
先日、g.eN の歯ブラシ部分の製造を委託している、大阪・八尾市の工場を訪問しました。
八尾市は、日本の歯ブラシ製造の約7割を担うと言われる産地です。
「歯ブラシの聖地」とも呼ばれるこの町には、植毛・成形・検査など歯ブラシ製造に特化した職人と設備が長年にわたって集積しており、国内で流通する歯ブラシの多くがここで生まれています。
歯ブラシひとつを作るだけでも、植毛の密度、毛先の形状、ブラシの硬度、素材の選定と、無数のパラメータが絡み合います。
それぞれの工程で求められる精度は想像以上に高く、長年この産地で積み上げられてきた知識と経験、そして専門設備なしには成立しない世界です。そうした技術の蓄積があってこそ、g.eN のブラシを形にすることができました。
工場に足を踏み入れると、クリーンルームの中で白衣・マスク・手袋を着用したスタッフが、精密な機械と向き合いながら黙々と作業を続けていました。トレーに整然と並ぶg.eNのブラシ部品の数を見ると、量産がいよいよ本格的に動き出している実感が伝わってきます。人の目と機械の精度を組み合わせ、一つひとつ丁寧に品質を積み上げていくこの現場は、見ていて思わず背筋が伸びる思いがしました。
g.eN の歯ブラシは、市販の既製品では代替できない完全特注品です。
口の中で歯面に密着しながら効率よくプラークを除去するために、植毛のパターン、毛先の加工処理、素材の硬度、全体の形状——そのすべてが g.eN 専用の設計になっています。
この工場のスタッフの方々と試作と修正を何十回も重ね、ようやく現在の仕様にたどり着いています。そのやりとりの中で私たちが学んだのは、製造の世界に「だいたいこのくらい」は存在しないということです。
日本の製造業が誇る技術力と、現場の方々の真摯な姿勢があってこそ実現した歯ブラシだと、今回の訪問で改めて感じました。
「ちゃんとしたものを、責任を持って届ける」——量産の最終確認段階に入っている今、工場のスタッフと私たちが共有しているのはその一点だけです。
その言葉が決して建前でないことを、現場で自分の目で確かめることができました。皆さまのお手元に届く日まで、製造の手を緩めることなく取り組み続けます。
引き続き、温かく見守っていただけますと幸いです。
