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「永遠の6日後に」川久保ジョイ映像作品プロジェクト(調達目標金額340万円)

撮影報告 2021年秋

みなさま、
長らくご無沙汰して申し訳ありません。夏から英国と欧州では旅行に関する規制が緩和され始め、急遽撮影の後半ができるようになりました。その準備や手配、それから撮影の本番を実施をしているうちにバタバタと季節が変わってしまいました。

いよいよ秋めいてきた季節と思います。いかがお過ごしでしょうか。
日本では分野によっては活動も少しずつ再開しているとうかがいます。

こちらでは、低い曇り空が訪れては、寒々しい風と少しの雨とを運んできて降らせる日々が続いていると思えば、時折忽然と、高い、白群の空が顔を出し、日本よりわずかに低い位置から照らす太陽と濡れた路面の反射が光の雫のように目に飛び込み、まぶしく感じられる日もあり、冬の到来を予感させます。空気も朝晩はひんやりとして気持ちも凜とします。

8月に、みなさまにご支援頂いていますプロジェクト「永遠の6日後に」の一部を撮影する予定だったバルセロナのバイオ科学研究所IRBバルセロナから研究者とのインタビューと映像撮影の許可が下りました。しかし、その許可も、感染状況が悪化していない事が条件で、流動的でした。状況を見ながら、9月11日から9月15日まで第二弾の撮影の準備を行い、映像、サウンド、美術のクルー合わせて7人でバルセロナに向かいました。
空港はコロナ以前と比べると閑散としており、季節の割には余裕のある、落ち着いた感じでした。しかし、一方でワクチン接種の証明書確認や、検査証明、渡航登録などの空港での各手続きが増え、なかなかもどかしい思いもしました。さらには、現地でのレンタカーや撮影機材のレンタルまで、至る所の手続きが複雑になり、挑戦の多い撮影になりましたが、天気にも恵まれ、おかげさまで2日間の撮影を無事に終えることができました。

今回、バルセロナで行いましたインタビューでは最先端の科学者3名から遺伝子編集技術や細胞老化に関しての知見を伺い非常に有意義なインタビューを行うことができました。様々なお話を伺うに、これからの科学と、そして人類はどういった方向に進むのだろうかと思考を巡らされます。作品ではこれらのインタビューとフィクションの中における研究者の主人公アナスタシアの行方が絡み合い、展開されていく予定です。

先週の木曜日10月28日にはロンドン市内のレコーディング・スタジオでアナスタシア、アナスタシアの父親の役者さんたちと自分のナレーション部分の音声録音を行いました。


現在は現場記録カメラに使った16mmカラー・フィルムの現像を待っているところですが、これが届きましたら一通りの素材がついに揃うことになります!
みなさまには長らくお待ちいただき、ご辛抱に心から感謝いたします。
今後は映像の編集と音響の調整を経て、来年の3月までには作品を完成させたいと思っています。作品は3月にバルセロナの世界遺産サンパウ建築物群内の展示室にインスタレーションの一部として展示する予定です。

同時に日本でみなさまにお見せできるための準備も進めたいと思います。感染状況が欲なり、日本への行き来が今よりもう少し楽にできることを祈っています。
コロナ禍によりプロジェクトの進展が止まってしまい、空白の一年ができてしまいましたが、無事にみなさまに作品をお届けできることを楽しみにしております。

2021/11/02 22:01