はじめまして。「SEVEN BEACH PROJECT」実行委員長の久保田靖朗と申します。
このたびは、私たちのプロジェクトをご覧いただき誠にありがとうございます。
「SEVEN BEACH PROJECT」は、3.11の津波により被災した菖蒲田海水浴場の活性化を目的として2013年にスタートした団体です。「ガレキからビキニへ」を始めの合言葉として夏のイベントを企画するところからスタートし、2019年からは、「海と向き合う」というテーマのものと、秋の海を楽しむ癒しのイベントとして生まれ変わりました。
2019年の様子
しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、海水浴場も中止となり、イベントも2年連続で中止。
今年は、感染対策を万全とし、特殊なライトで白波を光らせる「NIGHT WAVE」や宮城ゆかりのミュージシャンのライブ、宮城が誇るシェフの料理を楽しんでいただく「浜のレストラン」、満月の夜の海で行う「ビーチヨガ」など、“五感で楽しむ”イベントとして復活します。
今回のクラウドファンディングを立ち上げた背景を伝えさせて頂きます。
震災によって閉じていた海が「10日間のプレオープン」で開いたのが2016年
「待ってましたと!」とばかりに大盛況で再開しました。
私は菖蒲田浜のすぐ近くでカフェを経営していることから
地域の中学生の職場体験を受け入れており
2016年の秋に職場体験で来た中学生に何気なく夏は海で遊んだか聞いたところ
なんと!ほとんどの学生が海に行っていなかったんです!!
理由は、「海は行っちゃいけない場所」って教わってきたから
私は「地域の子ども達」と「海」とに大きな壁ができていることを痛感しました。
海の楽しい思い出を持っている人を、また海に連れてくることは想像できます。しかし
中学生の彼らにとっては震災後の世界が社会との関わりのほとんどで、海の楽しい思い出自体がないので、海に興味すらなかったのです。
調査報告で若者の海離れを見ますが、ここまではっきりと「海」と「子ども達」との関係が壊れている事を実感したことはありませんでした。
中学生と共にイベントでビーチに掲げる旗を作る様子
どれだけ人が海に来ても、地域の子ども達が海に来なければ
次の担い手がいなくなると強い危機感を感じ
私たちは地域の子ども達が1ミリでも海に近く取り組みとして、アーテイストと共にアートプロジェクトを企画しました。
「地元中学生美術部とともにイベントで掲げる旗や大漁旗を作成」したり
「地域の高校の軽音楽部とともに海水浴場での音楽のイベントを企画」したり
「地域の中高生と海を研究するラジオ番組」を作ったりと
様々な方法で、地域の子ども達にとって海と関わるきっかけとなり、地域や海を感じて考える機会を意識的に作っていきました。
高校生とビーチクリーンをした様子
海の杜水族館で行なった海を考える高校生のラジオ番組
コロナの影響で海開きは中止となりましたが「中止でも綺麗な海を未来へつなごう」という呼びかけでたくさんの方にビーチに来て頂き、楽しみながらビーチクリーンを続けました。
結果、本当に綺麗な状態のビーチを繋ぐことができ、海に入れないのにも関わらず
6万人以上の人が海にきました。
海に入って騒ぐのではなく、夕方の時間帯に友人と海に来ては、まどろみ癒される。
そんな光景を日々目の当たりにし、海と人との関係性が震災から10年経って、回復しているんだなと強く感じました。
2020年、毎日ビーチクリーンの様子
そんな背景から
震災から10年が経ち、コロナも経験し、海と向き合う私たちは、役割があると意識をするようになりました。
震災から11年目になり、県内の多くの海水浴場も再開、震災後という世界から未来に進みつつある事を実感しています。
今回のイベントは2013年からの全ての経験を土台として、大きく飛躍した内容になっています。
この挑戦が津波被害があった海で成立することは、「私たちの世代から未来への大きなメッセージ」となり
また東北に支援に来ていただいた多くの方への「返事」にもなると思っています。
この奇跡の瞬間を、地域の未来を創る子ども達に体感してもらうことは、とても大切なことです。
彼等の心の中に刻まれた景色や世界が未来の地域や東北の景色を作っていく種になると確信しています。
今回企画したSEVEN BEACH FES 2022
今年「SEVEBEACH Light Up FES」は「いつかのつづきと生きる」をテーマに、コロナを経て3年ぶりに復活します。
過去のいつか、未来のいつかを接続し、七ヶ浜の未来を作るイベントにしていきたいと考えています。
被災後の海でこれだけのイベントを行ったことはなく、新たな海の可能性と未来を感じる空間になると思っています。
そんな、未来の可能性が広がるイベントに、地元の小中学生1247名を招待したい!!!
子どもたちが、自分たちの浜を素敵だと誇れるように。
そして、いつか大人になったら、自分たちの子どもに、地元の素晴らしさを伝えられるように。
イベントテーマの「いつかのつづきと生きる」の「いつかのつづき」は
私たちの、そして子どもたちの未来の「いつか」です。
この町の誇りを胸に、未来へと歩みだす子どもたちの可能性を広げるため
みなさんのご協力をいただければ幸いです!
ご検討よろしくお願いいたします。