SHAFT CRAFTS -BRASE- 真鍮モデルセット
<セットに含まれるもの>
・SHAFT CRAFT BASE 1点
・GRIP PARTS(格子形状、多角形形状) 2点
・リフィル(G2規格)パーカータイプ 1点
・六角レンチ(2mm)PB SWISS TOOLS 1点
このたびは、株式会社開工精機製作所(以下、当社)とデザイン・企画チームが共同開発した金属筆記具ブランド「SHAFT CRAFTS(シャフトクラフツ)」のプロジェクトページをご覧いただきありがとうございます。
当社は、東京都板橋区の精密金属切削加工を専業とする町工場です。モータースポーツのエンジン部品製造で培った切削加工の技術を一本の筆記具に注ぎ込み、SHAFT CRAFTSが生まれました。
真鍮またはステンレスの金属削り出し、1/100mmの嵌合精度、そして素材とグリップを組み合わせて仕上げる「自分だけの一本」。SHAFT CRAFTSは、ペンを使う時間そのものを特別にする道具です。
今回のプロジェクトは50セット限定です。初期ユーザーとして製品をお試しいただき、使い心地・改善点など率直なご意見をぜひお聞かせください。皆様のフィードバックを次のモデルに活かしてまいります。
当社は、1937年(昭和12年)に東京都板橋区で創業した金属切削加工の会社です。代表取締役・伏見伸一朗で三代目を迎えます。
旋盤をはじめとする金属加工機械を使い、シャフト部品・ボルトなど、自動車や産業機械に使われる金属部品・試作部品を製作してきました。外径8〜80mm、長さ500mmまでの棒状金属を、1/100mmの公差で削り出す「軸もの加工」を得意とします。
1964年(昭和39年)、本田技術研究所(Honda)の研究開発部門との取引を開始しました。二輪から始まり四輪、そしてモータースポーツへとHondaが本格参入するとともに、当社もその精密部品製造を担うパートナーとなりました。
数ミクロンの誤差が性能と安全に直結するエンジンの試作部品。その厳しい品質水準にも応えてきた「削り出し」の技を、当社はさまざまな分野の部品加工を通じて磨き続けています。
加工の精度を左右するのは機械の性能だけではありません。ツールの選定、回転数、切削速度、切込み量──熟練の職人が経験と感覚で条件を調整し、図面の数値を確実に形にする。その積み重ねが当社の核心にあります。
近年、自動車のEV化(電動化)が急速に進み、内燃機関のエンジン試作に関わる仕事が激減。最盛期比76.8%減という厳しい状況のなか、当社は長年の技術を活かした新しいビジネスへのチャレンジを模索してきました。
「精密切削の技術で、日常に使うプロダクトを作れないか」という問いから生まれたのが、SHAFT CRAFTSです。
SHAFT CRAFTSは、当社の切削加工技術による「組み替え可能な金属筆記具」です。
真鍮またはステンレスのベースに、グリップパーツ(ローレット形状または多角形形状など)を組み合わせることで、自分好みのバランスと質感を持つ一本に仕上げられます。
素材の重量、指に触れるグリップのテクスチャ、手の中に収まる質感──どれを選ぶかを自分で決める行為そのものが、SHAFT CRAFTSの体験です。
ネジを締め込んだ瞬間に継ぎ目は消え、複数のパーツが一体の金属塊へと変わる。その感触は、当社がモータースポーツのエンジン部品製造で培った1/100mmの嵌合精度があって初めて生まれます。
1/100mmの寸法公差で仕上げられた嵌合技術により、素材の異なるパーツを組み合わせても、吸い付くようにぴったりと合わさります。どのグリップとどのベースを組み合わせても、変わらない一体感が指先に届きます。
これはモータースポーツのエンジン部品製造で培った「嵌合公差の管理」技術の応用です。レース中の熱膨張・振動に耐える精度が、今度は筆記具の「使う喜び」に変換されました。
※写真は開発中のものも含まれます
第1弾のローレット(格子形状)と多角形の2種のグリップパーツは、いずれも切削加工ならではの精緻な凹凸をまとっています。触れて初めてわかる繊細なテクスチャは、量産のプレス成形では再現できません。
デスクに置いたとき光を受けて浮かぶ稜線の美しさ、ペンを握ったとき指先に伝わる確かなグリップ感。削り出しが生み出す意匠は、機能と美しさを同時に宿しています。
一般的なローレット加工では、専用の工具を素材に押し当て、表面に凹凸を転写・成形する方法が多く用いられます。一方、SHAFT CRAFTSでは、限られた幅のグリップ部分に狙った模様を正確に施すため、ワークを割出しながら回転工具を同期送りし、溝を一本ずつ削り出す加工方法を採用しています。
つまり、一本のグリップに見える細かな綾目は、金属の表面にまとめて押し付けて作られるものではありません。素材の角度を少しずつ変え、工具の送り、切込み量、回転数を調整しながら、交差する多数の溝を何度も刻んでいくことで生まれます。効率だけを考えれば、通常は選びにくいほど手間のかかる加工です。
それでもこの方法を選ぶのは、削り出しならではの稜線、指先に伝わるテクスチャ、光を受けたときの立体感を大切にしているからです。大量生産品の滑り止めではなく、精密加工そのものを感じられるグリップパーツとして仕上げる。そのために、加工条件の調整から最終仕上げまで、一本ごとに時間をかけて作り込んでいます。
微細な送り調整と素材に応じた切削速度の最適化により、金属表面に磨きにも似た輝きを引き出します。真鍮の温かみある金色、ステンレスの冷たく鋭い光沢。それぞれの素材が本来持つ美しさを、削り出しの技が最大限に引き上げます。
これは単なる仕上げではなく、加工プロセス自体が生み出す「削り出しの表情」です。
SHAFT CRAFTSは完成品を受け取るだけの筆記具ではありません。素材・重量・グリップ形状を自ら選び、組み上げるプロセスが体験の核心です。
真鍮の重厚感か、ステンレスの鋭い輝きか。どの重量が手に合うか。グリップの手触りはどちらが好みか。パーツを手に取りながら考える時間は、とてもパーソナルな行為です。
組み上がった瞬間──ネジが締まり、継ぎ目が消え、手の中に一本の金属塊が生まれる。その静かな一体感こそが、SHAFT CRAFTSが目指す体験です。
SHAFT CRAFTSは、2024年度「東京ビジネスデザインアワード(TBDA)」にて優秀賞を受賞しました。東京ビジネスデザインアワードは、東京都内のものづくり中小企業と優れたデザイナーが協働し、新たなビジネス提案を競う公益財団法人日本デザイン振興会主催のコンペティションです。外部の評価を踏まえ、商品化へのチャレンジを進めています。
今回のプロジェクトでは限定50セットでご支援を受け付けます。初期ユーザーとして製品をお試しいただき、使い心地・改善点などのフィードバックをお寄せいただけますと幸いです。
※画像はイメージです
今回のプロジェクトにご支援いただいた方は、最初のユーザーになっていただいた仲間の証としてシリアルナンバー付きのギャランティーカードを贈呈いたします。
こちらのカードをお持ちの方は、今後販売する新製品(組み替えパーツ)を優先的にご連絡いたします。また、試作品や1点ものを展示・販売するイベントにもご招待いたします。
| 素材(ベース) | ステンレス / 真鍮 |
| グリップパーツ | ローレット形状 / 多角形(Polygon)形状 |
| 重量(完成時) | ステンレス:約76g 真鍮:約81g |
| 外形寸法 | 直径12mm |
| 全長(キャップを閉じた状態) | 120mm |
| 適合リフィル | G2規格(パーカータイプ) |
| ペン尻 | キャップとして組み替え可能 |
| 製造 | 株式会社開工精機製作所 |
※ 発送は日本国内のみ対応予定です。
※ グリップパーツはローレット(格子形状)と多角形形状の2種を組み替えいただけます。
※ 適合リフィルはG2規格(パーカータイプ)です。リフィルも付属します。同規格であれば、お持ちのボールペン芯をご使用いただけます。
※ リフィルの繰り出し量の調整に必要な六角レンチも付属します。
※ 本製品は、真鍮やアルミニウム、ステンレスなどの金属素材を削り出して製作されています。これらの素材は使用環境や時間の経過とともに、色味や質感が変化する特性があります。
今回のプロジェクトは、SHAFT CRAFTSの出発点です。
当社は今後も、切削加工技術を核にしながら、素材・形状・バリエーションの展開を広げていきたいと考えています。現行モデルでは真鍮とステンレスの2素材からスタートしますが、チタンやアルミニウムなど加工特性の異なる素材への挑戦、グリップパターンやペン先形状、サイズなどのバリエーション追加も視野に入れています。
また、素材ごとに異なる「削り出しの表情」──重さ、光の反射、指先への感触──をラインナップとして重ねることで、自分だけの一本を選ぶ楽しさをさらに広げていく予定です。
もう一つ、大切にしたいのが「横のつながり」です。
日本各地には、当社と同じように精密な切削加工技術を持ちながら、表に出る機会の少ない町工場が数多く存在します。それぞれが異なる素材・加工・仕上げの得意領域を持っている。そうした工場同士がコラボレーションすることで、一社では生み出せない素材感や加工表現を持つ筆記具が作れると考えています。
SHAFT CRAFTSを、日本の切削加工技術が集まるプラットフォームとして育てていきたい。それが長期的な展望です。
まずは今回の初期モデルで、皆様の手に届けること。そのフィードバックを次のモデルに活かすこと。一歩ずつ着実に進めていきます。
お寄せいただいたご支援は、以下の用途に活用いたします。
当社は今回のクラウドファンディングを「市場テスト」の場と捉えています。初期ユーザーの皆様からいただくフィードバックを製品改良に活かし、ブランドとして長く続けていくための第一歩にしたいと考えています。
東京都板橋区に拠点を置く金属切削加工の会社。1937年創業、代表・伏見伸一朗氏で三代目。旋盤を中心とした軸もの加工を得意とし、本田技術研究所の研究開発部門としてモータースポーツ・四輪の試作部品製造を長年担ってきた。本プロジェクトの主体として製造・品質管理を担当する。
https://kaiko.co.jp/
企画とデザインの力で、挑戦する人の役に立ち続ける「オクノテ」代表。中小企業・町工場・ものづくり事業者のブランド構築を専門とする。本プロジェクトにおいて企画立案・コンセプト設計・原稿制作を担当。
https://okunote.tokyo/
GK Designに所属するプロダクトデザイナー。SHAFT CRAFTSの製品デザイン・外観設計・ユーザー体験設計を担当。
https://www.gk-design.co.jp/
DESIGNAMに所属するビジュアルデザイナー。SHAFT CRAFTSのブランドビジュアル・各種グラフィック制作を担当。
https://designam.co.jp/
製造は当社の自社工場による少量生産となります。プロジェクト終了後、製造・品質検査・梱包を経て発送します。現時点の想定発送時期は2027年1月頃を予定しています。
製造状況によっては遅延が生じる場合がございますが、その際はGREEN FUNDINGの活動報告にてお知らせします。
初期モデルのため、サポーターの皆様からのフィードバックをもとに次回モデルに改善を加えていく予定です。デザイン・仕様は変更になる可能性があります。
製品の初期不良が確認された場合は対応いたします。支援完了後のキャンセルはGREEN FUNDINGの規約に準じます。
長年、金属加工業を営む中で、私たちは数多くの部品づくりに携わってまいりました。そんな私たちが、様々な出会いや巡り合わせの中で形にすることができたプロダクトが「SHAFT CRAFTS」です。
この製品は決して万人向けの筆記具ではありません。
精密加工によるパーツの組み替えとカスタマイズを楽しめる構造としながら、軽さや利便性よりも、金属削り出しならではの重量感や存在感を大切にしました。
ぜひ実際に手に取って、この質感や手応えを楽しんでいただければと思います。
本プロジェクトへのご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社開工精機製作所
代表取締役 伏見伸一朗
noteではプロジェクトメンバーによる開発秘話を投稿しています。
SHAFT CRAFTSがどのように出来上がったか、ぜひご覧いただけると幸いです。