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小児がん経験者とそのご家族が自然の中で集まって語り合う
「キャンプカレッジ」を開催したい!

小児がん経験者であり小児血液腫瘍科医師として勤務する寺田先生からのメッセージをご紹介

 

本日は、キャンプカレッジ開始当初より監修をお引き受けいただいており、ご自身も小児がん経験者である寺田和樹医師(成田赤十字病院 小児血液腫瘍科医師)からの応援メッセージをご紹介いたします。

 


 

成田赤十字病院で小児血液腫瘍を診療している寺田和樹です。

今回、シャイン・オン・キッズ様がクラウドファンディングを通して新たなキャンプカレッジの取り組みに挑戦されることをお聞きし、大変嬉しく思います。

この素晴らしい活動に皆様のご賛同を頂けますと幸いです。
 

<長期の入院生活がもたらす影響>

小児がんの治療成績は改善していますが、年単位に及ぶ長期の入院生活(長期入院)は感染症対策や治療のために必要不可欠です。一方、長期入院は小児がんのこども達の精神的な問題や発達面において影響を及ぼすことが明らかとなってきました。例えば、学校や幼稚園に参加できず、病棟という閉鎖空間の中で1日を過ごすためこどもの発達に必要な刺激は与えられません。学校や幼稚園では使うことの少ないスマートフォンなどのメディアを使用する時間も多くなってしまいます。さらに、近年のコロナ禍では必要な刺激を提供する慰問活動の中止、面会やプレイルームでの活動も制限されています。このような環境は対人関係の構築を始めとした様々な発達面の問題を引き起こし、こども達のその後の人生にも大きな影響を及ぼします。我々医療者は入院中、更には退院後から適切なケアを行う必要がありますが、残念ながら日本では長期入院を経験したこども達に対するサポートは充実しているとは言い難いのが現状です。

 

<宿泊型キャンプカレッジの必要性>

これまでのキャンプカレッジは「退院後に同じ小児がん治療を経験した仲間に会うことがない」「同じ経験を共有できる仲間がいない」といったピアサポート(体験を共有することにより仲間同士で支えあうこと)を目的として取り組まれ、大きな効果をもたらしています。

寺田先生とキャンプカレッジ参加者のみなさん

 

宿泊型キャンプカレッジでは、多くの時間を仲間と過ごすことができるため、ピアサポートの効果は増大し、苦手になりがちな対人関係の構築を行う良い機会となります。ピアサポートの効果に加え、入院中では体験することができなかった大自然や家族旅行といったこどもの発達に必要な刺激を経験してもらうことができます。入院生活ではついつい使用時間が長くなるスマートフォンやゲームからも離れることができます。さらに、期間中に行われる様々なプログラムを通して、こども達の成長を加速してくれることが期待されます。

この素晴らしいプログラムに、多くの小児がん経験者及びご家族が参加できることを願います。

 


寺田 和樹(成田赤十字病院 小児血液腫瘍科医師)

15歳で急性骨髄性白血病を発症。現在は小児血液腫瘍医として小児がんの治療に携わる一方、日本小児がん研究グループ支持療法委員、長期フォローアップ委員として小児がんの入院中から退院後のケアにも取り組んでいる。


 

2017年より始まった小児がん経験者のキャリア学習支援事業として開催しているキャンプカレッジ。毎年4回を目処に開催し、毎年50人の参加者がいます。特徴は、小児がん経験者がリーダーとなり仲間と取り組みたいことを企画、私たちシャイン・オン!キッズが運営面でサポートしていることです。

2019年に初めて関西で開催したキャンプカレッジでの「ふりかえりビーズ」の一コマ

 

 

みなさまのお力をお貸しください

小児がんサバイバーとそのご家族が自然の中で集まって語り合う”キャンプカレッジ”を開催したい!

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小児がん経験者の夢を叶えるためには皆様からのご支援をよろしくお願い申し上げます。

2021/11/24 17:43