事故詳細報告
今回の事故の詳細を報告させていただきます。
事故は先月9月2日に発生しました。
世界七大陸最高峰空撮プロジェクトの第一段として9月13日よりキリマンジャロ撮影に行く予定でした。
タンザニア情報省より撮影許可も取り、準備は大詰めでエンジン改造の最終テストを行っている時に事故が発生しました。
空気の薄い高高度ではエンジンのパワーが落ちてしまうため、足りない空気を補うためのボンベを取り付け、手元のスイッチで操作をできるような改造をしておりました。
テスト当日若干雨が降っていたのですが局地的だったので飛べるレベルだと判断し、晴れている方面へ向かって離陸しました。
高度2,700mほどのところでエンジン回転数が落ちてきたので、手元のボンベスイッチを押してパワーが上がるかテストしてみたところパワーは上がらず、逆にエンジンは止まってしまいました。
(以前地上の
標高の高い場所でテストした時にはエンジン回転数がいい具合に上がり成功していました)
エンジンをかけるスターターボタンを押して再始動しようとしたのですがかかりませんでした。
何度かスターターボタンを押してエンジンをかけようとしているうちに、エンジンから出火しているのに気づきました。
背中と右腕に火が燃え移り火傷を負ってしまいましたがそのうち火は消え、そこから休耕田に不時着をしました。
着陸はスムーズにできたので、骨折などの怪我はしませんでした。
エンジン出火の原因としては、ボンベ取り付け改造の不具合、もしくは雨で濡れたためバッテリーからの漏電の可能性が考えられます。
エンジンは背中側についていて出火場所は見えないため、正直本当の原因はわかりませんが、退院したら燃え残った機材をチェックして原因究明しようと考えております。
いずれにせよ、今後はエンジンから出火した場合の対策法も考えなければなりません。
プロジェクト再始動する際には今回の件を踏まえて安全対策にはより一層慎重に、妥協ないように準備をしなければならないと考えています。
その前にまずは身体をしっかりと治して完治させることに集中します。
現在入院が長引いており、退院まではまだあと一、二週間かかる見込みです。
プロジェクトのリターンにつきましては退院してから連絡させていただきたいと思っております。
2019/10/06 17:55