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本場のインラインアルペンの技術を日本に!

スピードスケート(ロード)練習 

スピードスケート競技については、もっと本職の方も何度か行かれているので、私なんかのレビューは必要ないかもしれませんが、あまりないであろう本職ではない選手の目から見た感想ということで書かせていただきます。

インラインアルペン練習がお休みということで、今日は1人でスピードスケート(ロード)練習に行ってまいりました。これまで何度かイタリア代表のクリスチャン選手に案内してもらったルートを滑ってきました。

これまで一緒に滑っていたクリスチャン選手にアドバイスを貰っている、大腿を起こして重心を前に運ぶというイメージを練習してきました。実は、同じ大学でロード種目マラソン日本王者の岡部選手の仮実験でも同じ結果が出ており、やはり明確にそこが私には欠けているのだと分かりました。実はインラインアルペンにおいても、似た指摘を受けております。そしてその指摘は私のみならず、ジュニア選手にも常々言っていることから、彼のインラインスケート技術の根幹となるものなのだと感じています。

その彼について少し紹介させていただきます。強豪国のイタリアの代表選手で、ロード種目(特に長距離)が得意です。ベルリンマラソン等のレースにもメーカーチームとして先頭スタートしており、今年も参加予定です。

トレーニング内容は、スピードスケートの滑走量は週1~2くらいで、1日40kmくらい、スピードは速い時もあれば遅い時もあります。長時間の高速巡航はあまりありません。トレーニングパートナーはほぼ0で、いつも1人で滑っています。それ以外の普段はジムでトレーニングかインラインアルペンの練習をしています。ジムは、専属トレーナーの指示に従っていて、持久系ではなく、高負荷15回を3セット様々な箇所やっています。

私の持っている、スピード競技の選手のイメージと大きく異なりました。もちろん、彼はスピード競技において世界のトップではないでしょう。本当にスピード競技で世界のトップを目指すのであればもっと練習するべきなのかもしれませんが、彼が効果的な練習が出来ているのだということは分かります。

こちらに来て思ったのが、どうやら私はこの競技を勘違いしていたということです。私は日本でこの競技をかじって、きつい状況を耐え抜き、勝つためにはレースの最後まで飛び出すのを我慢して、我慢して・・・なんだか我慢大会のような印象を持っていました。つまり、ひたすらに効率的な滑走技術と筋持久力を競う競技という印象をもっていました。

もちろん、それはそれで、インラインアルペンのように1回失敗したら終わりというものではなく、努力したらそれが報われるという、良い所にも感じていました。

しかし、こちらでクリスチャン選手と練習してみて、印象が変わりました。

コースはいきなり石畳になるわ、排水溝とび越えなきゃいけないわ、O型交差点の急コーナーがくるわで、インラインクロスばりのテクニックが必要です。また、何故だか分かりませんが、(標高が高いから?石ベースの路面の質?)意外に簡単に速度がでて、その割にあまり疲れません。クリスチャン選手の練習にも巡航には何とかついていくことができます。とは言え、フォームがぐらつけば交通事故になってしまうので、かなり安定したフォームが求められます。

ところが、ここぞ、という時のスピードは一気に上がります。しかも、砂が浮いてる箇所があって実質的に道幅が凄く狭かったり、ガタガタしていて長く乗りこめなかったり、フォームなんてとても保てません。そういうところでは全くついていくことができません。

ここで感じた、この競技の選手に必要なことは、急激に高速にする筋力、高速巡航に耐えうるスケーティングフォーム、コースを安定して滑るインラインスケート技術と、(これは経験していませんが)ここぞを見極める頭なのかな、と感じました。

そう考えると、アイススケートでは考えられない、距離オールラウンダーの存在の意味もなんとなく分かります。

素人考えですが。

2014/08/01 09:30