プロジェクトの終了まであと10日!になりました。目標額まではまだ届いていませんが、ラストスパートに期待して、ぜひ目標達成したいと思います!
そこであらたなリターンを追加いたしました。知る人ぞ知るTシャツブランド「白いTシャツと黒いオートバイ」の代表でありアートデザイナーのワタナベキイチさんがシルクスクリーンで「彼のオートバイ、彼女の島」のシーンを描いた限定5着の特別なTシャツを含むプランです。
Tシャツについて、以下、ワタナベさんからのコメントを掲載いたします。
【今回のTシャツについて】
今回のクラウドファンディングのためのリターンアイテムとして作らせていただきました。片岡作品をテーマにした雑誌を作れる人はカワニシさんしかいないと思うし、これからも出てこないと思う。そもそも片岡先生もかなりご高齢のはずで、このチャンスを逃すときっともうない。
大げさかもしれないけど、これが成功できなかったら、僕にとっては文化遺産レベルの損失です。
今回のアートTシャツは全部で5枚。
シリアルナンバーが刻印されます。
完全に提供するので、僕は1円もいただきません。
クラウドファンディング成功後、支援者様のサイズに合わせて一点一点製作していきます。
TシャツサイズはXS~XLの5サイズ。
ボディカラーは白のみ(黒では色が入らないので)
長袖か半袖も選べます。
細かいサイズ感はこちらからご確認ください。
PLAIN (無地)
https://whitetee-blackbike.com/?mode=grp&gid=2346754&sort=n
この企画の成功を心から応援しています。
【この作品について】
その小説を初めて読んだのはバイク事故で入院していた時だった。
夏目前の梅雨時にタクシーに当てられて大腿骨を折り、少なくとも 3 ヶ月は入院、リハビリも含めたら、その年はもう終わったなと思っていた。
そんな時に出会ったその小説はある種の救いになったし、なにより、再びバイクに乗りたいと思える原動力にもなった。
病は気からなのか、退院がちょっと早まって、僕はまたバイクを手に入れた。
カワサキに跨ったまま、握り飯をほおばる白Tシャツの青年が、白いワンピースの女の子と初めて出会うあのシーン。
病院のベッドで身悶えするくらい爽やかで、清々しくて、美しくて、希望に満ち溢れたシーンだった。
今でも夏の前になると読み返す。
最初に読んだ瞬間から、網膜の裏側に張り付いてしまっているその青を、その心の状態を、15年後に描いた。
【僕の技法】
僕はシルクスクリーンプリントという版画のような技法で絵を描いている。
ただ、その使い方が僕の場合、常識から外れている(と思う)。
なぜなら、僕自身が同じような手法をしているアーティストを見たことがないし、聞いたこともないからだ。
その詳しい方法は明かせないが、漆を塗るように色を何層にも重ねていく。
刷りと乾燥を何度も繰り返し、1日~2日かけて製作されるこの技法は、すべて独学でやってきた僕の我流。
本来、量産のために使用されるシルクスクリーンを一点物の手法として使っているところが我ながら狂っていると思う。でも、調合されるカラーバリエーションはもはや無限に近く、塗り重ねて表現されたグラデーションは、油絵のように深く、水彩画のように鮮やかだ。
似ていても、同じものは二度と作れない。世界に一枚。そういうところも気に入っている。
そしてもちろんのことだけど、このTシャツは洗濯しても消えることはないので大丈夫。(よくご質問いただくので)
ただ、この手法のコレクションは時間と手間があまりにもかかるので、あまりやらないのだけどこれまでの作品はこちらで見ることができるので興味があればどうぞ。
PREMIUM ART SERIES
https://whitetee-blackbike.com/?mode=grp&gid=2363339&sort=n
【僕のTシャツ】
僕にとってのキャンバスとはTシャツだ。
Tシャツをキャンバスにしている理由はシンプル。
壁に貼り付けられたアートは面白くないからだ。
人の意思で自由に歩き回ることのできるアート…だからTシャツを選んだ。
そして、画家がキャンバスに拘るように、僕もTシャツに拘っている。
何故かはわからないけど、人にその拘りを話すと、だいたいひかれる。
とりあえず、僕が運営しているブランド「白いTシャツと黒いバイク。」から抜粋しておく。
日本屈指の高級Tシャツメーカーである久米繊維工業の協力により、着心地と耐久性を高い次元で両立させた弊社オリジナルのTシャツです。日本の気候に合った生地選びから始まり、日本の職人でこそ成し得る縫製と技術、洗い上がりの縮み率を計算に入れながら緻密に計算されたカッティングとシルエット、全てはモーターサイクリストの望みを叶えるために英知を集結し完成させました。袖を通したときの服と肌の間の空気感、上着やジャケットを羽織ったときの上質な一体感は何ものにも代え難く、洗濯を繰り返しても型くずれし難いシルエットは”Tシャツ=ワンシーズン使い捨て”の概念を打ち破ります。わたしたち「白いTシャツと黒いバイク。」が3年以上の時間と手間をかけ完成させたTシャツボディです。
80年以上の歴史を誇る老舗の国産Tシャツメーカーでメイド・イン・ジャパンTシャツの原点である、久米繊維業株式会社(KUME SEN-I Co.,Ltd.)に私たちがオリジナルで特注しているTシャツです。優れた技術を持つ紡績会社の手で紡がれ、国内で丁寧に編まれた生地は肌触りに優れるだけでなく耐久性も兼ね備えています。また、袖口、裾部分の縫製に、あえて天地引きを多用するのも数あるこだわりの中の一つ。Tシャツ着脱時の瞬間の強い引っ張りに耐える縫製方法により、ホツレ、糸切れの可能性を低減し、永年の着用に応えます。
生地
日本国内で紡がれた綿糸を100%使用し、全て日本でおこなっております。日本の気候に合わせ、20番手の糸で編み上げ、適度な厚みを持たせた生地は、永く着込み洗濯を繰り返すほど体に馴染んでいきます。
カッティング
脇に縫い目のない丸胴仕上げ、締めつけず開きすぎない首回り、全てのモーターサイクリストのためにユニセックスにカッティングされたシルエットは性別や体型を問いません。また日常使いやストリートファッションにおいても、一枚で充分に着こなすことのできる仕上がりです。
天地引き
裾や袖口部分には生地を折り曲げ1本針オーバーロックミシンで縫い付ける「天地引き」を採用。生地の表面にポツポツと小さな縫い目が現れるだけなので一見頼りなく見えますが、構造上、縫い目方向への引っ張り強度は一般的な平2本針縫製より優れています。天地引き縫製は縫製時の手加減などにより縫いはずれや、逆に深く入り過ぎるということが起こりやすく縫製には熟練を要する技術です。
バインダー襟
襟用としてストレッチ性を持たせ編みたてられたフライス生地を身生地にはさみ込み、表側からミシンで縫いつけているため一般的な衿よりも伸びにくく、強度に優れています。また縫製には2本針を用い、更に強度を高めました。これにより着用を重ねても首回りの崩れが少ない襟が実現します。
閂止め
頑強なバインダー襟にさらに一手間を加え「閂止め」を施し補強しました。これらの特徴的な閂止めと襟裏の振り糸に打ったホワイトステッチは「白いTシャツと黒いバイク。」オリジナルの証であり、同時にさりげない個性を醸し出します。
シリアルナンバー
着心地重視のためネームタグを縫い付けておりませんので首元がチクチクしません。シルクスクリーン技法によって一枚一枚、手刷りにて生産されるプリントTシャツにはハンドメイドの証としてシリアルナンバーが刻印されます。
「白いTシャツと黒いバイク」
アートデザイナー・代表
ワタナベキイチ