image

「愛するみつばちと自然を守りたい」
みつばち目線の絵本を出版するプロジェクト。

能登の芝田正秀さん(元JAはくい組合長)

お話の最後に、コメントを寄せていただきました。
お元気な73歳ですが、次の世界を担う子供たちに、できるだけ「活きて学べる自然」を差し出そうと精力的に活動していらっしゃいます。
農薬販売をしている農協の、組合長時代に、自然栽培も選択肢の一つと踏み出された勇気は、ぜひこのお話に触れるお子様やお父さんお母さん方にも、知っていただきたかったのです。

どうぞ、よろしければお読み下さい。

 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

GICACHS

世界農業遺産登録・能登半島・眉丈山自然風の子山荘はちみつの初採集に寄せて!!

日本には、多くの森や里山があります。

私たち人間は、生物多様性の中で生きてきました。お互い協力し合いながら・・・・・・。

 私たち人間は生きるため、水を飲み、お米を食べ、野菜などを食べながら生きてきました。私たち人間が生きるために、自然の恵みと同時に生物多様性の恩恵にあずかっています。それが知らず知らずの間に忘れ去られてしまっています。

今、日本の森や里山の大切さが忘れ去られて、森や里山が荒れ果て死んでしまっています。

その森の木を見てください!春になれば若芽が出てきますが、必ず薄緑色です。初めからこい緑色の葉が出てきません!このことが大切です!自然のままの葉っぱは、薄い緑色なのです。さらに、里山の畑や田んぼは昔から自然の色は、薄い緑色なんです。スーパーやコンビニエンスストア、いろんなお店で売っている野菜などの葉っぱが濃い緑色のものが並んでいませんか?多く収穫するためや、早く採るために、農薬や化学肥料を沢山使うために、葉っぱなどの色が濃くなっていることが多くなっています!

 さらに、里山の田んぼが捨てられ、平坦な大きな田んぼでは、草のない稲の田んぼが多く、大きな農業機械が人間の歩く速さよりも早く、稲刈りをしています。昔の田んぼは、草があり、オタマジャクシやカエルやトンボがいっぱいおりました。なぜ、今はそんな生き物がいなくなったのでしょうか? 農薬や化学肥料・除草剤を、田んぼや農道や川などに撒布しているからです。もう一度、昔の森や、里山に返そうではありませんか?そうすれば、いろんな生き物や、川や海の生き物が多く生きながらえます。そして、森や里山や川や海が生き生きと人間と共生できるのです。

 私は、以前から、「蜜と乳と卵のあふれる里山」の建設に興味がありました。なぜかというと、蜜や乳や卵は、相手を生かし殺さないで人間が恩恵をこうむり共生できるからです。乳牛やヤギや鶏やミツバチと一緒に、自分に必要な分だけを貰い生物多様性を大切にし、森や里山が再生し自然栽培の野菜を作り、ミツバチとホタルが乱舞しカブトムシやクワガタが遊んで小鳥がさえずる故郷を夢見ております!

 今私は、GIAHS・世界農業遺産登録・能登半島・眉丈山で森を生き返らせ、「原木シイタケ栽培」や「野菜の自然栽培」をしながら、「ナラの木で薪づくり」や「炭焼き」を実施しています。

 ミツバチ巣箱のミツバチの共同生活を見ていると、もっともっと人間社会も、ミツバチに教えてもらわないとダメなことが沢山あります。ミツバチの社会は人間社会より協力的で仕事の分担も素晴らしく、変化に対応していけるよう工夫されています。人間を含め、原始の昔から今まで生きながらえてきたのは、その時その時の変化に順応し、変貌、変遷を繰り返し継続してきたからです。

 今私たちは、その変化の大切さに気付き、「景観十年」「景色百年」「風土千年」を守り続けたいと思っています。そしてこれからも行動していきます。

 GIAHS・世界農業遺産登録・能登半島・眉丈山で守り続けます!

 

平成25年(2013)7月吉日

                石川県羽咋市金丸出町請山利用生産組合

                   代表理事組合長  芝 田 正 秀

 

2013/10/27 03:14