市井にいきるトランスジェンダーと、となり合わせるわたしたちのための物語--トランスジェンダー漫画家「とらんす少女ちゃん」初短篇作品集 『となりのとらんす少女ちゃん』(仮)

印刷工程見学/文学フリマ東京にて先行発売!

こんにちは。在野社の浅野です。

すでにお知らせしている通り、いよいよ「となりのとらんす少女ちゃん」制作も佳境に入っています。
先日4/23(水)には、長野県松本市にある藤原印刷株式会社様本社工場へ、印刷の立ち会いに行ってきました!


まだ桜の残る信州・松本です。



受付表を記入して待つ。
 

まずは待合室にて、一日の流れの説明を受けます。

そもそも出版業界の出身ではない私。どのように印刷が行われ市販の本になるのか、その工程をまったく知りません。
という趣旨で、今回の立ち会いは現場見学も兼ねてセッティングされています。


まずはカバーと帯の印刷から。
すでに見本が刷り上がっているので確認していきます。



 

以前「色校正」という試し刷りを行ったときと違い本番用の印刷機を使ったため、色校時に若干ぼんやりとしていた色も、今回はくっきりはっきりと出ています。
(カメラの品質があまり良くなく、再現できないのが非常に残念……)

Goサインが出るといよいよ本格的に印刷機が回り始めます。
実際に印刷機が動いている側で、印刷のメカニズムのレクチャーを受けます。

このような大部数の印刷は、金属でできた「版」というものにインクを流しこんでいって紙に押しつける……を繰り返すのですが、インクが乗る部分と乗らない部分がどのように分かれているのかと言えば、油と水の反発性を利用しているのだそうです。

すなわち文字や図形、写真などインクが乗る部分はインク(油)と親和性がよく、逆に水を弾きます。そして紙の地色を出す部分は逆に水をまとって油を弾きます。

そのようなメカニズムで、色を乗せたい部分にだけインクが回るようになっているとのことです。

 

 

しかし、速い……。
いつも事務所のレーザープリンターの遅さにやきもきしている身には、ため息が出てしまいます。
30分ほどで初版分の印刷が終わってしまうとのこと。

 

そうこうするうちに本文の印刷も始まりました。

 



片面に16ページ分が印刷され、両面併せて合計32ページ分が1枚の紙から作成されます。

それを綴じ目に合わせて折っていくと下の写真のようになり、最終的にこれを束ねると実際の本になるというのが基本的な製本の仕組みです。

 


1折は16ページ。本文192ページは12折の束で構成されます。

 

こちらも爆速。30分ほどで32ページ分の印刷が終わってしまいます。

合間で、工場全体の見学を。
正午になり、工場は休憩。私も用意してもらったお弁当で昼食にします。

 

とんかつがサックサクでおいしかったです……

 


午後からは本文の印刷の続きを並行しつつ、表紙の印刷にも立ち会います。

表紙は特色1色刷。「DIC-267」という色をデザイナーさんが指定しましたが、この色に合わせたインクがあらかじめ用意されているわけではなく、現場の職人さんたちが見本を参考にしながらインクを混ぜ合わせて色を調整していきます。

混ぜ合わせては刷りを繰り返すものの、なかなか色が決まらなかったとのこと。
機械に頼ることのできない繊細な仕事で、本来午前に予定していた印刷開始が午後にずれ込んでしまったのでした。

しかしそこは百戦錬磨のプロフェッショナル、午後一番には仕上げて印刷開始。

 

 

「こんなもんでしょう」と職人さん。試行錯誤の甲斐があり、とても鮮やかな色が出ています。
これでもまだ若干の黄色っぽさが残っているとのことですが、ぜんぜんわからない……。
(やはりカメラの性能で、実際の色が再現できていないのですが……)

映像制作の世界で働き続け色に関しては多少詳しい人間(私)が見てもそうなのですから、どれだけ厳しい目を持っているか思い知らされます。

ちなみに……覚えてますか?
見返しの色が水色のことを。

 

 

表紙がピンクで、見返しが水色。なんとここでもトランスフラッグ色が登場。
仕事が細かい……。

 

夕方までかかると言われていた印刷工程ですが、15時過ぎには全ての作業が完了し、早々と解散となりました。
この後、印刷された紙は製本工場に送られ、5月初旬にはいよいよ本という形になります。

 


このまま帰るのもなんだかもったいなくサウナに寄る。松本は地下水が豊富で水質もとてもいいので、水風呂がサイコーでした!

 

 


 

ここで重大なお知らせをひとつ。

在野社は、5/11(日)開催の文学フリマ東京40に参加します。
なにを売るかって、それはもう『となりのとらんす少女ちゃん』しかない!
いまのところ弊社唯一の刊行物なので、ね……。

「夜明け」という意味の有明はビックサイトで、『となりのとらんす少女ちゃん』を世界最速発売!
しかもなにやら、作者・とら少センセイ来襲の予感もあるという……。

そして本クラウドファンディング #とらファン をご支援くださった方のうち、50名様を上限として作者サイン入り紙書籍を文学フリマ会場で直接お引き換えいただけます(電子書籍プランの方は除く)。

※会場の混雑を避けるために、事前申し込み制とさせていただきます。締め切り5/10(土)18:00までにお申し込みください。

ゴールデンウィークのグランドフィナーレ、ぜひビッグサイトへとら少に会いに来てください!出版の喜びを一緒にわかちあいましょう!!

 

【文学フリマ東京40開催概要】

開催日時:5/11(日)12:00〜17:00
(最終入場時間 16:55)

場所:東京ビックサイト 南1−4ホール
東京都江東区有明3丁目11-1
東京臨海高速鉄道「りんかい線」「国際展示場」駅(R-03)から徒歩約10分
東京臨海新交通臨海線「ゆりかもめ」「東京ビッグサイト」駅(U-11)から徒歩約3分

入場料:1000円

▶︎文学フリマ東京40 https://bunfree.net/event/tokyo40/
▶︎在野社Webカタログ https://c.bunfree.net/c/tokyo40/4F/%E3%81%91/23


【在野社出展概要】

◆ブース位置
け−23

◆販売品目
『となりのとらんす少女ちゃん』
ISBN978-4-9913920-0-9
定価:1815円(本体1650円+税)

販売予定数量:150部

 

【CF返礼品 紙書籍引き換え方法】

◆以下のプランにお申し込みいただいた方が、お引き換えの対象となります。
※より多くの方にお渡しするため、布教プランお申し込みの方を含めて会場でのお引き換え可能冊数は1名につき1冊のみとなります。

・紙書籍プラン
・布教プラン(A・B)
・ライナーノーツプラン
・特別協力プラン
・オリジナルイラストプラン
・版元応援プラン

◆引き換え上限部数
50部(事前予約制/先着順)

◆予約方法
以下のフォームに必要事項を記入の上、ご送信ください。
https://docs.google.com/forms/d/19MdAnmqtfyoC9sSQi0MfBrHONHqR6yGwAI_rXAVT7wI/preview

来場をキャンセルされる場合は、お早めのご連絡をお願いいたします。
(キャンセル時の連絡先 info「@」zaiyasha.jp  "「」"を外してください)

◆予約締切日時
5/10(土)18:00まで

◆注意事項
・ブースはかなり狭小となっておりますので、店頭での長時間の雑談はお控えください。
・立ち読み可能ですが、他のお客様のご迷惑とならないよう、譲り合ってご利用いただきますようお願いいたします。
・作者へのファンレター・ファンアート等大歓迎です。ただし食品は受け取れません。
・作者肖像のSNS等での共有・アップロードは、本人の許可を得た上で行なってください。

 


いよいよ……。

 

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2025/04/29 14:50