラン】 3,000円
・お礼のメッセージ
・作者谷山千華さんによる「78円の命」作文朗読のデータ
・「78円の命」オリジナルポストカード3枚
・「78円の命」リーフレット
▼【絵本プラン】 5,000円
・お礼のメッセージ
・作者谷山千華さんによる「78円の命」作文朗読のデータ
・「78円の命」オリジナルポストカード3枚
・「78円の命」リーフレット
・「78円の命」絵本 限定ハードカバー
*ハードカバー版の一般発売は未定です
▼【お名前掲載プラン】 10,000円
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・作者谷山千華さんによる「78円の命」作文朗読のデータ
・「78円の命」オリジナルポストカード3枚
・「78円の命」リーフレット
・「78円の命」絵本 限定ハードカバー
*ハードカバー版の一般発売は未定です
・「78円の命」絵本の奥付にあなたのお名前を記載します
▼【出版記念イベント参加プラン】 12,000円 限定100名
・お礼のメッセージ
・作者谷山千華さんによる「78円の命」作文朗読のデータ
・「78円の命」オリジナルポストカード3枚
・「78円の命」リーフレット
・「78円の命」絵本 限定ハードカバー
*ハードカバー版の一般発売は未定です
・「78円の命」絵本の奥付にあなたのお名前を記載します
・「78円の命」出版記念トークイベントにご招待
*土日祝日に都内での開催を予定しています
▼【複製原画額装プラン】 30,000円 限定100名
・お礼のメッセージ
・作者谷山千華さんによる「78円の命」作文朗読のデータ
・「78円の命」オリジナルポストカード3枚
・「78円の命」リーフレット
・「78円の命」絵本 限定ハードカバー
*ハードカバー版の一般発売は未定です
・「78円の命」絵本の奥付にあなたのお名前を記載します
・「78円の命」出版記念トークイベントにご招待
*土日祝日に都内での開催を予定しています
・「78円の命」表紙の複製原画を額装してお送りさせていただきます
*シリアルナンバー入り サイズ:絵本サイズを想定)
▼【地域猫写真額装プラン】 50,000円 限定20名
・お礼のメッセージ
・作者谷山千華さんによる「78円の命」作文朗読のデータ
・「78円の命」オリジナルポストカード3枚
・「78円の命」リーフレット
・「78円の命」絵本 限定ハードカバー
*ハードカバー版の一般発売は未定です
・「78円の命」絵本の奥付にあなたのお名前を記載します
・「78円の命」出版記念トークイベントにご招待
*土日祝日に都内での開催を予定しています
・「78円の命」プロジェクトメンバー Kay Nの地域猫写真を額装してお送りさせていただきます
*サイズ:A4程度を想定
▼【エグゼクティブサポータープラン】 100,000円 限定20名
・お礼のメッセージ
・作者谷山千華さんによる「78円の命」作文朗読のデータ
・「78円の命」オリジナルポストカード3枚
・「78円の命」リーフレット
・「78円の命」絵本 限定ハードカバー30冊
*ハードカバー版の一般発売は未定です
・絵本の奥付にお名前とコメントを掲載いたします
*企業/団体名での掲載も可能です
・「78円の命」出版記念トークイベントにご招待
*土日祝日に都内での開催を予定しています
▼【企業様/団体/学校向け協賛プラン】「講演会登壇」 100,000円 限定5枠
・「78円の命」プロジェクトメンバーが講演会におうかがいします。
*企業とCSR、コミュニケーション、デザインなどご相談の上、講演内容を決めさせていただきます
*交通費は別途ご負担いただきます
▼【企業様/団体向け協賛プラン】「オリジナル商品開発」 300,000円 限定1枠
・「78円の命」とコラボレーションしたオリジナル商品開発をコンサルティングいたします
*内容については事前に審査させていただきます