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トークイベント「マスメディアの中の人からみたLGBT」レポ

こんにちは!足湯カフェどん浴です。
オープン予定まであと2か月ほどとなり、どん浴メンバーもにわかにあたふたし始めております。
体調を崩さないように気を付けながら準備を進めてまいります。
東京は最近急に冷え込んできたので、皆様も気を付けてお過ごしくださいませ。

さて、今回は9月8日のトークイベント「マスメディアの中の人からみたLGBT」のレポをお届けします!
この会はひとつ前の回だった「性別が性に合わない」のゲストの方々と、記者のゲストのお二人とのコラボでした。

 

小倉さん

1984生まれ。記者。渋谷区担当になったことがきっかけで、性的マイノリティーの人たちの取材を始める。パートナーシップ制度の自治体の動きや家族をつくりたい同性カップルたちを取材。子どもが欲しい、また子育てしている同性カップルを取材して番組で放送。

 

ネコさん

オンラインメディア記者。自身も子育てをしながら、多様な家族についての取材へ精力的に取り組んでいる。

 

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マスメディアの中の人からみたLGBT レポ

 

記者2人を招いてインタビューを交えながらのトークショーが始まった。
 

開口一番、さとこの口から衝撃の一言が。
「ぶっちゃけLGBTの人の取材ってめんどくさくない?」
会場はどっと笑いに包まれた。

自分とははるか遠くの世界のように感じる中、LGBTについて懸命に調べ、取材を続けるのはなぜなのか?
当事者から見ても熱く取材をするのはなぜなのか?
 
小倉さんは警察や東北の地震での被災者への取材、渋谷区の行政へのインタビュー...
また、最近では家族のかたちを中心に取材することが多い。

小倉さん曰く、"こどまっぷ"という団体に所属し、LGBTも子どもを当たり前に持ちたいとおもえるように活動をしてるさとこから情熱を強く感じたからだと回答していた。
 
そんな中、子連れ記者のネコさんと、一児の親である丸山しげさんとの間で、子育ての環境について対話が始まった。

ネコさん曰く、まだまだ日本では、育児や家事を女性がすることがスタンダードとなっている。
働く女性としての育児への時間の割き方、根強く残る性別役割分業を傍目に、働きながら子育てをしやすくするような働きかけが必要だと説いていた。

 

普段とは逆の立場、取材される側に回った記者のお二人

取材の現場において、ジェンダーギャップを感じることはあるかと吉野さんから質問があがった。
女性の記者がLGBTの取材をすることが多いように感じることがあるそう。

LGBTの取材をするうえで、「もし私がこの人の立場であればどう考えるか」と常に心の中に置いているそう。

一人ひとりが自分らしく生きることを追求していくと、だれかと生きることにも繋がるのではないか。
同姓カップルだけでなく、事実婚、里親…。
家族の分だけ家族の形がある。

また、近年LGBTブームが起こっていることについては、世の中に広がっているのはいいことなのかもしれないが、記者として、誤解のないように伝えることを大切にしていると語った。

しかし、LGBTについて発信しているにも関わらず、社内は実は保守的だそう。
就業規則や福利厚生など、矛盾点はいくつもある。
熱意ある取材へのエネルギーを社内に向けられないジレンマや葛藤はぬぐえない。
 
究極のリアルな取材を目の当たりにし、記者として、いや一人の人間として、他者と真摯に向き合う姿を感じた。

余談になるが、ネコさんのお子さんの天真爛漫さに終始会場が和やかな雰囲気に包まれた。

2018/09/21 18:44